どうもOgです。@kikusisu-subとのノリで制作しました ここには各選手の動きを書いています。 お楽しみください ========================================= 前回→ https://scratch.mit.edu/projects/1218955162 次回→ ========================================= 〈七堂 箔渡〉-乙チーム 王将- 首都高速7号小松川線 両国JCT付近ーー 私は、ゲーム開始時…高速道路上に立っていた。 しばらく周りを観察し、とあることに気づく。 参加する前には空だったはずのポケットに、スマホが 入っていたのだ。特に変わっている様子は見受けられない。早速、電源ボタンと思われるサイドボタンを押す。 幾何学的なマーク…おそらく、企業か何かのロゴが 浮かび上がり、画面は切り替わる。 「ようこそ、七堂 箔渡さん」 メッセージが浮かび上がり、今度はアプリのような 画面に切り替わる。 下部に「チャット」「情報」「マップ」と書かれた タブがあり、今は「情報」を開いているようだ。 「情報…ねえ…」 一番上に、ゲーム開始からの時間が表示されていた。 少しスクロールすると、チームと役職が表示されていることに気づく。 あなたのチーム:乙チーム あなたの役職:【王将】 王将。その下に、簡単な説明がある。 あなたが倒されるとそのチームは全滅します。 1回だけ脱落を防げます。 5分に1回、他の味方プレイヤーの位置情報が 把握できます。 あなたの脱落防御能力:残り1回 私が…王将か。 このゲームの最重要目標である…王将。 「これは…面白くなりますね…」 笑みを浮かべた。 そして、「マップ」をクリックしてみる。 数秒間の読み込み後、東京のマップが表示される。 私の現在地が赤色のマーカーで示されている。 それに、大量の青色のマーカーが散らばっている。 役職の解説を思い出す。 『5分に1回、味方の位置が把握できる』 この青いマーカーは、味方の位置を表しているのか。 「これは…使えますね。」 そして、最後に「チャット」をクリックする。 どうやらチーム全員に発信できる「全体チャット」と 同じチームの個人宛に送れる「個人チャット」があるようだ。 全体チャットでは、まだ誰も発言していない。 私は、表示されたタッチキーボードに打ち込んだ。 「私は王将の七堂という者です。よろしくお願いします」 ========================================= 〈四季彩菫&翼 空〉-甲チーム 香車&歩兵- 渋谷スクランブル交差点にてーー 「…どこ…行こうね…。」 僕…翼 空は迷っていた。 僕たちは「偵察班」…敵の動きを見張る役目だった。 どこで見張りをしていればいいのか。 それが分からない以上、僕達はどこにも行けない。 『そうだね…。』 隣にいた菫さんも考え込んでいるようだった。 『一回、チャットで聞いてみよっか…』 「チャット…ありですね…」 一番手っ取り早いのはその方法だ。菫さんは、スマホを 取り出してメッセージを打ち込む。 数分後、海斗さんから返信があった。 「…なんて言ってますか…?」と恐る恐る聞く。 『えっとね…”六本木方面に行け”…って言ってるよ』 「ろ、六本木…。」 六本木…。テレビか何かで聞いたことはあるけど、 実際どこにあるのか、どのくらいの距離なのかは全く 分からない。 「ごめん…なさい…六本木って…どこですか?」 『えっと…このマップで分かるよ!』 菫さんに教えてもらい、やっとスマホのことを 思い出した。 「あっ…スマホがあった…すみません…」 慌ててスマホを取り出し、マップを開く。 『いや…大丈夫だよ』 菫さんは少し驚いたような目をしていた。 そして、現在地と六本木の場所を確認し、僕たちは 歩き出した。 『ねえ…空ちゃん…。』 突然、菫さんが話を切り出す。 「えっ、ああ…なんでしょうか…」 『もし、このゲームに巻き込まれたら…何してた?』 「……えっと…」 つい口籠る。 言いたくない。 「ごめん…なさい…ちょっと…思いつかない… というか…」 『あ…ごめん…傷ついちゃったら…本当にごめん…』 「い、いや…いいんです…」 気まずい時間が流れる。 そんな空気を壊すように、菫さんのスマホから通知音が 鳴った。 『えっと…海斗さんからか…長文っぽいね…』 『空ちゃん…ちょっと、先行っててくれる? 報告と確認の連絡をしておきたいんだ…待たせる訳にはいかないし。』 「え、ああ…分かりました…」 『すぐ追いつくから…大丈夫!』 菫さんは笑顔を見せた後、集中するような表情でメッセージを打ち込む。 僕は、戸惑いつつ歩き始めた。 (メモとクレジットに続く)
