定時(サビ)まで美しいうらみ交信の音色とクソみたいな設定の解読をお楽しみください。 ーー設定(瀕死)ーー 山田 杏 《概要》 ・年齢は19(享年) ・趣味は労働。高卒でハードな職場で働いている。 ・園芸も趣味。工場の掃除中に勝手に丈夫な植物を植えている。 ・植物は労働者たちの目の保養になっているらしい。 ・仕事を死んでも続けたかったから死んでからも仕事をしている。 《過去\(^o^)/》 夜26時、勤務時間の合間に工場の一室で仮眠をしていた。夢を見た。夢の中に現れたのは過労死したはずの上司だった。死んだはずのそれは私に近づくと優しげな笑みを浮かべて話しかけてきた。 「君はまだ若い。こんな馬車馬のように働かされる工場で時間を潰していてはいけない。こんな場所で働くよりも君には行くべき場所、為すべき夢があるだろう。」 「はあ。」 「私が君の願いを何でも叶えてあげよう。私はこう見えても念が強くてね、死後は呪いでも祝福でもなんでも人に与えられるらしい。」 所謂幽霊というやつか。 全く、この幽霊はなんて意地悪いことを言うのだろう。私を一体なんだと思っているのだか。私は社会の歯車の如く働いて、働いて、働きまくることが好きなのだ。働くことが、私の生きがいであり夢だ。だから答えてやった。 「私の願いは自由になることではないです。永遠に、永久に、盲目的に、働き続けることです。」 上司は笑顔で返す。 「なるほど、分かった。」 物分かりのいい上司に感謝した。 「そんなワーカホリックの君には今後『働いたら即死する呪い』をかけてやろう。君は過労死を甘く見ているようだが死は君の思っているよりもずっとそばにあることを自覚しなさい。だから死にたくなければもう働くなよ。労働過多は若い君には良くない。」 それはもう残業とかワーカホリックとか過労死以前の問題だろ。労働手段の封鎖だろ。稼得手段の封鎖だろ。 しかし、とりあえず私の健康に気を使ってくれた上司の粋な計らいに感謝し、そして一言言葉を投げつけた。 「滅べーっ。」 上司は笑いながら立ち去り、夢は終わり、目が覚めた。そしてとりあえずモーニングルーティンである朝の作業に向かった。 朝4時、作業を始めた直後に自分から小さな体が落ちた。冷たくなったそれを他の労働者が気にして仕舞えば全体の業務に支障が出るだろう。とりあえず抜け殻をゴミ捨て場に捨てて、業務に支障がないことを伝えるべく工場長の元に急いだ。そして工場長に向かってこう言った。 「私はまだ若いが死んだようです。でも私はこう見えても念が強く、死んでも全然働けるらしいのです。だから今後もこの工場で働くつもりなので気にしないで欲しいです。手数かけますがゴミ捨て場に落ちてるあれは火葬にしておいてください。」 《概要2》 ・幽霊になってみれば沢山の他の幽霊がこの悪魔の工場では見えると思っていたが、上司の他には幽霊は誰一人としていなかった。 ・私の姿は工場長のようにちょっと頭のネジが抜けた人にしか見えていない。 ・どうせ死ぬなら昔の同僚たちにも会えると思ったため寂しい。 ・かつて死んだ同僚ももはやこの工場に留まっていないというのなら寂しくてもよい。 ・今後の労災を防ぐためにも私は死んでも働くべきだろう。他者を守るべく働く。それは私の生前の役目でもあったのだから。そうに決まってる。ああ働きたい働こう。 ・なお、話を聞くには例の上司は労働が嫌いだったがベルトコンベアを眺めるのが好きすぎて幽霊として残っている変態とのこと。
Music:うらみ交信/稲むり