夜明け前の雑木林の中、まだ空は乳色に染まりかけてすらいない刻。 生姜色の雄猫は、沢山の仲間を引き連れ森の外れに着き、綺麗な琥珀色の目を向けて警戒するような仕草をとる。 そのとき、突然前方の茂みが揺れ、黒い雄猫が現れた。その後すぐ続々と他の猫も現れ始め、あっという間に沢山の猫が揃った。生姜色の猫が率いる猫は皆緊張した表情をしているのに対し、対峙している黒猫の後ろにつける猫達はあからさまに見下した顔をし、飢えた目付きで生姜色の猫が率いる者達を睨みつける。 生姜色の猫が口を開いた。 「ここは我々フレーム族の縄張りだ。これ以上の縄張りへの侵攻は許さない。」 ドスを効かせて言ったのに対し、黒い雄猫は返した。 「そんな戯言、今に言えなくなるぞ。ここは太陽が昇る頃には、ナイト族の縄張りとなる。」 嘲笑うかの様に答える雄猫の目には正気ではない様な光が灯っている様に見える。 「我々だけでない、クラウド族も貴様等の侵攻で住処が減りつつあるんだ。ここでお前達の身勝手な振る舞いを止めさせてもらう。」 生姜色の猫は歯を剥いて唸った。 「どうだかな⁉︎」 黒い雄猫が叫んだと同時にすぐ後ろで待機していた猫達が一斉に襲いかかってきた。一瞬にして夜明け前の森は静寂を失い、猫達の叫び声が生々しく聞こえる戦場に変わった。 生姜色の猫が率いる部隊は数で完全に負けてしまっていた。あちこちにむしられた毛が飛び散り、徐々に押されていく。 一方黒猫が率いる部隊はまるでこの残虐な争いを楽しんでいるかの如く、狂気に満ちた顔で執拗に攻撃を続ける。 数の差も相まって、複数匹で一匹を集中的に狙うこともできた。三匹もの相手に腹を引き裂かれ、生姜色の猫の部隊の白猫が泡を吹いて動かなくなった。他の猫も急所である首や腹を集中的に狙われ、早くも全員満身創痍の状態だった。 とうとう生姜色の雄猫が叫んだ。 「退却!全員キャンプに戻れ!!」 言い終わらない内に続々と猫達は足を引き摺りながら退却した。 途中、一匹の猫がその場に倒れ込んでしまったが、全員それどころではなかった。 結局縄張り争いは太陽が昇る前に決着がついた。黒猫の部隊は一瞬戦いが早く終わったことを残念に思う様な表情をしたあと、勝利の雄叫びを次々にあげ始めた。 その大きな声は、フレーム族のキャンプにまで届いていた。
この手の小説を書くのは初めてなので、一部不自然な表現があるかもしれませんが、ご了承下さい。『IF WARRIORS』の詳しい設定を知りたい方は是非原作をご覧下さい。改善点があったら、できれば教えて下さい。今後の小説を書くのに役立てようと思います。 プロジェクト制作… https://scratch.mit.edu/users/kaiza20_k/