リミックス禁止、自作発言禁止 第18話「古い書物」 雷鳴が止み、神殿の崩れた石の上で勇者たちはしばらく立ち尽くしていた。 あれほどの激戦のあととは思えないほど、空は穏やかで、風も静かだった。 剣を地面に突き立て、深く息を吐く。 ケイ「終わった...のか...」 夢が肩を回しながら笑う。 「よくやったよな...全員無事ってのが奇跡だぜ...」 とびねこは安心した表情でうなずく。 「村のみんなもきっと心配してる...帰ろう」 そして彼らは、村へと帰還した。 勇者たちは村長に神殿での戦いのことや、サルヴァトのことの報告を行った。 だが、村長の表情はどこか複雑だった。 村長「サルヴァト...そう名乗ったのですか...?」 ケイ「はい。神殿で出会った青年は自分を雷鳴のサルヴァトと名乗っていました。」 村長は少し考えた表情をし、口を開いた。 「サルヴァトという名前、聞き覚えがあります。あとで私の家に来てくだされ。見せたいものがあるのです。」 夕暮れ、村長の家。 村長は古びた箱から一冊の分厚い本を取り出した。 「これは、代々この島の村長が書きのこしてきた日記のようなものです。その中には神殿に関する記載もあります。」 ケイは指示されたページを開く。 本の紙は茶色く変色し、ところどころ焦げていた。 __________________________ 【4代目村長の日記】 この村が魔物に襲われてから数年がたった。 村の者がほとんど無事で済んだのは、この島の守り神のサルヴァト様が戦ってくださったからであろう。 感謝を忘れぬよう、毎年この日には神殿へ魚と果物をささげに行くとしよう。 __________________________ 夢「守り神だったのか...」 ケイは静かに次に指示されたページをめくる。 __________________________ 【5代目村長の日記】 最近、雷鳴の神殿から雷の音が絶えぬ。 焦げた匂いもしてくる。 サルヴァト様が力を取り戻したのか、それとも暴走か。 今は何もわからない。ただ祈るしかない。 __________________________ 次のページには最後の記述があった。 その先のページは焦げていたり、破れていたりして読むことが困難だ。 __________________________ 【5代目村長の日記】 今日は妙な気配の男が神殿へ向かった。 村の霊媒師が心配して後を追ったが...大丈夫だろうか。 まぁ、何かあってもサルヴァト様が守ってくださるはずだ... __________________________ 村長が静かに言う。 「私の推測ですが...この日記の最後に書かれている妙な気配の男こそ、あなたたちが戦おうとしている魔王なのではないかと。」 ケイは拳を握った。 「つまり...サルヴァトは魔王に支配されていた神だったということか...」 夢がうつむく。 「俺たち...倒しちまった...」 KKが低くつぶやく。 「もう後戻りはできない...魔王に直接聞くしかない...すべてを...」 数日後、村は静かな平和を取り戻していた。 夢とネオは市場に向かっていた。 怪しい魔力を放つ店には木の杖が何本も並べられている。 ネオは少し迷いながら、一本の杖を手に取った。 {流木の杖} この島に流れ着いた流木の中から魔力を感じるものだけを集め、つなぎ合わせて作られた杖。 ネオ「これ...持つと、なんだか暖かい気がします...」 夢は笑った。 「へぇ、そいつはいい直感してんな。魔法使いはそういう直感も大事だ!」 ネオは笑顔でうなずく。 「じゃあこれにします!」 夢は少しだけ目を細めた。 「お前も、もう立派な魔法使いだな」 そのころ、遠く離れた山頂。 雲を貫くように突き出た岩場の上で、一人の男が正座していた。 横には一本の刀。 風が彼の長い髪を揺らし、静寂の中に小鳥や川の音が響いている。 そこへ黒い霧が風に乗って現れた。 やがてその霧は人の形になり、声を発した。 「サルヴァトがやられた...」 その声は魔王ゼルフィアスのものだった。 「勇者たちは思った以上に力をつけている...慢心するな、フェリクスよ...」 声と共に霧は消え、再び風が吹き抜ける。 フェリクスは動かないが、周囲の空気が震える。 「サルヴァトが...やられた...?」 低くつぶやいたその声が、次第に怒りに染まる。 その感情の高まりに共鳴するように、周囲の風も吹き荒れ始めた。 「なぜ...なぜだ...なぜだぁ!!!」 彼の怒りの叫び声と共に、周りの風が爆発するように荒れ狂い、木々を次々と切り裂いた。 斬撃のような風が大地をえぐり、岩を砕き、山全体が悲鳴を上げる。 「サルヴァトを殺した勇者どもを俺は絶対に許さない!」 怒りの声と共に、彼の体は風に溶けて消えた。 フェリクスのいた山に残されたのは、根元から切断された木々と、吹き荒れる風の残響だけだった。 ーーーーーーーーー第18話終わりーーーーーーーーー
感想欲しいよぉ〜コメントしてって〜 前の話 https://scratch.mit.edu/projects/1233756883/ 新スタジオ 魔物辞典 「暗黒七人衆:疾風のフェリクス」 風を操り、鋭い刃のようにすることができる。 彼の剣には風が宿っており、放たれる衝撃波は岩も砕く。