リミックス禁止、自作発言禁止 第29話「願いの代償」 最深部、最後の部屋と思われる場所には、巨大な扉が立ちはだかっていた。 扉の中央には、怪しく光る緑色の宝石が埋め込まれている。 アーベル「勇者...頼んだ...」 ケイ「...わかった」 一歩手前に出て、ケイは緑の宝石に手を触れた。 その瞬間、光が弾けた。 緑色の光はまるで生き物のように、草のツルのように広がり、扉全体を覆いつくした。 ゴゴゴゴゴ....! 地鳴りのような音と共に、重圧な扉がゆっくりと開いていく。 その奥にあったのは、虹色に光り輝く、巨大な水晶だった。 アーベル「見つけた...あれが、アルグレア・コア...!」 四人が部屋に足を踏み入れた瞬間、アルグレア・コアは、まるで応えるかのようにさらに強く輝き始めた。 すると、直接4人の頭の中に声が響いた。 「ヨクゾ...ココマデ、タドリツイタ...女神二選バレシ者タチヨ...サァ...願イヲ、ヒトツ叶エテヤロウ...」 ケイは一瞬だけアーベルを見る。 「...アーベル、いいよ」 アーベル「ありがとな、ケイ...」 アーベルは一歩前に出て、アルグレア・コアの前に立つ。 そして、腹の底から声を張り上げた。 「アルグレア・コアよ!」 「我らの偉大なる師匠、トールを生き返らせてくれ!」 その言葉に反応し、コアは眩いほどの光を放つ。 「失ワレタ命ヲ戻スニハ、ソノ命ニ等シイ対価ノ命ガ、必要トナル...」 光の中で、声が続く。 「ココニ居ル者タチハ...全員ソノ価値ヲ持ツ...誰ニ、スル?」 その問いに、アーベルは視線を落とした。 だが、拳を強く握りしめ、言い放った。 「僕の命を...代償にする!」 ガルド「...」 ケイ「おい、まてよ...!」 だが、アーベルは振り返らなかった。 その目には、迷いはなく、あるのは...覚悟だけだった。 「ヨカロウ...」 「デハ、偉大ナル、ソナタノ師匠...」 「トールノ魂ヨ...ココニ今、舞イ降リタマヘ!」 アルグレア・コアは限界まで輝き、視界が焼き切れるほどの光が部屋を満たす。 世界が、白に染まった。 そして、光がゆっくりと収まると、そこには白髪の老人が立っていた。 ガルド「師匠...!」 トール「ここは...?」 確かにそこにいた。 アーベルたちの師匠、トールは生き返ったのだ。 ケイ「アーベル...?」 ケイは、周囲を見渡す。 しかし、どこにもアーベルの姿はなかった。 トール「アーベル...まさか...」 その時、再び声が響いた。 「願イハ、叶エラレタ...命ハ、等価交換サレタ..」 テバ「嘘だろ...師匠を取り戻したってのに...」 ガルド「また失うのか...」 ケイは歯を食いしばり、拳を強く握った。 「‘‘願いが叶っても、失うのは変わらない‘‘か...」 トールはすべてを悟ったように目を閉じる。 「あの子は...最後まで、弟子だった...」 アルグレア・コアの光は、ゆっくりと弱まり、やがてただの水晶へと変わっていった。 最深部は静まり返っていた。 そこに残っていたのは... 叶った願いと、取り返しのつかない喪失だけだった。 ーーーーーーーーー第29話終わりーーーーーー
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