↓本文↓ 「ということで資料をもらってきたんだ」 「スパッタリーさん…?という方の言っていた情報屋は信用できるんですか?」 「スパッタリーさんはね、私とお兄ちゃんが師匠の家にいた時からの縁だから、その人の紹介なら大丈夫だよ」 「ひとまずアビリティについてはわかばさんからも説明してもらえないかな?」 「それが……」 わかばさんは少しうつむきながら言った。 「アビリティに関する記憶が、なぜかなくなっていて…」 「記憶がない…?」 「はい、前に話した双子アビリティと、運命操作については覚えています。あと個数も」 「個数は?どれくらいだったんだ?」 「今言った二つを含めると10個です」 「10個!?」 10個か…師匠の話では判明しているのが6つだから、それに双子アビリティと運命操作含めてもまだ2つわからない。 資料にも師匠の言っていた通り6つあった。もしかして残り2つは隠した方が都合がいいのか… もしくは、元々わかりにくアビリティなのか、だな。 「記憶は多分もみじさん側で何かしたんだろう。アビリティを全て詳細に知るわかばさんはもみじさんにとって……」 待てよ?ってことはわかばさんも狙われる危険があるんじゃ…… 「スパッタリーさんからもらった資料にはなんて書いてあるの?」 「ああ、6つ書いてあるんだが、視界を遮るアビリティ、物の性質を変えるアビリティ、幻覚を見せるアビリティ、空中を歩くアビリティ、他人のアビリティに制限をかけるアビリティ、しばらく動きを封じるアビリティだ」 「どれもすごそうだね…」 「細かいことは書かれてないが……イメージが掴めれば大丈夫だな」 「すみません…わたしが覚えていれば…」 「わかばちゃんは悪くないよ!むしろ警戒されてる証拠でしょ?だったら頼もしいってことじゃん?」 ただ、状況は楽観視できない。 とくに空中歩行とアビリティへの制限がまずい。どちらも対処が困難だ。 それにそもそも居場所が突き止められない。 一度師匠がアビリティを使って時間を止め、何ヶ月も探し回ったそうだが見つからなかったようだ。 よほど難しい場所に潜んでいるのか……それともそういうアビリティなのか。 まだまだわからないことだらけだな。 その日は資料に目を通して1日が終わった。 だがもみじさんに関してわかっていることは少なく、わかばさんからの補足でなんとか情報を整理できた。 そして次の日。 「試射場へ行こうか」 「へ?」 「ほら、バンカラ大会で…っていうかそれから一年半経ったけど、手伝うって言っただろ?続きだよ」 俺に教えられることは教えたい。 それに、双子のもみじさんがバトルの才能があるなら、わかばさんにないとは限らない。 「もしかしてクアッドさんがわたしの師匠になるということですか…?」 まあ立場的にはそうなるか。 「師匠って言っても……肩書きは所詮肩書きだから、気にしないでいいよ」 もちろん世界一位などというのも所詮肩書き。 だが世界一位という肩書きは、努力と才能と運を一番持つものに与えられる。誰もが認める『最強』なのだ。 だからこそこの肩書きに意味はあると思う。 「まあ、恋人っていう肩書きは、特別なものだけどな」 「はいっ!」 俺とわかばさんが2人で試射場へ向かう途中。 「そういえば、一年半ってことは半年前バンカラ大会行われてるの?」 「いえ、しばらく中止みたいです。事件のせいでそもそも安全性が……みたいなことになって……」 「なるほどな」 それにしても、油断していたとはいえ完全に背後を取られるとは……アビリティか、そうじゃなきゃ相当な実力だな… 才能か、努力の結果か、それともなにかよくないものに手を出しているのか。 「あれ…?どうしたんですかね、なんだか人だかりが……」 見ると試射場入り口に人が大勢集まっていた。全員中の様子を気にしているようだ。 