《監律官(かんりつかん)ノルド》 黒い外套に仮面 手には細身の長剣 足取りが異様に静か 明らかに「人を捕らえる側」の動き ノルドは広場の端に立ち、こちらを見据えている。 「……抵抗する必要はない。 名を告げろ。――その後で、歩いて来い」 剣は抜かれていない。 だが、隙はない。 中距離 敵は様子見。こちらの出方待ち。 レイン「教会の狩人、レイン。今宵、お前を葬る者だ」 ノルドは、わずかに首を傾げた。 仮面の奥で、視線だけが鋭くなる。 「……教会、だと?」 雨水を踏む音もなく、彼は一歩だけ前に出る。 それだけで、空気が張りつめた。 「なるほど。 ならば――“葬る者”が、どれほどの腕か。 確かめさせてもらおう」 その瞬間、 ノルドの長剣が音もなく抜かれる。 同時に、彼の姿が―― ふっと、横に揺らいだ。 次の瞬間、 ノルドは真正面ではなく、左斜め前の死角にいる。 距離は一気に近距離。 狙いは急所ではない。 拘束を狙った、鋭い踏み込み。 レイン「アレス」(そう小さく呟いた)(すると何処からともなく大剣がガアァウウンッ!!!と風を砕くように飛来して来た)(その速さは亜音速に達している)(そして大剣の切っ先はノルドの首を穿たんとする) 轟音。 空気を引き裂く衝撃波が広場を震わせ、街灯のガラスが甲高く鳴る。 だがノルドは、反応が異常に早い。 彼は“避けない”。 長剣を真横に滑らせるように振る。 その刃が触れた瞬間、空間がわずかに歪み―― ガァンッ!! 大剣の切っ先は、ノルドの首元すれすれで軌道をずらされ、 背後の石柱を根元から断ち砕いて突き刺さる。 石片が雨のように降る。 ノルドは後退しながら距離を取る。 呼吸が、ほんの一瞬だけ乱れた。 「……危険物指定、変更。 お前は“処理対象”だ、狩人」 彼の足元の石畳に、薄い線が何本も走る。 ――空間を刻むための“準備”。 同時に、ノルドの身体が二重に見える。 残像か、それとも――。 レイン(どんな能力だ?あの速さ、質量の剣を躱すとは...)【...臨界】(そう唱えた)(するとレインの右手は炎を纏い、その周囲は高温で空間が歪んで見える)(刹那)(レインは地面が砕ける程の力で踏み込み、急激に間合いを詰める)(拳を下から上にかけて、顎を狙う) ノルドの身体が、一瞬だけ遅れた。 それは油断ではない。 予測の外―― 「剣が来る」と思った、その認識のズレ。 空間を歪ませていた右手。 踏み込みの衝撃で、石畳が悲鳴を上げる。 次の瞬間―― ドンッ!! 鈍い衝撃音。 拳は仮面の下、顎を正確に捉えた。 ノルドの身体が宙に浮く。 血は見えない。ただ、重い衝撃だけが残る。 彼は空中で無理やり体勢を捻り、 背中から地面に叩きつけられる――が、転がらない。 膝をついた状態で止まる。 「……剣士、ではないのか」 仮面に細かな亀裂が走っている。 だが、まだ割れてはいない。 ノルドはゆっくりと立ち上がる。 長剣を地面に突き立て、呼吸を整える。 「なるほど。 近接特化――いや、“切り替え型”か」 彼の周囲、空間に走っていた線が一斉に消える。 代わりに、長剣の刃が淡く揺らぎ始める。 「次は外さない。 こちらも――踏み込む」 ノルドが、正面から構えた。 逃げも、ずらしも捨てた構え。 レイン(燃えない...タフだな)(手首から血を出す)(それは腕くらいの大きさがある無数の釘へとなった)(そのうちの数本をノルドに穿つ)(ビャウンッ!と風を切り裂く音が鳴る) ノルドの反応は、半拍遅れた。 それは“見誤り”だった。 拳の延長を警戒していた彼の意識は、 **射出される「別の殺意」**を完全には捉えきれなかった。 ビャウンッ! 