「見回り記録」 これは、地方の中学校で実際にあったと噂されている話。 その学校では、夜に先生が交代で校内を見回る。 戸締まりと異常確認のために、 **「見回り記録ノート」**に時刻と異常の有無を書く決まりだった。 ある日の深夜、 最後の見回りを担当したのはA先生。 ・1階 廊下 異常なし ・理科室 異常なし ・体育館 異常なし いつも通り。 そして最後に、 誰もいないはずの旧校舎を確認した。 電気をつけると、 廊下の奥に足跡があった。 埃の積もった床に、 はっきりと新しい足跡。 でも、 教頭からは「旧校舎は立ち入り禁止。誰も行くな」と言われている。 A先生は迷ったが、 何もせず戻り、こう記録した。 ・旧校舎 異常なし 翌朝。 教頭がそのノートを見て、顔色を変えた。 理由は、 A先生が書いた文字の下に、 別の筆跡があったから。 ・旧校舎 異常なし ・確認ありがとう 問題はここから。 その返事が書かれた時刻が、 A先生が校内に入る2時間前だったこと。 そして旧校舎は、 20年前に取り壊されたことになっている建物だった。 今そこにあるはずの建物は、 存在しない。
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