カタカタキーボード打ってるとき、大抵何かを聞いて作業しています。今は『ファタール』がお気に入りです。推しの子の第二期オープニング主題歌ですね。 とても素敵な曲なのでぜひ聞いてみてください。 因みにこれを聞いていたせいで今回のヒーローが暴走しました。やべぇ.........(汗 あと、最近東方ロストワードを始めました。"太刀葵"でやってます。見つけたらラッキーですね。赤魔理沙持ってて、天形代が全然手に入りません....... 何か攻略法とか分からないことあったら参考にさせていただきたいと思うので有志の方ぜひお願いいたします。にわかも興味津々で勉強してますね。 では、どうぞ。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「...............あ?」 隠していた頬や額に、風が流れ込んでくる。嗚呼、とうとう、露見してしまったのか。 あんなに嫌だと思っていたのに、いざ来てみると大した感傷もない。 恐る恐る目を開ける。目を瞑って耐えてもいいのだろうが、正直もう諦めてほしかった。偽善なのだか知らないけれど、勝手に人のパーソナルスペースに入り込んでこないで欲しい。 「お前.............」 彼の目が見開かれる。 けれど、次に彼が口を開いたとき、私が微塵も予想していなかった言葉が鼓膜を揺らした。 「カッコいいな!」 「え..........?.....知ら、ないの.........?"これ"を?」 「ん?知ってるよ、忌み子のやつだろ?」 "忌み子"というワードに思わず顔を顰め奥歯を噛み締める。今まで何度こう呼ばれてきただろうか。 悪魔、死神、邪神の子、鬼の子........彼らが私という一つの敵を持って団結するために用意した私に対しての名は実に十以上あった。 ..........それでも、私には正真正銘の名なんて無かった。 誰もが私を見ると指をさして「ああ、忌み子だ」 「気持ち悪い、悪魔め」と口々に言ってくる。 彼もしっかりと見たはずだ。色盲なんてことはないだろうし、第一はっきりと"忌み子の"と言っていた。 では、なぜ彼は私を拒絶しない? そんな人間は存在しないはずだ。いや、この風潮がない地域においては存在するかもしれないが........このヒノト国においてはいるはずがないのだ、そんな人間。 「他の人と違うだけで差別するほど俺は落ちぶれちゃいないよ.........だから言っただろ」 顔を歪める私の"それ"を優しく包んで、彼は一言一言嚙み締めるように私に言葉を放ってきた。 「俺が、お前の、居場所を、作ってやる、って」 「っ................」 彼は"忌み子"という名の十字架を背負う私が安寧に暮らせる場所を本当に作ろうというのだろうか。訳が分からない。何で、私にそこまで......... 「何で、そこまで............」 思わず考えが口から漏れていたらしい。彼はくすりと笑うと、私の手を取った。 「同族嫌悪、ってやつかな」 彼の顔をまじまじ見つめると、ニヤリとした笑いが返ってきた。どうやら彼も、相当な経験をしてきたらしい。 「俺の名前はハクト。苗字はない孤児だよ。よろしく」 「私は...............」 名前がない、と言っても、抜け出すときに使用していた苗字はあった。 「..............黒崎...............名前は、無いよ」 私の生まれた地域では"崎"と言う字が付く名字が多かったし、黒い髪の"黒"の字と合わせればいい感じに誤魔化せるんじゃないかと思ったからだ。 「俺たち、足りないモンがうまい具合に噛み合うな!すごい偶然」 そう言われてみればそうだった。だからと言ってどうするのか。 「んじゃ、"黒崎ハクカ"だな」 「え?」 まさか........私の名前か?ハクカ........ハクトを一文字変えただけの安直なネーミングだ。だが....... 「ありがとう。漢字表記は"白華"でいいかな。君......ハクトはどういう漢字表記なの?」 生まれて初めてもらった名前。漢字変換をすると、白い華が美しく舞い踊っている様子が想像できた。 「俺の名前は.........漢字とか無いや。あ、黒崎っていう名字貰っていい?」 それはもう兄弟に見られるんじゃないだろうか。苗字はこっちで考えてあげよう。ついでに漢字表記も...... 「え、え~と、じゃあ、苗字は"閃崎[せんさき]"とかどうかな。あと、漢字表記は........白いに刀で"白刀"とか、どう?」 自分なりに足りない頭で懸命に考えた名前だった。それに、彼からは一振りの銀光りする刀のような鋭さを感じていた。スッと切れ長の目も関係しているのかもしれない。 「おお!いいなそれ!俺は漢字とかあんま読めないから使わないかもしれないけど、覚えておくよ。ありがとう!」 先程から、「ありがとう」を言っても言われてもいる。 そうすると、私の荒み切った心は少しだけ癒され、ポカポカと暖かい何かを感じるのだ。 死ぬことを決意して、止められてから四半時も経っていない。 それなのに、私の空っぽな心は壊れかけの状態からどんどん修復されていく。蜂蜜で喉をコーティングするように、心が暖かくなって満たされるような気がするのだ。 ____こんなことは、今まで知らなかった。 この先、私は何を知るんだろうか。 未知なる世界への好奇心に、今まで白黒だった世界に色が付いた気がした。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。