~プロローグ~ これの話は現実にはあり得ないと思うかもしれないが、僕が実際に体験したことだ。決して笑わないで聞いてくれ、僕がまだ人間の意識を持っている内は。 何度も言うが、これは実際に僕自身に起きた話だ。 おっと、前置きが長すぎたな。まだ時間はあるが、いつ僕が僕でなくなるかは分からない。だから、その前にこれだけは聞いてくれ。 僕が"僕"でなくなったらすぐに逃げろ。 第1話 僕は田舎が好きだ。空気はきれいだし、木々が生い茂り元気に育っている。こんな光景は今の日本の都会で見ることは少ないだろう。だから僕は年に2回ほど長期の休みを取っては必ずと言っていい程、都会から離れ自然に溢れる田舎に行くことが多い。 こんな話はもういい?"神隠市"について詳しく? そうだな、こんな話をしていたら時間が来てしまう。 では、"神隠市"について話そうか。 まず、"あの村"の存在を知ったのは、昔あったらしい"あの村"での大飢饉から逃げて"あの村"から出てきた"あの村"の元住民の子孫が偶然にも僕の幼馴染だったのだ。(そいつは友人Aとでも呼ぼうか) 友人Aは昔からある一点を除けば一般的な家庭に生まれた。そして、友人Aと僕は家が近かったので昔から仲が良かった。(恐らく親同士でも仲が良かったからかも知れないが) ある日、ふと僕が「田舎っていいよな。空気はきれいだし、山奥とかは特に夜空が綺麗だし、今度の休みどこかいいところ知らない?」と言ったら友人Aは"何か"に怯えた様子でひどく顔を青ざめて、「神隠市っていう所とか、どう?」と言っていた。 それ以降、神隠市について聞かなければよかった。と今更だが思っている。 しかし、僕はつい気になってしまい聞いてしまった。 それが始まりだったんだ。 第2話 今から話すのは友人Aに聞いた話を要約したものだ。 神隠市には昔、祟り神が居たらしい。 そしてその祟り神は、神隠市に大飢饉をもたらしたとされている。 しかし、神隠市に来た理由は分かっていないらしいので少し不安だったが、今は先人が祠に封印しているので大丈夫らしい。 そして今も神隠市に住民は居るが昔に比べたらだいぶ少なくなったらしい。 ほとんどの理由は友人Aと同じらしいが、理由を教えてはくれなかった。(友人A曰く「話したくない」との事) ここまで話し終えたら友人Aは少し疲れた様子で「神隠市に行きたいなら止めはしないけど僕は一緒に行けないからね。」と言った。 第3話 僕は神隠市に行く準備をしていたのだが、友人Aが急に電話を掛けてきた。 電話に出ると友人Aが「神隠市に行く前に一回神社に寄ってお祓いを受けてから行ってね」とだけ言ってすぐに電話を切ってしまった。僕は友人Aのこの忠告を素直に聞いていれば僕はまだ"人"だったのかもしれないが、今となってはもう過ぎたことだ。 そして僕は神隠市に向かって出発した。 自分の住んでる地域から車で数時間ほど走り辺りもかなり街灯も減ってきて、車道にはみ出した雑草や舗装の行き届いていない道が目立ってきた。そろそろ神隠市に着きそうだ。 そして、どうでもいい事だが神隠市には電波が飛んでいないらしい。 第4話 僕はついに神隠市に着いてしまった。 神隠市から少し離れた丘に車を停め少し遠目で見ても特にこれといった異変はないが、どこか少し違和感がある。 神隠市に入り、まずは少し挨拶でもしようと思い村人に挨拶に行こうとしたのだが、村人の姿が見えない。 突然、後ろから誰かに見られているような不気味な感覚に襲われたので反射的に振り返ったのだが、誰もいなかった。 気のせいだったのだろうか。などと思いながら、神隠市を回って気付いたことがいくつかある。まず一つ目に村から少し離れた場所に、石に潰された人工的な木材の欠片があったので近寄って確認したら、それは落石により崩壊した祠のような物だった。 二つ目に村人に挨拶でもしようと村人を探していたのだが、ふと家の中を見ると窓に血のようなものが付着していたので、脆い木の扉を破壊して家の中に入ると、中には見るも無残な "村人だったモノ" があった。 そして他の家も確認したが同じような惨状だった。 今すぐにでも自宅に帰りたい気分だったが、村の外に出ようとしても、出られない。正確には、出ようとして村の外に向かって行けばいつの間にか村の中心に向かっているという現象が起きているので、この村から出ることができないのだ。 そんなことをしていたら、気付けば太陽も沈みかけ夜が来ようとしている。 仕方がないので汚れが少ない家を探して、今夜はそこに泊まろうと思って、10分程度村を歩き回ってようやく泊まることが出来そうな家を見つけた。 しかし、この家に入った途端、なにか違和感があるのだ。 しかし、ここまでの道のりで少々疲れていたので無視して持ってきた荷物を部屋の隅に置いた。 第5話 やはり顔も知らない他人の家に泊まるのは少し気が引けるが、ここ以外の家は汚れがひどすぎて泊まるどころか、入ることも躊躇するほどだ。 