クリックで次 補足説明をする。 政治というのは右派・左派で一概に分けられるものではない。もう一つ軸を追加して「自由」「権威」の視点も見てみよう。 用語説明 保守、、、日本の伝統を重んじ戦前の体制を「保守」する勢力。代表的な政党に自民党がある。憲法改正・防衛力強化・伝統重視・選択的夫婦別姓反対、、、、 革新、、、進歩を大切にし、戦前の体制から「革新」する勢力。代表的な政党に立憲民主党がある。憲法改正反対・平和主義・新時代重視・選択的夫婦別姓賛成、、、 自由、、、政府の統制を拒み、特に経済的な「自由」を進める勢力。代表的な政党に維新の会がある。小さな政府・緊縮財政・自由権の尊重・自己責任・グローバリズム、、、 権威、、、政府の統制を求め、特に経済的な「統制」を進める勢力。保守と革新に分かれ、同じ権威主義でも対立する。代表的な政党に共産党・参政党がある。大きな政府・積極財政・社会権の尊重・連帯責任・ナショナリズム、、、 自由主義は穏健な保守・革新になり、権威主義は過激な保守・革新となる。逆説的に、過激な思想を持つ人は自分の意見の正当性を特に主張し、権威主義的になるのだ。蹄鉄理論とも呼ぶ。 日本の政治地図。 日本の政治地図は主に保守と革新の二つで分けられる。前者は自由民主党、後者は立憲民主党があげられる。大規模な自由主義政党は無く、権威主義政党も近年までは小規模なものが多かった。なお2025年の参議院通常選挙では保守権威主義の参政党が14議席を獲得し、比例では立憲民主党や国民民主党とほぼ同じ規模になった。 各政党の解説 自由民主党 言わずも知れた日本の政権与党、結党以来ほぼほぼ政権与党だった。これだけ大きな勢力なのは保守合同が大きな原因である。自由民主党の「自由」は自由党のことで保守自由主義の政党だった。「民主」は日本民主党のことで保守権威主義の政党だった。これらの二つの要素によって自民党は保守層を広くカバーしていたのだ。 日本維新の会と連立している。公明党、国民民主党、日本保守党、参政党と支持層が被り、近年はこれらの政党に議席を奪われている。2024、25年の衆議院・参議院選挙で敗れ、連立していた公明党と合わせても過半数に届かなかった。現在は日本維新の会と連立しているがそれでも過半数に届いていない。 大規模な政党なためいくつかの派閥があり、2024年の総裁選で活躍した小泉・石破・高市はそれぞれ、維新・立憲・参政と親和性が高い。とか言ってたが高市総裁は維新の会と連立したようだ。また元総理である安倍氏は維新、さらには現在の参政との親和性が高かった。党内では高市、小泉、石破の順で保守的だとされる。 立憲民主党 野党第一党。党の歴史は浅く、民進党や民主党がその前身である。民主党は自民党を源流とする保守派と、社会党を源流とする革新派によってできており、立憲民主党は主にこの革新派によって構成されている。立憲民主党成立の要因は、民進党がと希望の党と合流する際、小池氏が革新派を排除したからである。 野党第一党とはいっても自民党との差は大きく、他の野党と競り合っている印象が強い。革新主義であり、革新自由主義や革新権威主義も含むが、前者は数が少なく、後者は共産党などにとられてしまっているため革新派をまとめられていない。 国民民主党、れいわ新選組などと支持層が被っており、これらの政党に議席をとられることも多い。2025年の参議院選挙では議席を増やせず、党勢の陰りが見え始めている。 日本維新の会 衆議院で野党第二党、参議院で野党第三党だったが連立与党となった。党の歴史は浅く、自民党を離党した橋下徹らが結成した。地域政党、大阪維新の会が源流。 野党にしてはめずらしく自民党に対して是々非々の態度をとっていたがついに連立した。立憲民主党や共産党と対立することの方が多い。保守自由主義であり、代表的な自由主義の政党で小さな政府を主張している。 自由民主党、国民民主党、チームみらいなどと支持層が被っており、自由民主党からは票を奪えているものの、国民民主党の躍進に悩まされている。2025年の参議院選挙では目標である現行議席を1議席上回ったものの、党内からは目標の低さが指摘されている。 国民民主党 衆議院で野党第三党、参議院で野党第四党。党の歴史は浅く、立憲民主党と同じく民進党・民主党を母体とする。民主党右派の流れを汲んでおり、希望の党と事実上合流していた民進党の合流によって誕生した。その後立憲民主党に大勢が合流し現在に至る。 こちらも維新と同様「対立よりも解決」を掲げており、与野党ともに協力している。とはいえ母体を同じくする立憲民主党との接近も多く、中道政党である。中道自由主義と分類できる。 自由民主党、公明党、日本維新の会、立憲民主党と支持層が被っており、特に立憲民主党とは支持団体が「連合」と同じであり、被っている。近年は議席数を増やしており、いずれの党からも支持者を奪ってきている。2025年の参議院選挙では前回の3倍以上の議席である17議席も入手し2024年の衆議院選挙でも前回の4倍の議席である28議席を入手した。 公明党 衆議院で第五党、参議院で第四党。日蓮宗から派生した創価学会が母体であり、長らく野党として過ごしてきた。