UNDERTALE : NO-CLIP BELOW ― ここは地下じゃない ― 最初に気づいたのは、音だった。 蛍光灯の、低く唸るような音。 目を開けると、黄色い壁がどこまでも続いている。 窓はない。出口もない。 足元のカーペットは湿っていて、 歩くたびに現実感が薄れていった。 「……あれ?」 一歩踏み出した瞬間、 景色が“ズレた”。 黄色は石壁に変わり、 天井は高く、古い遺跡のようだった。 だが、空気は同じだ。 あの不快な匂いも、唸り声も消えていない。 「大丈夫よ、ここは安全」 柔らかな声。 大きな影が近づいてくる。 影の正体は“母親”の形をしていた。 角があり、毛に覆われ、 なのに、どこか病室の人のように現実的だった。 「外に出ようとしないで。 ここは……まだ安定しているの」 安定? その言葉が、妙に引っかかった。 歩き続けると、雪が降っているはずの場所に出た。 だが雪は冷たくない。 触れると、壁紙の粉みたいに崩れた。 そこに、二人のスケルトンがいた。 一人はやけに明るく、 もう一人は、最初から諦めた目をしている。 「ようこそ! ここはスノーフルタウンだ!」 叫ぶように笑う背の高い方。 だがその声は、 一瞬だけ録音が飛んだように歪んだ。 短い方のスケルトンは、 視線を逸らしたまま言った。 「……ここは地下じゃない。 言っとくけどな」 彼は壁を軽く叩いた。 鈍い音。 中が空洞であることが、はっきり分かる。 「現実の裏側だ。 落ちたんじゃない。すり抜けた」 その言葉を理解した瞬間、 視界が揺れた。 遠くで、 黄色い壁が一瞬だけ、見えた。 進むほどに、世界は壊れていった。 滝の水は途中で消え、 影は遅れて動く。 襲ってくる存在は、 生き物でもモンスターでもない。 見てはいけない形をしていた。 倒しても、何も残らない。 ただ、頭の中に 「ここにいすぎた」 という感覚だけが増えていく。 短いスケルトン――Sansは、 戦うたびに少しだけ、疲れた顔をした。 「正気が減ってる。 もう、長くない」 「出口はあるの?」 そう聞くと、 彼は少し笑った。 「あるさ。 でもな……」 蛍光灯の音が、急に大きくなる。 「戻ったやつは、 同じ場所に戻れた試しがない」 最深部は、真っ白だった。 音がない。 影もない。 壁に、走り書きの文字があった。 ここを理解したら、 もう“外”には戻れない 床に映る自分の姿は、 ドット絵でも、人間でもなかった。 「選べ」 Sansの声が、 どこからともなく響く。 「ここに残って、 形を保つか」 黄色い壁が、ゆっくりと迫ってくる。 「それとも、 現実に戻って、 またすり抜ける側になるか」 壁の角が、 やけに“薄く”見えた。 手を伸ばせば、 たぶん――抜けられる。 蛍光灯が、唸り声を上げる。 目を開けると、 自分の部屋だった。 安心する間もなく、 壁の角に目が止まる。 ……薄い。 どこかで、 あの音がしている。 ここは本当に、現実なのか? ― 続き:戻った先 ― 目覚まし時計は鳴らなかった。 それなのに、目は覚めていた。 部屋は確かに自分の部屋だった。 壁の色、机の位置、床の傷。 全部、知っている。 ……知っているはずなのに。 空気が、少しだけ湿っている。 蛍光灯はない。 なのに、あの唸る音が聞こえる。 壁の角に近づく。 指を伸ばすと、 触れる直前で視界がブレた。 「やめとけ」 背後から、声がした。 振り向くと、 そこには誰もいない。 だが、床に足跡だけが残っている。 裸足の、骨みたいに細い足跡。 学校へ行く。 電車に乗る。 日常は、問題なく進んでいる。 ただ一つだけ、おかしい。 広告の隅。 非常口のマーク。 駅の柱の裏。 黄色い壁が、一瞬だけ見える。 目をこすると消える。 でも、消え方が同じだ。 地下で見たのと。 「おかえり」 誰かが、耳元で囁いた。 その夜、夢を見る。 黄色い廊下。 だが前よりも、狭い。 曲がり角の先に、 誰かが立っている。 背は高く、 無理やり明るい声で笑う。 「やあ! また会えたね!」 Papyrusだった。 でも、 彼の影が、遅れて動く。 「ここは安全だよ! だから、戻ってきても大丈夫!」 「ここは夢だろ」 そう言うと、 彼は一瞬だけ、黙った。 「……夢ってことに、しておこう!」 その瞬間、 彼の顔の一部が、 黄色い壁に溶けた。 最終章 ― 地上 ― 最後に見えたのは、 黄色い壁ではなかった。 風だった。 冷たくて、少し乾いた、 ちゃんとした“外の空気”。 目を開けると、 そこは山の中腹だった。 