ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー魔術師・アナーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「ん…」 朝だ。眠い目を擦りながらベッドを出る。 簡単に朝食を取り、制服に着替え、カバンを掴み外に出た。 私は「一松 アナ」高校2年生。一見、ただの高校生に見えるけど、本当は誰にも言えないことがある。 それは私が「異能者」であること。俗に言う能力者のことだ。なんか色々と面倒くさいらしく、世間にバレたら間違いなく狩られる。この事を知っている友達もずっと隠してくれた。 「おはよーっ!」 なんやかんや考えているうちに教室に着いた。 そういえば2年生になってからの初平日だ。 「大丈夫?昨日は何も無かった?」 と音伊里。 「大丈夫だって…相変わらず心配性だな…」 自然に少し笑う。 「そいやぁ、初クラスの奴結構多いじゃん?話して回ったら?」 「そうしよっかな。」と、音伊里の提案に乗る。 大体の人と話して回った時、ふと、教室の隅で窓から外を眺めている人が。 「あの人は?」 「あぁ。呪牢ね。木枯 呪牢。なんかすっごい人見知りって感じ。」 彼の方を見ていると目に十字架の紋章が見えた気がする。 「…?」 考えていると、 「どうかしたか?」 「いや、なんでもないよ!」 軽く誤魔化す。 でも、十字架の目は異能者の証拠。コンタクトでもなさそうだから…まさか。 「ふ〜ん。って、授業始まるぞ!」 私は音伊里に急かされ席に着いた… 帰り道。他の友達の家があまりない方角が私の家だ。 ガチャッ ドアを開けて中に入る。 誰もいない。そりゃそうか。 両親は私が小学の時にいなくなった。 理由はわからない。でも、朝、目を覚ますといなかったのは覚えている。 シャッ カーテンを開けると暖かい光が差し込んできた。 特に何もやることはないので散歩をすることにした。 「う〜ん。」 体を伸ばして歩き出す。 暖かい。絶好の散歩日和だ。 しばらくすると、前方に気配が。 いや。殺気だ。 私は大杖を取り出す。 そして、殺気のする方向を見つめた… ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー霊術士・呪牢ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 薄暗い部屋に灯りが灯っていた。パソコンの光だ。 すっかり切るのを忘れてた。 特殊な地図を開きパソコンの上に重ねる。 そこにはいつもの反応とそうでない反応が。 「めんどくせぇ…」 そう言って剣を肩にかける。 2階から飛び降り、地図が指し示す場所へ駆け出す。 そこにはいつもの光景とそうでない光景が。 一体はハンターか。もう一人は… 嘘だろ。異能者だ。 内心嬉しかった。俺と同じ奴がいるなんて。 叫んで飛び込む。 突然の俺にハンターももう一人の異能者も驚いてた。 何か色々と聞きたかったのでとっととハンターを切り刻んで消した。能力を使う程でも無かった。 異能者の方を見た。あれ、あの制服…見覚えがあると思ったら、高校の女子の制服だった。 しかも同じ高校の 「えっと…呪牢さんでしたっけ…」 そう問われた。 「あぁ…あんたは?」 反射的に聞き返す。 「わっ私は…一松 アナです…」 「そうか…急ですまないが… ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーアナーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 少し、来てくれないか?」 と彼に言われた。 「はぁ…」 訳がわからぬままついていくことになった。 「ここだ。上がってくれ。」 そこは家だった。おそらく彼の。 彼は、「ただいま」と言わなかった。 言うような人ではないと思っているが、何か引っ掛かる。 「そこら辺の椅子に座ってくれ。」 そう言われて私は腰を下ろした。 「知っているかもしれないが、俺は木枯 呪牢だ。 そして…異能者だ。」 彼の口から、彼の知るすべてが語られ始めた… 〜続く〜
一松 アナ (いちまつ あな) 木枯 呪牢 (こがらし じゅろう) 稲月 音伊里 (いなずき ねいり)