「ごめんね、凛」 そう言って咲希は孤児院を囲む壁を乗り越えて姿を消した __________________________________________ 息を切らしながら少女は走っていた 少女の名前は蒼井凛 今まで孤児院で暮らしていた、今年で16歳になる少女だ 凛のいた孤児院は経営状態も、環境も良く、西京では珍しい孤児院だった じゃあなぜ孤児院から逃げ出しているのか それはその孤児院が何者かに襲撃され、凛を含めた数人の孤児以外は全員殺害されたからだ その犯人から凛は逃げているのだ 「(いやだ。死にたくない。死にたくない!誰か、助けて…)」 凛は足がもつれて転んでしまった 「(ワタシ、ここで死ぬのかな…)」 凛の頭に溢れる思い出 孤児のみんなで遊んだ思い出 院長に感謝を伝えるためにメッセージカードをプレゼントし、喜ばれた思い出 咲希が孤児院を逃げ出した日 「(咲希…)」 咲希はいつも優しくて面倒見の良いワタシにとって姉のような存在の少女だった でもある時咲希はワタシにこう言った 「自分にしかできないことを探しに行く」 そう言った次の日、咲希は姿を消した どこにいったかわからない 探さないといけないのに もうだめだ… 「大丈夫ですか!?」 優しい声が聞こえたけどもう限界だった ワタシの意識はここで途絶えた
次回 白夜登場!