log:3 notice ホットランドにつながる道の途中で、柱の上に設置されたカメラに気が付いた。だが、すでにカメラの描画範囲に入っていることに気づいた。仕方なく、気になっていたことを実行することにした。 この世界のサンズは、ロード前の記憶を引き継げないのではないか。 これが私が立てた仮説だ。本来のサンズなら、2回目の時に 「またアンタか。」 というような発言をしていてもおかしくはないはずだ。もちろんあくまで仮説なので今から検証、もとい死に戻りしに行くというわけだ。前回と同じく船を使いウォーターフェルへ向かう。今回はすぐにドリームスケープには向かわず、船を降りて10分ほど待機してみた。 サンズが来ない。つまりサンズはドリームスケープに害をなそうとするもの(またはその可能性があるもの)を徹底的に排除するようだ。おそらくそれと同じ理由で、ドリームスケープに危機が訪れた際は全力で守ろうとするだろう。(私はここで記憶について検証することを完全に忘れていた。)←あほ そしてそのままトリエルが言っていた場所まで向かう。ウォーターフェルの滝の中の隠し部屋、そこにモンスターを開放するためのカギとなる何かがあるという。滝の隠し部屋に入ろうとしたそのとき、やはり後ろから気配を感じた。だが、今回は少し違った。サンズではなく、アルフィーがそこに立っていた。彼女は少し困ったような顔でこう言った。確か彼女もサンズと同じく機械につながれていない研究者の一人だったか。 「キミ...えっと...なにしてるの?」 「何って...言われたものを取りに来ただけだ。そっちこそ、機械の様子を見に行かなくていいのか?」 少し煽ってみる。すると彼女は目つきが鋭くしてこう言った。 「なんでその場所を知ってるの?レジスタンスは全部処理したはず。」 レジスタンス...?おそらくトリエル達、機械反対派のことだろうか。でも、トリエルの話では志願しなかったのは彼女だけだったと聞いていたが、実際はもう少しいたのだろうか。今度聞いてみよう。 「...まあ、ここで処分すれば問題ないよね...」 思索にふけっていると、ゆがんだ笑みを見せたアルフィーがそうつぶやいていた。研究者とはいえ、アルフィーは戦闘向きではなかったはずだ。そこまで強くなっているとは考え難いが、この世界じゃどうなってるかわからない。警戒はしておこう。 「...█████」 アルフィーは何かを言った。聞き取れなかったが、彼女の後ろから何かが複数飛んでくる。それに目を取られている間に、そこから閃光が走り、私の体は灼かれた。彼女は何を言ったんだろうか。 目を覚ますと再びあの部屋にいた。結局、サンズの記憶の検証はできなかった。まあ、アルフィーについての情報が少し知れたから良しとしよう。 前回引っかかったカメラの前まで来た。よく見ると後ろには無防備にもコードがそのまま露出している。ハサミかカッターがあれば切れそうなものだが、あいにく手持ちにはない。トリエルの部屋に戻り聞いてみると、カッターがあった。多少さび付いてはいるが問題なく使えた。それを使いウォーターフェルまで監視カメラを数台切断しながら向かう。ウォーターフェルに着くと、サンズがそこに立っていた。やはり記憶が残っていたか。 「よくも監視カメラぶっ壊してくれたな。おかげでしちめんどくせえ仕事が増えちまった。」 今度は監視カメラを破壊したことに対して怒っているようだ。だがこれで確定した。この世界のサンズはおそらく前回のデータの記憶を引き継げない。そしてある一定のルールに従って動いている。念のため、私はこう言い放った。 「私のことは覚えているか?」 「さあな、オレは知らん」 直後、攻撃が飛んでくる。前回と同じだったので少しの間かわせたがやはり無理だった。 戻ってきた。前回は監視カメラを破壊したのに見つかった。何故だろうか。 一方そのころ、地下世界、研究所内。サンズとアルフィーは青や緑に光る画面を見ていた。 「今日も異常はねえな。こういうのは楽でいいぜ」 「ちょっとサンズ...ちゃんと見ときなよ...」 サンズは背もたれによりかかりながらコーヒーを飲む。 「そう言ってずっと見てるけどな、休憩は大事だぜ?」 二人が話していると、赤いランプが光り出した。 『カメラの破壊を確認』 画面にはそう書いてあった。 「あーあ、せっかくの休憩が...」 と愚痴を言いながら修理道具を持ち出すサンズ。 さらに2か所ほどランプが光り出す。 「これ...意図的に破壊されてる...?」 「へえ、そうか。じゃ、行ってくるぜ。」 「あちょ...」 そう言ってサンズは消えた。 『サンズ、カメラはそこの道を曲がったところからその先も壊されてるみたい』 誰かがやってんならその先に犯人がいるはず...か。そっちのほうが先決だな。 だが、その先には誰もいなかった。 「妙だな...アルフィー?」 『私もずっとその道のほうを見てるけど、何にも音沙汰ないよっ!』 「どういうことだ...?とりあえず修理だけして戻るか...」 そのころ、私はウォーターフェルに着いていた。監視カメラを別の道まで破壊してそっちに気が向いているすきに船に乗る。単純だが、なかなか思いつけなかった。そのまま隠し部屋まで行くと中には小型の電子機器が入っていた。確認したいところだが今はコアに戻らなければいけないのでそそくさと引き返す。 ここで私は気づいた。戻る手段を考えてなかった。今戻ればおそらくカメラ修理中のサンズあるいはアルフィー、もしくはその両方と鉢合わせて元も子もなくなってしまう。どうにかして引きはがすには...
第3話 さてどうする私