空は高く、雲が流れている。 足元は土。 触れば崩れる、本物の地面。 「……戻った、のか」 立ち上がると、 体が少し重い。 でも、その重さが妙に安心できた。 背後から、足音。 振り向くと、 見慣れた二人のスケルトンが立っていた。 Sansは、いつものように手をポケットに入れている。 Papyrusは、太陽がまぶしいのか、 少し目を細めていた。 「ここが……地上か!」 「すごいな! 空がちゃんと続いている!」 Papyrusは心から嬉しそうだった。 Sansは静かに言う。 「ここまで来たら、もう大丈夫だ」 彼の体は、少しずつ透け始めている。 「境界は閉じた。 地下も、バックルームも、 もう“向こう側”だ」 「また、会える?」 そう聞くと、 Sansは小さく笑った。 「さあな。 でもな――」 彼は空を見上げる。 「思い出せるってことは、 ちゃんと生きてるってことだ」 Papyrusが、急に背筋を伸ばす。 「人間! 君は地上で、 ちゃんと笑うんだぞ!」 「それが、 この冒険の“完全勝利条件”だ!」 その言葉と同時に、 二人の姿は光に溶けるように消えた。 骨の音も、 蛍光灯の唸りも、 もう聞こえない。 下山する途中、 道標を見つけた。 WELCOME TO THE SURFACE その文字を見た瞬間、 胸の奥が、あたたかくなった。 世界は、何も変わっていない。 でも、自分は変わった。 迷い込んだ場所があったから、 今いる場所が、 ちゃんと「ここ」だと分かる。 夜。 街の明かりが灯る。 人の声がする。 ふと、空を見上げると、 雲の形が、 一瞬だけ骨みたいに見えた。 ……気のせいだ。 笑って、前に進く。 さようなら、そしてありがとう
元ネタバックルーム作者教えて! 下参考ai no auじゃない undertale auだ これは、小説ってかんじで sansの見た目 かすかに、顔が見える level1のときは、顔が見えるが、level1以降は、暗くなる papyrus ほんけどうり、笑顔だがその笑顔には裏がある frisk 本家 トリエル いつもどうり、笑顔(笑) エンティティ まだ、わからない存在敵です ■ レベル構造一覧 Level 0|NO-CLIP POINT (黄色い壁の始まり) 見た目 無限に続く黄色い壁 湿ったカーペット 蛍光灯の低い唸り音 特徴 地下でも地上でもない 落ちたのではなく「すり抜けた」場所 時間感覚が曖昧 危険度:★☆☆☆☆ 正気度消費:低(だが確実に減る) 役割 このAUの「入口」兼「エラーロード画面」 Level 1|RUINED OVERLAY (遺跡とバックルームの重なり) 見た目 Undertaleの遺跡だが、壁の色が黄ばんでいる 石壁の裏から蛍光灯音が聞こえる 出現キャラ “母親”の影(Toriel類似体) 特徴 「安全」という言葉が頻出 だが出口を探すと世界が歪む 危険度:★★☆☆☆ 正気度消費:中 テーマ 「守られること=閉じ込められること」 Level 2|SNOWDIN ERROR (偽物の雪町) 見た目 Snowdinだが雪が冷たくない 雪は触れると壁紙の粉になる 出現キャラ Sans Papyrus 特徴 会話の途中で音声が歪む 壁が空洞 危険度:★★★☆☆ 正気度消費:中〜高 テーマ 「世界が“作り物”だと気づき始める段階」 Level 3|WATERFALL DESYNC (同期のズレた滝) 見た目 水が途中で消える 影が遅れて動く 敵 形を持たない存在(エラー体) 特徴 倒しても何も残らない 戦うほど記憶が削られる 危険度:★★★★☆ 正気度消費:高 テーマ 「存在は消せても、影響は消せない」 Level 4|CORE VOID (白い最深部) 見た目 真っ白 音も影もない 特徴 壁に走り書きの警告文 自分の姿が定まらない イベント Sansによる選択の提示 危険度:★★★★★ 正気度消費:極大 テーマ 「理解=不可逆」 Level 5|RETURN GLITCH (戻った先の現実) 見た目 現実世界だが、微妙におかしい 非常口・広告・柱裏に黄色い壁が混じる 特徴 日常は続く だが夢に侵食される 危険度:★★★☆☆ 正気度消費:低〜中(長期型) テーマ 「帰還ではなく、接続」 Level 6|SURFACE (最終到達点) 見た目 本物の空 本物の土と風 出現キャラ Sans & Papyrus(案内人) 特徴 境界が閉じる ノイズが消える 危険度:☆☆☆☆☆ 正気度消費:なし