1994年に新進党へ一部合流するが、1998年に新進党が分裂したことで新進党合流勢も公明党として統一される。同年の参議院選挙で自民が過半数割れし、公明党がキャスティングボードを握ったことを原因に自由党と含めた三党連立、のちに自民党との二党連立が始まったが2025年に解消した。 自民党と連立しており基本的に自民党と協力することも多かったが、自民党よりかは穏健的な主張をしている。そのこともあって中道政党と言われている。2025年に保守的な高市氏が自民党総裁になったため連立を離脱した。中道権威主義と分類できる。 自由民主党と支持層が被っているが、創価学会の組織票が多いため、支持者の取り合いは少ない。かつては共産党と支持層が被っており、協定を結んだこともあったが、今の状況では支持者が被っているとは言いがたい。自民党の低迷につられて支持が低迷しており、2025年の参院選では8議席を獲得し、改選議席を6議席下回った。 れいわ新選組 衆議院で野党第五党、参議院で野党第六党。自由党、さらには民主党を元とする政党。自由党からは党首の山本太郎が輩出されており、他の自由党員は(旧)国民主党をへて現在は立憲民主党に所属している。 自民党や日本維新の会と対立することが多い。消費税廃止などを訴えているが、積極財政や憲法改正反対を主張しており、典型的な革新権威主義政党である。 立憲民主党や社会民主党、日本共産党と共闘しており、消費税5%への減税を共闘の条件としている。立憲民主党、社会民主党、日本共産党と支持層が被っているがこれらの3政党とは異なり高齢者ではなく若年層からの支援が強いため票をうばいあうことは少ない。2025年の参議院選挙では改選前1議席増にとどまり微増にとどまっている。 日本共産党 野党第五党。戦前から存在している政党で戦前は治安維持法で弾圧されていた。戦後は一時は議席を得るも武装闘争路線に進み、全議席を失う。その後武装闘争を放棄し、いくつかの議席をもって今にいたる。今もなお破壊活動防止法による。公安警察の監視対象である。 自民党や日本維新の会と対立することが多い。支持層はコアはものとなっており、圧倒的な革新権威主義政党である。 近年では社会民主党、れいわ新選組、立憲民主党と野党共闘をすることが多いが、その主張の過激さや過去の対立などからそれらの政党とも信頼関係を築けていない。2025年の参議院選挙では改選前の半分以下の議席である3議席しか得られず、機関誌の購読数も減少を続けている。 参政党 衆議院では野党第六党、参議院では野党第七党。政党DIYでできたかなり歴史の浅い政党であり、党首の神谷代表はかつて衆院選で自民党から出馬して落選した過去をもつ。 日本共産党や立憲民主党など革新政党とはもちろん自民党を批判することも多く、他の政党と手を組むことは基本的にない。圧倒的な保守権威主義であり、陰謀論に基づいた言説を行なっている。 自民党や日本保守党と支持層が被っている。自民党からは自民の左傾化によって支持層を奪っており、日本保守党とは支持者を奪い合っており、仲はあまり良くない。2025年の参議院選挙では非改選議席を大きく上回る13議席を獲得し、一気に議席が14倍になった。 日本保守党 衆議院で野党第八党、野党第七党。参政党よりも歴史の浅い政党で元小説家の百田らがLGBT法成立をきっかけとして成立された。 日本共産党や立憲民主党など革新政党とはもちろん自民党を批判することも多く、他の政党と手を組むことは基本的にない。圧倒的な保守権威主義であり、LGBT法など多文化共生に反対している。 自民党や参政党と支持層が被っている。自民党からは自民の左傾化によって支持層を奪っており、参政党とは支持者を奪い合っており、仲はあまり良くない。2025年の参議院選挙では0議席のところ2議席獲得し、参議院でも議席を獲得した。 社会民主党 野党第八党。55年体制を気付き、長らく野党第一党であった日本社会党を前身としている。日本社会党が自民党と連立を組み、政権与党になり、それに加えて党首&首相村山富市が従来の立場を大きく転換したことで分裂し、国民からの支持も失ったため、党内刷新のために社会民主党へ名前を変えた。その後も衰退を続け、いまや衆参ともに1、2議席ぎりぎりである。 日本共産党や立憲民主党、れいわ新選組と共闘することが多く、自民党や参政党を強く批判している。ただし日本共産党とは過去に対立していた。立憲民主党とは会派を共にする。典型的な革新権威主義である。 れいわ新撰組や立憲民主党、共産党と支持層が被っており、特に立憲民主党に取られてしまった。2025年の参議院選挙ではぎりぎり改選前の1議席を死守したが、消滅するのも時間の問題である。 チームみらい 参議院で野党第九党。日本保守党よりもさらに新しい政党であり、2025年に結党された。党首の安野氏は2024年の都知事選で5位で落選した過去を持つ。 各政党に対して是々非々で対応すると明かしており、現時点では自民党の森山幹事長と会談したことしかない。デジタル民主主義の実現以外の政策は掲げておらず、完全なる中道自由政党である。 日本維新の会などと支持層が若干被る。現時点ではまだコアな支持者はおらず、研究施設の多い地域での得票率が高い。自民党総裁になると連立離脱した。