ショッピングモールの家具コーナーのベッド。そこで私は目を覚ました。 寝起きで上手く回らない頭を最大限動かし、私は起きて周囲を観察した。 外から入ってくる日光、静寂、私の息遣い。 日中だというのに誰もいないようだった。 私はベッドから立ち上がり、取り敢えず歩き回ってみることにした。 トットッと、私の足音が周囲に小さく響く。 途中で、自分の腰の辺りに何か足りないような気がしたが、気にしないことにした。 ショッピングモールの室内を一通り見終わったが、結局いるのは私一人だった。 もう外に行くしかないと思った私は、外に繋がるドアを目指した。 そうして見つけたドアには黒色のスモークフィルムが貼ってあり、外がよく見えなかった。 ドアを押し、外へでる。 次に私が目にしたのは、緑が生い茂る大きな公園のような場所にいる男性だった。 どこか見覚えのある、安心感のあるその人物に私は近づいていく。 どうしてこの顔を見ると落ち着くのだろう。そう思っていたらせいか、途中で段差に躓き転んでしまった。 次、顔を上げた時、男性の上半身はミンチのような状態になっており、私の方に倒れて来た。 訳がわからなかった。私は「なんなの?」という問いを持つと同時に大きな恐怖に襲われた。 何が私に起こるかわからない。誰かに助けもらいたい。そんな感情が頭を満たしていった。 一度、ショッピングモールに戻ろうとしたが、私がそこから出て来たはずのドアは小洒落た公衆トイレになっていた。 そして、視線を前に戻すと男性の身体はなく、今度はポニーテールの女性が後ろを向いて遠くに立っていた。 助けて欲しい。 ただその為に、私は彼女の元へ走り出した。 だが、なぜか彼女へ近づくごとに私の視線はどんどん低くなっていき、走る速度も落ちていった。進めば進むほど遠ざかってしまうような気もしたが、それでも走った。 女性まであと少しというところだった。女性の体から鮮血が飛び散る。 それに動揺して止まってしまった私は、地面の中に、まるで地面がなかったかのように落ちていった。 病院の廊下のソファに、落ちて来た私は私はストンと着地した。お医者さんや看護師さんが慌ただしく動き回っていた。 視線は低くなったままだった。 ソファから降りて廊下を通り、人々が集まっている近くの大きな部屋に私は向かった。 大きな部屋にはストレッチャーやマットの上に乗せられた人がたくさんいた。 皆苦しんでいた。とても痛いんだろうと思うわたしの目には、人それぞれの血がついた服があった。 ガラガラとまた別の人がストレッチャーに乗せられて入って来た。 わたしはその人の服を見て、さっきの女の人だと気づいた。 わたしはその人に近付いて、体を隠していた布をどけた。 女の人は体のところどころに開いていた小さな穴の出血で苦しんでいた。 わたしが驚いていると、こっちを向いた女の人に腕を掴まれ、割れたかがみの破片を見せられた。 子供みたいな見た目になったわたしには左の顔がなかった。 こわい。いやだ。にげたくてもにげれない。 その人はこわがるわたしの手をその人の胸にあてた。そうすると私の顔はなおったけど、女の人は動かなくなった。 しんだ。 だれのせい? わたし? わたしがころした? ふらっとなって、なにもみえなくなった。