『拝啓世界の皆様方、私ごときが視界に入ってしまい大変申し訳ございません。』 拝 啓 世界の皆様 私ごときが息をしてしまい CO₂を放出してしまい 温暖化を進めてしまい 誠に申し訳ございません 笑わないでください これでも 本気なんです 空気のように 生きたくて 酸素のように 溶けたくて 生きてて ごめんなさい でも死ねないことも ごめんなさい 世界の端で黙ってる ゴミのようなわたしでも 呼吸してしまうのです 拝 啓 神様宛てに お詫びの手紙を書きました 誤字脱字も涙の跡も どうか見なかったことにしてください 誰かに褒められるたび 削れていくこのdebris my heart 「頑張ったね」って言われた日ほど 死にたくなるのはなぜですか 幸せを食べられない こんな私は 飢えた笑顔がただ疼く 「普通になりたい」って呟いて 普通を壊してしまうのです 拝 啓 未来の皆様 もしも あなたが生まれたなら どうか私のようには ならないでください それでは 最後にもう一度だけ 息をしてしまいます 許してください この世界の片隅で ひっそり エラーを残して ——敬具