「俺たちも行ってみるか」 近づいてみたが人が多すぎて中が見えない。 そこで人混みの中の1人に聞いてみることにした。 「すみません、中には何が…?」 「え?く、クアッド!?世界一位!?というか、起きてる!?」 あれ、そういえば俺が起きたのまだ知れ渡ってないのか。 「い、今すぐ逃げてください!近づいちゃだめです!」 「なにがあるんです?」 「あのもみじがいるんですよ!!」 「もみじさんが…!?」 また俺たちの行動を正確に予測したとでもいうのか…? ……まさかあいつが関わっているんじゃ。 人々は俺に気づくとさらに騒ぎ立てた。 「世界一位!?なんでここに!?」 「もみじにまた襲われる前に逃げて!!」 いや、ここで退散するわけにはいかない。せっかく今まで姿を表さなかったもみじさんが現れたのだ。 「わかばさん、師匠に連絡してくれ。それと、なるべく遠くに」 「は、はい!」 わかばさんは走ってその場を離れた。 「さて……そろそろ…」 その時突如として後ろに背筋が凍るような気配を感じた。 おそらく何かしらの凶器を持ったもみじさんだ。 まずい、反応が間に合わない…… 「ばかやろう何やってんだよ!」 金属音が響き振り向くとローラーで刃物を受け止めている師匠が立っていた。 「師匠!」 「話してる時間はねえな」 師匠は指を鳴らした。 その瞬間もみじさんはなにかで殴られたように吹き飛んだ。 だが師匠がもう一度指を鳴らそうとした時、もみじさんが何か呟いた。 「…封緘」 「……遅かったか」 指を鳴らしたはずが発動していないようだ。 おそらく制限をかけられた。 「師匠、助かりました」 「ぼさっとしてると置いてかれんぞ」 人々は何が起こったのかわからずざわめいている。 そんな中師匠は叫んだ。 「お前ら!邪魔だ、散れ!」 すると全員師匠の圧に押されたのかバラバラに走って逃げていった。 「なあもみじ、話をしないか?」 「師匠…なにを……」 「お前はなぜクアッドに執着する?」 もみじさんは師匠に殴られた反動かフラフラと足元がおぼつかない様子だ。だがなぜか隙が全くない。 「わ…わたし……は…もみじは……」 「どう見ても普通じゃねえな。仕方ない、クアッド、一旦引くぞ」 「引くってどうやって…」 アビリティの制限がかけられている中、空を歩けるもみじさんから逃げきれるはずがない。 その時背後から聞き慣れた声がした。 「なるほどね。君のアビリティは詠唱しないと発動しないんだ」 「この声は…」 振り返ろうとすると手で口を塞がれた。 「ストップ。彼女の前で僕の名前を呼ぶのはだめだよ?」 「……バトルデータにあなたのような人はいない……あなたは……誰……?」 もみじさんはひどく動揺している様子を見せている。 「アビリティの制限の発動条件は、名前を知っていること。僕の名前を知らなきゃ止められないよね?」 「……想定外…退却…」 もみじさんは高く飛び上がり宙を翔けていった。 「師匠、追う?」 「やめとけ。それよりお前の見た情報を整理したい」 「それより……お前がどうしてここに?」 「師匠に呼ばれてきたの。いいタイミングだったでしょ?」 軽く笑って見せたこいつはスクリュー。俺の幼馴染で、弟子仲間だ。 人の心の声を聞くことができるアビリティを持っている。 「君のために最優先で来たんだよ?ご褒美が欲しいなあ…」 俺に近寄るスクリューを師匠が止めた。 「待てスクリュー、話はあとだ。一度クアッドの家へ行こう」 「僕焦らされるのはあんまり好きじゃないけど、空気が読めない女って思われるのも嫌だからなあ」 スクリューは俺から一歩離れた。 「ところで、あれはなに?」 スクリューが指を刺した先には影から見守っていたわかばさんの姿があった。 「ああ、わかばさん!もう大丈夫だよ!」 俺の声に気づいてわかばさんは走り寄ってきた。 