#1-3 匂い 「気持ち悪い匂いだ…」 ギンドゥーフォールは顔を顰めて言った。 本当に気持ち悪い匂い。狐のフンを嗅いでいた方がまだマシだ。 「浮浪猫ですかね…?」 ファーポーは匂いを払い除けながら聞いた。 浮浪猫にしては匂いが濃い,そしてなんでも,この匂いはそこら中からする…まるで集団でそこら中を歩き回ったかの様だ。 ギンドゥーフォールが辺りを見渡しながら叫んだ。 「うちの縄張りにも匂いがついてる!他の部族だとしたらよっぽど臭いものを食べてるんだな」 「他の部族ではないと思う,クリーフ族はコウモリを食べる時もあるけどそこまで臭くないし」 アンカー族だったとしたら塩の匂いのはず,サンライズ族は磯の匂いだ。 「そうだな,リスやウサギを1匹2匹取って狩りから帰ろう,族長に報告だ!」 「そうですね」 ファーポーは頷きながらまだ顔を顰めている。 何かが,何か大きなものが動いている気がする。 巨大に膨れ上がる大きな,とても大きなものが。
借りた猫様 @nanashinoA3 様 ライジングポー @mizu_terinaru 様 ファーポー @manjuu-umai 様 ギンドゥーフォール