↓続き ========================================= 〈藍田 蓮香〉-乙チーム 角行- 浅草 仲見世通りーー 「利用できるものは利用する。」 それが私のモットーだった。 スラムに生まれ、死に物狂いで生きてきたのだから。 持ち駒とやら…ためしに送りつけてみたが、果たして 敵を処理できるのか。 まあ、そうでなくても良い…使えないならさっさと 消えればいい。所詮、消耗品だ…あんなもの。 厄介なことに、このデスゲームはチーム戦だそうだ… 味方との協力が必須である。最悪だ。 使えない選手が幾らいるか…楽しみだな。 その時、着信音が鳴る。ポケットに見覚えのないスマホが入っていた。どうやら、電話がかかっている。 発信ボタンをクリックする。 「お前は誰だ?早く名乗れ」 真っ先に話し始める。 『こんばんは…藍田さん。王将の七堂です。』 低い男の声がする。 王将…確か、倒されると全滅する役職か…。 『今、何処にいらっしゃいますか…可能であれば、 私の近くまでワープして頂きたいです…』 「お前が王将だと?何故お前がその命令に従わねばならんのだ?」 「臆病で無能な王将に位置を教える必要などない。せめて私に利益があるように交渉しろ。」 『まあまあ…そうご立腹なさらず…。』 なんだこの男。そこまで私の機嫌を取りたいのか? 『まず…私は…両国JCTの近くにいます。』 『そして…ご存知の通り…このゲーム、私が倒されればすぐにチーム全員が命を落とします…』 『ですから、協力は不可欠なんですよ…どうです、協力して頂けませんか…?』 「笑わせるな。…両国JCTか…よろしい。そこで大人しく待っていろ。私の労力を浪費させたこと…許さないぞ?」 『失礼しました…とはいえ、ご協力有難うございます』 私は電話を切り、溜息をつく。 「面倒な男だ…まあいい。後悔させてやる。」 「役職【角行】…使用。」 ========================================= 〈クロノス=ゼロ&楢伏 廻洞〉-甲チーム 桂馬&金将- 首都高速4号新宿線 代々木IC付近ーー 少し眩暈がする。 たぶん…戦闘で貧血になってしまったのだろう。 『どうしましょうね…回復…。』 楢伏が言った。 「…そうだな…」 そう言った途端、あることを閃く。 「そうだ…俺がコピーした能力で何か作れれば…‼︎」 『た、確かに…その方法なら…!』 楢伏が感心した様にこちらを見る。 『でも…その、薬の化学式が分からなかったら…』 「…っ…確かにな…」 その通りだ。変換先がわからなければ、変換することはできない。 『厳しいですね…とりあえず、渋谷方面に行きましょうか…』 「ああ…すまん。力になれず…」 『謝らないでくださいよ…大丈夫です。』 俺たちは歩き出した。 結局、明治神宮には行けない… そう思っていた時だ。 『クロノスさん…あそこに、病院があります!』 楢伏が声を上げた。指を差している方向を見ると、 『XX外科病院』という病院が見えた。 「病院…しかも外科か…」 なかなか運がいいものだ。 「しかし、仮想空間だから…中に何かあるかは…」 『そうですね…でも、いってみましょう…』 彼の言う通りだ。行かなければ何もない。 何故か電気のついている病院の扉を開き、中へ入る。 「うわ…すごい、内部まで作られている…」 中は至って普通の病院の待合室だった。 『ああ…そうだな。こっちが診察室か…』 こっちの扉も開け、診察室へ入る。 「えぇ…ここまでちゃんと作られているんですね…」 楢伏も感心したように言った。 ディスプレイに椅子、ベットまで…これほどの 仮想空間を作れるのか…そう思った。 診察室の先にはまた扉があり、「staff only」と 書かれていた。が、デスゲームである以上、入るしか ないだろう。 扉を開けると、そこはパソコンやディスプレイ、医療機器や大きな検査装置などが置かれた部屋だった。 『よかった…探せば何か見つかりそうですね』 「ああ…そうだな。」 俺たちは中を漁り…[止血剤]と書かれた薬と 絆創膏を見つけ、傷口に処置をした。 「よし…これで一安心だな。」 『そうですね…なんか、強盗みたいになってますけどね…』 楢伏は苦笑した。 「まあ、仕方ないだろ…この状況なら。」 『…はい。他に怪我人が出るかもしれないので、予備を持ち出しておきましょうか』 こうして、再び使えそうなものを漁り…ポケットに 入れた。 「それじゃ、そろそろ出るとするか…」 『そうですね…でも、どこへ…?』 「…そうだな…では、一旦渋谷に戻るとするか…」 『了解です。』 こうして俺たちは病院を出て、渋谷へ向かった。 5分ほど歩いたところで、俺が話を振る。 「そういえば…役職を聞いていなかったな…」 『あ、そうでしたね…。』 楢伏は慌ててスマホを開く。 「えっと…役職は【金将】でした…」 「金将だと…それなら、俺にバリアを張ってくれてもよかったじゃないか…」 『それは…その……すみません!』 楢伏は頭を下げた。 『今の今まで…スマホが開けなくて…』 「スマホが開けない?」 どういうことなのだろうか。楢伏が口を開く。 『ええ…渋谷に集まった時も…というか、ゲーム開始からずっと調子が悪いみたいで…』 「そうか…まあ、仕方ないな…」 ふとため息が漏れた。渋谷の時からなぜ役職を明かさなかったのか気になっていたが…そういうことだったのか。 それにしても、スマホの問題とは…運営にも不備があるものなのか…。 少しだけ裏切り者ではないかという疑念が生まれたが、その可能性は低いな…。仮にそうだったとして、ここまで隠す理由が分からない。 「仕方ない。それじゃ、渋谷で海斗さんの護衛をすることになるかもな」 『そうですね…絶対に、守り抜きたいです…』 絆創膏の貼られた顔に、決意が見られた気がした。 《to be continued》 ========================================= 【あとがき】 小説って難しいですね。 このサムネ結構お気に入りです 【クレジット】 [出演] @subchromm-2424様「七堂 箔渡」 @-soratyan-様「翼 空」 @NeonVolt76様「四季彩 菫」 @kotakotaspecial様「藍田 蓮香」 @tenchan2718様「楢伏 廻洞」 @kikusisu-sub様「クロノス=ゼロ」 画像:パブリックドメインQ様より