「クアッドさん!怪我はありませんか…?」 「大丈夫、それより一旦家に――」 「ねえクアッド」 スクリューの震えた声が聞こえて振り返った。 「その女と……どういう関係なの……?」 「………スクリュー、俺はあの時言っただろ、これでこの関係は終わりだって…」 「ああそうだよ!!わかってるさそんなこと……聞いてるのはその女との関係だよ!」 スクリューは声を荒げた。 師匠が間に入った。 「スクリュー、落ち着け」 「でもっ!!」 「落ち着け」 師匠はスクリューの頭の上にぽんと手を置いた。 「お前の気持ちは痛いほどわかる。この言葉、弟子のお前たちなら理解できるだろ?」 「……」 「何を優先すべきかをもう一度考え直せ。下手をすればクアッドの命に関わる」 スクリューはハッとして下を向いた。 「…久しぶりに会ったからね。色々と感情が昂っていたみたい」 「スクリュー、この件が終わったら、ちゃんと話をしよう」 小さくため息をついたスクリューは、顔を上げ、笑顔を浮かべて言った。 「じゃ、行こうか」 「ああ」 家に帰ると、出迎えたデュアルが驚いた声を上げた。 「お兄ちゃんおかえ……り!?」 「おおデュアル!久しぶりだな!」 「師匠!?それにスクリューさんまで!?みんな揃ってどうしたの!?」 「まあ色々あってな。これから話す」 デュアルがお茶を出してくれて全員座って落ち着いたところで、今あったことを説明した。 ついでに、スクリューはわかばさんに師匠が呼ばれたタイミングで来ていて、もみじさんの心を読み続けていたことも説明された。 「早速だがスクリュー、何が見えた」 「……裏には3人いるみたい。そのうち1人は…」 「ケルビン、か」 俺の言葉にデュアルは顔を歪ませ立ち上がった。 俺は立ち上がってデュアルを抱きしめた。 「デュアル、大丈夫だ。何があっても俺が守る」 過呼吸のようで苦しそうな表情だ。 「師匠、デュアルはこの話…」 「いいよ」 デュアルはつぶやいた。 「どうせあいつが関わってるんだろうって、なんとなく覚悟はしてたから」 深呼吸をして落ち着いて座ったデュアルを見て、俺は座り直した。
4話 https://scratch.mit.edu/projects/1187232620/ 6話 https://scratch.mit.edu/projects/1187232784/ 本文下にあるよ ジャンル 二次創作 ラブコメ ファンタジー(?) よければ感想どうぞ そんなたいそうなこと書いてないけど設定、キャラ詳細、著作権に関してはこちら↓ https://scratch.mit.edu/projects/1186934416/ 考察、裏話はこちら↓ https://scratch.mit.edu/projects/1186934574/ 深呼吸をして落ち着いて座ったデュアルを見て、俺は座り直した。 「今クアッドが言った通り、ケルビンが関わっている。それとアビリティに関しても少し確認できた」 「もみじさんが隠していた2つはわかったか?」 「いや、それは見えなかったよ。ただ、すでにわかっているアビリティの詳細ならわかった」 スクリューのアビリティは半径30m以内の人の心の声を聞きことができるもの。聞く聞かないは自分の意思で決められる。 さらに集中すればその人の過去の記憶を見ることもできるらしく、とても万能なアビリティ。 その反面アビリティが発現してからスクリューの周りからは人が失せていった。心を読むというのは人間関係を壊しかねないのだ。 「それぞれのアビリティ発動にはアビリティ名の詠唱が必要で、それが発動の条件。それと一度にアビリティは3種類までしか使えないみたいだね」 「……ということは、おそらく常時発動系は何かしら持っているだろうな」 あのとき、もみじさんは師匠と俺のアビリティに制限をかけた。