#3 やっぱり気になる。 私はすぐさま走り出して天部さんたちの後を追う。 体育館を出た先のテラス外に見えたのは私と同じ大きさ位の黒い毛玉。 あれがカニバリーだ。 カニバリーは私と同い年くらいの男の子に背中から生えているカマキリの鎌のような刃を向けている。 「彼方くん連携いくよ!」 私の前を走っている蓮灘さんが声をあげる。一宮さんが頷いたため彼方、というのは一宮さんの事だろう。 Pley発動-「束縛」 蓮灘さんがカニバリーに向けた手から蜘蛛の糸のような網が黒い毛玉向けて放たれる。カニバリーはその糸に絡まり身動きが取れなくなった。 Pley発動-「大地操作」 一宮さんが地面に手をつくと地面から土が盛り上がりカニバリーに直撃する。カニバリーが怯んでいる間に襲われかけていた男の子が抜け出す。 「鐘さんお願いします!」 「任せろ!」 天部さんがカニバリーの下部に潜り込み右手を握り下げる。 Pley発動-「爆撃」 天部さんが右手でカニバリーを殴ると火花を散らして爆発が起こった。カニバリーは力尽きその場に倒れこむ。 「すごい…。」 カニバリーをすぐに倒してしまったその光景に感嘆する。 「いや、このカニバリーは一番弱いやつなんです。カニバリーの強さは大きさで決まっているとされていますからね。」 水色の髪でサイドテールの人が解説してくれた。あの大きさで弱いならもっと巨大なカニバリーがいるのだろう。そんなものに私たちは立ち向かっているというのだ。 「大丈夫か?神威。」 「…大丈夫です。すいませんでした。」 神威、という男の子が差し出された手を掴み立ち上がる。 「じゃあ新人も第五部隊も戻るぞ。」 いつの間にか他の子たちも追いかけてきていたのだ。体育館にどんどん引き返していく。 「よし、全員揃ったところで大事な事を話すぞ。まずお前ら五人は今日から"第六部隊"だ。部隊制度について少し説明するが五人で戦場に向かって貰うことが大体だ。仲良くするんだぞ。次に第六部隊部隊長だが…望月、お前に任せる。」 「え、私ですか?」 「そうだ。お前のPleyが一番周囲の観察ができると思うんだ。アタッカーの動きは出来ないがぴったりだ、と司令部の間で決まってな。」 部隊長、私に務まるのだろうか。 「じゃ、ここで同じ部隊の奴らとその教育係で自己紹介でもするか。名前とPley、ある場合は多少の補足を言え。第五部隊から。」 「僕は第五部隊部隊長、都留 翠(とどめ すい)です。Pleyは吸収です。」 「蓮灘 理世(はすなだ りせ)。Pleyは束縛、研究員の一人だよ。」 「一宮 彼方(いちみや かなた)です。Pleyは大地操作、だな。」 「えっと鏡井 皐月(かがみい さつき)、Pleyは治療です。三階研究所所属です。」 「真偽 千冬(まぎ ちふゆ)、分身。何に使うPleyなんでしょうか。」 「ということで改めて第五部隊です。次、第六部隊お願い。」 「は、はい。」 都留さんに話を振られ、すぐ返事をする。 「第六部隊、部隊長望月 聖です。Pleyは時間操作です。」 「神威 紫音(かむい しおん)、感電です。」 「来栖 愛璃(くるす あいり)、Pleyは守護です!」 「鏡井 弥生(かがみい やよい)と申します。Pleyは…複製と必中です。」 「俺は滝瀬 楓(たきせ かえで)。Pleyは疾風です。」 神威くん、来栖さん、鏡井さん、滝瀬くん…覚えておかなくては。 その時、天部さんの持っていたトランシーバーが鳴った。 「こちら天部、要件をどうぞ。」 『こちら司令官鈴歌(すずうた)。第五、六部隊の東北地方奪還作戦の参加を連絡します。部隊で三人と二人に別れて行動してもらいますのでよろしくお願い致します。』 ぷつっ、と音を立てて通信が切れる。 「っつーことだ。ここで早速分けちまうか。部隊長、頼む。」 ♡→神威、来栖と組む ☆→鏡井、滝瀬と組む
公式スタジオ https://scratch.mit.edu/studios/35994889/ 前回: https://scratch.mit.edu/projects/1106946809 次回:制作中