「つ、付き合ってください」 その瞬間、俺の全てが悲鳴を上げた。 眼前に、この世のモノとは思えない〈力〉を感じ取った。 生かしては駄目だ。 考えるより先に、眼帯を、鞘を放り投げていた。 ―トッ すぐさま後ろへと回り込む。 相手が目線を逸らしている。今しか機会は無い。 殺す。 此奴は、この世界に居てはいけない。能力者などという物差しでは測れない、化け物だ。 冷や汗が噴き出る。 身の毛もよだつ程の恐怖で、口元が変に歪む。 「遺言はそれだけか??」 口先の虚勢を張った。少しだけ、心が軽くなった。 眼前に首。 無防備なそれを刎ねるのに、躊躇は要らなかった。 ―ヒュッ だが、もう手遅れだった。
近接攻撃の無効化…相性最悪ですね(ワカラセハムリソウデス) 怪異狩りの仄。 仄くんは能力者に敏感です。そして別世界の住人にも、人一倍敏感です。此方側の世界に有得ない能力を感じ取った彼は、月狐を反射的に殺そうとしました。 勿論、それは失敗します。 彼の攻撃は全てが知覚・無効化され、逆に彼は月狐の攻撃を躱し続けられはしませんでした。 そうして此の世界は滅びましたとさ……。 ────〈シナリオ No.11〉「山崎くん」 終