その状態で視界を奪うアビリティや動きを封じるアビリティを使えば追い詰められたはずだ。 だが師匠が突然現れたことにより、他にも誰かいるのではと警戒してすぐに空中歩行で逃れるようにしたのではないか、という推測ではあるが。 「それにアビリティをずっと制限していないということは、おそらく時間があるのだろうな」 「アビリティ制限は名前を知っている人のアビリティを使えなくするもので、5分間の有効時間と、5分間のクールタイムだね」 「5分か」 「それと、視界を奪う、動きを封じるはそれぞれ触れないと発動しないみたい」 段々と情報が集まってきた。もみじさんへの対策もなんとなく見えてきた。 「私が話してみた感じ会話は成立するみたいだし、和解っていう手も考えなくはないが…」 「それをするにしても、裏にいるケルビンたちがが気にかかりますね」 ケルビンが関わっている時点で俺を殺す動機は納得だ。だが他の2人について何もわからない以上、安易なことはできない。 「おそらく2人のうち片方は洗脳系アビリティ持ちだ。そうすれば辻褄はあう」 スクリューの読心のおかげでだいぶ情報が整理できた。 「よし、一旦終わりにして……この後はどうするか…」 そろそろ昼になる頃だ。 「あ、じゃあさ、わかばちゃんは師匠とスクリューさんと初対面だし、わかばちゃんと仲良くなろうの会やったら?」 命名センス皆無かよ。 「おうわかば!一度話したいと思ってたんだよな〜!私のことは師匠とでもヴァリアブルとでも好きに呼んでくれ!」 「僕のことはスクリューでいいよ。それより、クアッドとどういう関係なのかな」 「は、はわわわ…ご、ご勘弁を……」 …まあ、2人とも独特の圧があるしな。 お昼過ぎ、気晴らしにわかばさんと外に出ていた。 「あの…あの時聞けなかったんですけど、ケルビン…?って一体…」 「俺の10つ違いの兄貴だよ」 「えっ…?」 ケルビンは俺が5歳の頃、自分の力に溺れて両親を手にかけて姿を消した。最悪の野郎だ。 デュアルはその現場を目撃しており、今でも酷いトラウマになっている。 「俺とデュアルのアビリティ、兄妹なのに一見何の繋がりもないように見えるだろ?」 「そうですね、予知と場所の特定……」 「ケルビンのアビリティも予知だ。ただ俺とは違って遠い未来を映す」 ほとんど教えてくれなかったから、アビリティについてはこれしかわかっていないがな。 おそらく俺が大会に参加することも、試射場に行くことも、予知で読まれていたのだろう。 「俺の予知には生物が映らない。デュアルは生物を映せる。そしてケルビンは近い未来は見えずとも俺の手の届かない未来を見ることができる。お互いにないところを補い合ってるんだ」 最も、今はケルビンのことを兄貴だなんて、俺もデュアルも微塵も思ってないけどな。 「そうだったんですね……」 「…それから、スクリューは悪いやつじゃないから、誤解しないで欲しい」 「大丈夫です、そこはわかってます」 もみじさんもきっと悪い人じゃないはずだ。 俺はそう思っている。 「あ、わたしコンビニでお手洗い借りてきますね」 「じゃコンビニ前で待っておくよ」 わかばさんは走ってコンビニへ入って行った。 ***** 「お手洗いは…っと……」 わたしがお店の奥のお手洗いを見つけて入ると、そこにはもみじが立っていました。 「あ……え…?」 「わかば、話をしに来た」 「もみじ……なんでこんなところに……」 もみじは私に近づいて言いました。 「わかばも、もみじと一緒に来ない?」 「……えっ?」 「もみじは今、素晴らしい方の元に使えているの。クアッドとかいうどこの馬の骨とも知らない男よりももっと……」 「も、もみじ?どうしたの?なんだか…」 「わかばももみじとあの方に使えてみない?きっと幸せな気持ちでいっぱいになれるよ?」 