EPISODE 27:雇われガーディアン 「ファルド、おはよ〜」 「おはようございます」 今日は朝からファルドの護衛だ。俺は歪みを通ってワールドコアに来た。 「あの…」 「なんだ?」 「今日は私の父から…伝えたい事があるらしいです…」 「ファルドの父さん!?」 マジで?父親居るのに最高権力者? 「はい…あ、来ました」 あれが…ファルドの父親か。凄ぇ威圧感と覇気を感じるぜ… 「私はファルドの父、ヴァールド。今日は諸君に伝えたい事があり、呼び出した」 威厳あるな… 「今現状、ファルドの護衛は君と、今は居ないが神野翔真君が居る」 翔真、ついに護衛として認められたか。 「だが、異世界戦争は激化する一方。ファルドにも、さらに危険が及ぶ…と言う事で、護衛をさらに1人雇った。ゼノ社のエージェントだ」 ん?ゼノ社のエージェント…? 「紹介しよう。ゼノ社のトップエージェント、ラネン・ブライト君だ」 ????????????????????? 「ラネン・ブライトです。今日中に名前覚えてください」 「ラネン・ブライト…お前、なんで!」 「ユウト、だったっけ…?ヴァールドさんに雇われたんだ。だから、もう敵対しないぜ?良かったな」 「お前もファルドの護衛…」 「そうだ。文句あるか?」 文句はあるが…仕方ない。 「文句は…ない。だけど、裏切るなよ」 「仕事なんだぜ?裏切らないさ」 「一旦、信じるぞ?」 「ずっと信じてくれていいぜ…」 俺の命を狙っていた男、ラネン・ブライトは俺たちの味方となった。 さっきの出来事から、もう七時間経った。もう四時だ。奴は本当に護衛をしていて、俺とあいつでファルドを護衛している。 「マジで雇われたんだな…」 「おい、聞こえてるぞ」 あ、聞こえてたんだ。 「ゼノ社の舐めんなよ…かなりの大企業だぞ?」 「そもそも、ゼノ社って何だよ?」 「ゼノ社はな、表世界、裏世界、アウノ世界、新世界全てに事業を展開する大企業だ」 「いや、表世界とか裏世界とか、それも何だよ?」 「表世界はこの世界を含む、全ての世界が含まれている領域。異世界戦争の範囲も表世界までだ。裏世界は、その名の通り表世界の裏」 「他は?」 「面倒だからもう終わりだ」 「おい!」 ラネンの雑な説明は終わった。 「敵も来てるしな…」 ラネンは、敵の接近を察知していた。 「敵は能力そのものだな…」 ラネンは敵の気配がある方向へ走り出した。 「もう戦ってる奴がいる。神野翔真って奴かな…」 ラネンが立ち止まった場所は、巨大なビル群が立ち並ぶ天神街の都会エリアだった。だが幸い今、人は居なかった。 「お、ユウト!加勢にバァーンと登場か!」 そこで、翔真が先に戦っていた。戦ってると言っても、相手は能力そのもの、らしい。 「俺1人で十分だな」 敵を見ながら、ラネンが言った。本当に十分か、試させてもらうか。 「さっさと負けてくれ…」 ラネンが敵に向かって歩いていく。敵が能力を発動したようだが、ラネンに何の影響もない。 「空想上のモノを殲滅する絶対的効果?その絶対を司ってる俺には意味ないだろ…」 敵はさらに能力を発動する。今度は、一気に色々発動した。 「源とか、ステータス低下とか、因果律とか虚構とか0とか…俺には全部効かねぇよ…」 だが、ラネンには"絶対"に効かなかった。 「平伏せ…」 ラネンは能力・アブソリュートすら使わずに、言葉だけで敵を制圧した。 「殺さないのが俺たちのルールだ。お前もそうしてくれ」 「仕方ないなぁ…」 ラネンは敵を近くにあった歪みに投げ込んだ…