しかし、この家も汚れが無い訳ではないので少し掃除をしたら明日の準備をして早急に寝るとしよう。 そう思い掃除を始めようとして、僕はこの家に入ってからの違和感の原因に気付いた。 なぜ今まで気づけなかったのか不思議に思う。 今まで見てきた家屋は全て和風建築だったのに、この家だけ違う。 所謂、和洋折衷という建築方式だろうか。 「なぜ、この家だけ他の家と造りが違うんだ。」 思っていた言葉がつい口に出てしまっていたらしい。 だが、別にその言葉を聞く相手もいないので、また静寂が来る...はずだった。 僕の声に反応し方のように急にドアを叩く音がしたのだ。 正確には、"叩く"というより"叩き壊そうとする"といった方が正しいか。 しかし、この村にもう人なんて居なかった筈だ。 ならば、このドアを叩いているのは"誰"だ? まさか殺された筈の村人が部外者である僕を殺しに来たとでもいうのか? いや、もう何を考えても無駄か。 なぜなら、すでにドアは壊され、そのドアを叩いていた"何か"が僕の目の前に立っているのだから。 第6話 今、僕は"何か"の前に座っている。 正確には座っていた僕の前に"何か"が来たのだ。 "何か"は特に何かをしようともせず、ただ興味深そうに僕を見ている。 そんな気がした。 突然"何か"が忽然と消えた。 まるでそこに何も居なかったかの様に。 あれからどれほどの時間が経ったのだろうか、 僕は大分疲れが溜まっていったので少し体を休めようと床に寝ころんでいたのだが、いつの間にか眠っていたらしい。 汚れていて使える布団が無かったので床に寝ていたので仕方がないのだが、体を起こそうとすると全身に痛みが走る。恐らく昨日の筋肉痛もあるのだろうが、今まで生きてきた中でここまでの痛みを経験したことがないほどの痛みに襲われている。 僕の体に何かが起きているのかと思い、自分の体を見た瞬間に絶句した。 着ていた衣服はボロボロに破けており、骨が所々折れているのか著しく変形している。 このままでは帰る手段を探すどころか、ここから動くことさえできない。 そう思っていた時、複数の人間の声が重なったような奇妙な声が聞こえた。 「我と契約を結べばその痛みから解放してやろう」 僕は考えるよりも先に口に出してしまっていたらしい 「契約を結ぶ」と。 そして僕の答えに呼応するかのように僕の意識は深い海に沈んでいくかの様に消えていった。 第7話 気が付けば、僕は何故か村の中心に立っていた。 頭痛が酷いので、とりあえずあの家に戻ろうと思い歩き出した。 家に着き、ドアを開けると同時に何か違和感があった。 "なんでドアがあるんだ" ドアは「何か」に壊されていた筈だ。しかし、ドアは何事もなかったかのように存在している。 "あれ"は夢だったのだろうか。 などと考えていたら、スマホに電話が掛かってきたので、番号を確認すると知らない番号からだったのだが、暫く人と話せていなかったので、電話に出てみることにした。 「お前、今どこにいるの?お前の会社の人から『あいつ、ずっと音信不通だけど、何か知らない?』って言われたから今電話掛けてみたんだけど」 声は友人Aに似ている気がするのだが、口調に何処か違和感を感じる。 少し考えていると、いきなり電話が切れた。 先程の電話は何だったのだろうか。 "あれ"は友人Aだったのだろうか。 様々な疑問は残るが、まず考えるのは"どうやって電話を掛けたのか"だろう。 この村に来た当初に確認したが、ここは圏外のはずだ。 それなのに、どうやって電話を掛けることが出来たのだろうか。 そうだな、これもまた"違和感"だ。 僕はこの村に来てから、ずっと違和感を心のどこかで感じていた。 この村は何かがおかしい。 この村に入る前に思っていたことだ。だが、僕は踏み入ってしまった。 この、神隠市と呼ばれる村に。 第8話 今頃、この村の外では僕は行方不明者なのだろうか。 そんな思いが頭をよぎったが、今の僕にはそんなことを考える余裕はない。 この村に来てからどれほどの時間が経ったのかは分からないが、
⚠注意⚠ ※必読です ・まだ初心者なので、クオリティーはとても低いです。 ・読む人にとっては、少し不快に思うような要素(ホラーや残酷な描写)があるかもしれません。ただし、こちらと致しましては、読者を不快にしようとする意図は一切ありませんので、その点をご理解の上お読み下さい。 ・更新期間は私のモチベに左右されるので不定期になりますが、出来る限り早く更新するように努力します。 ・今後、読みやすいように変更を加えます ・この作品は、事前にお知らせすることなく消す可能性があります。どうぞご了承ください 書き途中? ☑YES ☐NO サムネ描いてくれる人募集しようかな?それとも自分で描こうかな? 検索用タグ #小説 #オリジナル #オリ小 #短編 #短編小説 #オリジナル小説