わたしにはもみじが何を言っているのか理解できませんでした。 わたしは後退りながら言いました。 「もみじ……なんだか変だよ?どうしちゃったの?」 「変なのはわかばの方だよ?こっちにおいでよ…」 もしかして誰かに操られて…? 「ごめん、わたし…クアッドさんと一緒にいたいから、今は一緒にはいけな――」 その瞬間、全身が凍りつくような恐怖を感じました。 「だめだよ。わかば。あの方がせっかくわかばに声をかけてくれたんだよ?もみじだって頑張ってるのに……もみじじゃなくて、わかばに……だから断るなんてことしないよね?」 「あ……もみじ…………?」 わたしは角に追い詰められて身動きが取れませんでした。 足が震え、そして恐怖で立っていられなくなり、力が抜けてしまいました。 「…………この程度で失禁なんてするなんて、あの方はもみじの姉だって聞いて声をかけたみたいだけど、クアッドとかいう男も見る目がないみたいだね」 「ち、ちがう……クアッドさんは…」 言い返そうとしても、もみじに睨まれると言葉が出てきませんでした。 「姉妹のよしみで一度は見逃して……さっきも居たから二度目だけど。とにかく、三度目はないと思って。次会った時は……」 そう言ってもみじは窓から立ち去って行きました。 言い返せなかった自分が情けなくて、悔しくて、わたしは泣くことしかできませんでした。 ***** もみじさんの出した威圧は、外にいる俺にも伝わった。 異変を感じて店員さんに女子トイレを確認してもらうと、わかばさんは座り込んで泣いていたらしい。 俺はわかばさんを抱えて全速力で家へ駆け込んだ。 「ただいま、わかばさん、とりあえず話はあとで聞くから、お風呂入っていいよ。デュアルー!」 俺は脱衣所でわかばさんを下ろした。 「はいはいおかえりー!ってどうしたのそんな土だらけで…全力で走ってきたの?」 「ああ、まあな。それよりわかばさんの着替えを……」 言いかけた時わかばさんが俺の服を掴んだ。 「…わかばさん?」 「わたし……なにも…………クアッドさんから貰った服も汚してしまって……」 わかばさんは涙を流していた。 俺はわかばさんを抱きしめた。 「離れてください……汚れます…」 「いいんだよ。俺がこうしてたいだけだから」 「……わたし、もみじにクアッドさんのこと否定されて……なにも言い返せなくて…」 外にいた俺も感じ取るほどの威圧だ。わかばさんが恐怖を覚えるのは仕方ない。 「お前らどうした?そんなところで抱き合って。一緒に風呂でも入るのか?」 「し、師匠!今わかばちゃんとお兄ちゃん大事な話を……」 「わかばさんがさっきもみじさんと遭遇しました」 「!」 「わかばさん、お風呂に入った後、説明して欲しい」 「…はいっ」 俺はわかばさんの頭を軽く撫でて2人と脱衣所を出た。 「ということがありまして……」 「あの方、か」 おかしい。 スクリューが言うには3人いるはずだ。でもあの方というのは明らかに1人を指している。 つまり自分の意思ではなくやはり洗脳系アビリティの可能性が高まったということだな。 「少し……というより、いつもと全然様子が違くて……操られてるようなうつろな目をしていて……」 「師匠、洗脳系アビリティを持ってる人に心当たりはありますか」 「皆無だ」 なんにせよやはりケルビンの予知が厄介だ。 どこへ行こうとも確実に行き先を当ててくる。 もはや外へ出るのは危険か…… 「師匠とスクリューは今夜うちに泊まってほしい。1人夜道を帰る方が危険だ」 「私はアビリティで関係ないけどな」 「じゃあ帰ってもいいですよ」 「おい私も一応女だぞ」 冗談はさておき、向こうに行動が読まれている限り先手を打つのは不可能だ。 「デュアル、ケルビンの位置はわかるな」 「うん。もう捉えてあるよ」 あとはどう予知を掻い潜るか……だな