EPISODE 28:初めての共闘 「これで今日は敵が来ないと良いな…」 今、敵が来たが、そこまでの脅威ではなく、ラネンに瞬殺された。強敵が来ないのを願うが… 「おい、フラグ立てんな、もう来たぞ…」 マジかよ…めっちゃ早いフラグ回収じゃん… 「私の名はストロン・ゲスト。純粋な強さを極めた者」 「もしかして、ストル・オングと関係ある?」 「奴の師匠だ」 それは強そうだな… 「どんなに強くても…この世界に攻め込んできたなら…倒す」 「私を倒すなど…不可能だ」 そう言うと、ストロン・ゲストは俺の懐に潜り込み、強烈なパンチを放った。 「マジか…!」 俺は反応するが、パンチは無慈悲なほど速く、避けきれなかった。 「ぐ…!」 俺は吹き飛ばされた。 「クライ…行くぞ…!」 「了解、まずはエクシードセイバーで行こう」 俺は剣を取り出し、クライが神速の力を宿す。 「神速で倒す…」 体勢を修正しながら、今度はストロン・ゲストの懐に潜り込む。そして、奴の腹を一文字に切り裂く。だが、奴の肉体には傷一つ無かった。 「パワーなら俺が最強だぞぉ!ドォーン!」 ストロン・ゲストの背後から翔真が襲いかかる!翔真は銃剣を思い切り振り下ろした。 「無駄だ…」 だが、奴は翔真の攻撃を避けながらカウンターを喰らわせた。翔真は怯んだが、体勢を崩さずに追撃を放った。だが、ストロン・ゲストはこれも避け、蹴りで翔真を吹き飛ばした。 「お前さ…面倒だからさっさと消えてくれよ」 その隙に、ラネンがストロン・ゲストに蹴りを放つ。だが、奴はラネンの蹴りに合わせて蹴りを放った。技同士がぶつかり合い、ラネンが後退った。パワーで言えばラネンより上か。だが…スピードなら俺が上だ。俺は奴の背後に走り、その勢いのまま突きを喰らわせる。奴は避けれなかったが、ダメージもなかった。 「平伏せ…」 ラネンが呟いた。その言葉の力は、ストロン・ゲストに届き、奴は倒れた。 「それが気合って奴か…」 だが、奴はすぐに立ち上がった。 「よそ見するなぁ!バゴォーン!」 翔真が起き上がり、ストロン・ゲストに向かって走る。そして、今度はパンチを放った。だが、奴はパンチも避けた。 「舐めるな」 ラネンの蹴りはキックで相殺…翔真の攻撃は避ける…つまり、ストロン・ゲストは攻撃力・パワーなら翔真に勝てない。 「ラネン!あいつを拘束してくれ!」 俺は棒を取り出し、クライが力を宿したウィザードロッドで世界の法則を書き換えながら、ラネンに言った。 「…なるほどな。分かった…!」 ラネンが能力"アブソリュート"でストロン・ゲストを絶対拘束。俺は武器をナイフに切り替え、クライが神速の力を宿した。 「これで終わりだ!」 俺は神速で奴に近づき、神速でナイフを振り払う! 「お前の攻撃など、避ける必要すらない!」 そう、エクシード系の攻撃はこいつに通用しない。だがな…俺にはストロングファングがあるんだよ。クライが瞬時に力を剛力に切り替え、俺の持つナイフは、ストロングファングへと変わった!神速の勢いも乗ったまま、ナイフはストロン・ゲストに向かう! 「何ぃ!拙い、避けなければ…」 「もう遅いよ…」 ストロングファングは奴を切り裂き、倒した。 「やっぱこいつもタフだな」 俺は気絶したストロン・ゲストを歪みに投げ込んだ… 俺はラネン・ブライト。ゼノ社のエージェント。この世界に襲来した敵を、ユウトと神野翔真と協力し、倒した。 「おいユウト!今の役割なら俺で良いだろ!」 神野翔真がユウトに文句を言った。 「お前の攻撃は警戒されてるからな。俺の方が良かった」 ユウトにはちゃんと理由があった。 「お前みたいな考えなしの脳筋とは違うな…」 俺も神野翔真を煽ってみた。 「なんだと!?」 仲間と協力する事も、悪くないな…