天野、生きろ
職員カード職員カード……。 頭脳部分で頼みの綱である天野は依然うーんと顎に手を添えて考え込んでいる。 …と、その時いきなりパチンと天野が手を鳴らした。指パッチン___フィンガースナップだろう。音が大きかったので身振りで「音を出すな」と伝えると、「あちゃー、ゴメン」と天野は舌を出した。 「で、なんかアイデア湧いたのかよ」 「へへ、聞いて驚くなよ〜?」 「いいからサッサと言え」 「うわ…」 彼女によると「職員からカードキーを奪えばいい」とのこと。どう、いい考えでしょ。と言わんばかりに胸を張っている。「はあーあ…」と思わずため息をついてしまうほどには間抜けな格好だった。 「お前な、職員カードは警備員は持ってねえだろ」呆れたようにそういう。 「……あっタシカニ…」 「お前さぁ………」 胸を張ったまま硬直する天野。その仕草のコミカルさに、思わず吹き出した。 「でもまぁいい…どっちにせよ管制室に行かなきゃならねんだ。いい考えだと思うぜ」と俺は一応フォローしておいた。 「へえ…珍しいじゃない、あんたが褒めるなんて」 「無駄口叩いてる暇あったら行くぞ」 俺はそう言って話をまとめた後、管制室に天野を引っ張っていった。 「じゃ、しゅっぱーつ」 「うわ、押すなよ」 【ドアが施錠されるまであと15分】