空気を裂く鋭音。 複数の軌道が、同時にノルドを囲む。 「――っ!」 長剣が走る。 一本、二本―― 釘は弾かれるが、すべては防げない。 肩、脇腹、脚部。 仮面の下で、ノルドの呼吸が乱れる。 血は見えない。 だが、動きが重くなったのは明白だった。 ノルドは一気に後退し、距離を取ろうとする。 その足取りが、わずかに鈍る。 「……創成系か。 教会も、随分と手札を増やしたものだ」 彼は剣を地面に突き立て、 自らの足元の空間を断つ。 ――ズン、と低い音。 広場の一部が“段差”のように歪み、 レインとの直線距離が強制的に引き延ばされる。 ノルドはその向こうで、構え直す。 「これ以上の交戦は不利だ。 ……だが」 仮面に入った亀裂が、完全に割れた。 中から覗くのは、疲弊したが鋭い目。 「名は覚えた、レイン。 次は――捕らえる」 彼は後方へ跳び、 歪んだ段差の向こうへと身を沈める。 空間が閉じる。 ノルドの姿は、消えた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 水面が、波打った。 曲がり角の向こう。 ぬるりとした影が、こちらへ近づいてくる。 「……゛……゛……」 鳴き声が、壁と水に反響する。 どこから聞こえるのか、判別しづらい。 距離は不明(近いのは確か) 敵はまだ攻撃してこない。 ――だが、もう“こちらに気づいている”。 レイン「自然型アノマリーか。教会の狩人として、お前を葬る」(大剣を構える) 影が、止まった。 鳴き声が――一瞬だけ、途切れる。 水面に落ちる雫の音。 天井から滴る水が、やけに大きく聞こえる。 次の瞬間。 ――“距離が消えた”。 音も、水しぶきもなく、 《啼き喰らい》はすでにレインの目前にいる。 腕とも脚ともつかない肢が、 横薙ぎでも突きでもない軌道で伸びる。 狙いは首でも胴でもない。 “重心”だ。 倒して、組み伏せる気だと直感できる。 だが―― 大剣を構えた姿を見た瞬間、 啼き喰らいの動きが微妙に歪む。 「゛……゛……?」 鳴き声が、低く濁る。 武器という概念を“理解していない”が、 危険そのものは感覚で察している。 レイン(速いな)(大剣を握り振う...)(と見せかけ回し蹴りを繰り出す)(その蹴りは普通に見えた、しかし威力はとんでもない。岩盤をクッキーの様に砕く蹴りだ)(そのまま喰らいを吹き飛ばす) 啼き喰らいは――読めなかった。 大剣の重さ、軌道、間合い。 それら“武器としての情報”を感覚で捉え、 一瞬、身体をそちらに寄せた――その判断が、致命的だった。 ドンッ!! 音は遅れて来た。 回し蹴りが側面を捉えた瞬間、 水路の空気が圧縮されて爆ぜる。 岩盤が砕ける。 水が跳ね上がり、壁に叩きつけられる。 啼き喰らいの身体は、 抵抗も悲鳴もなく、 布切れのように吹き飛び―― 数十メートル先の壁に叩き込まれた。 ゴァン…… 鈍い反響。 一拍遅れて、 喉の奥から漏れていた鳴き声が、掠れた音に変わる。 「……゛……」 それは痛みではない。 “理解できない現象”に対する反応。 身体を起こそうとするが、 動きが、明らかに鈍い。 骨格があるのかすら怪しい身体が、 形を保てず、歪んでいる。 初めて、 啼き喰らいが距離を取ろうとする。 水を引きずりながら、 暗がりへと後退する。 レインは、一歩も追わない。 ただ―― 止まる。 「逃がさない」 短く、感情の無い声。 それは宣言ではなく、結果の通告だった。 ふう、と息を吐く。 次の瞬間、 足元の空気が歪む。 血の温度が上がる。 圧が、皮膚の内側から外へと押し出される。 筋肉ではない、循環そのものが加速していく。 足首から脛、膝、太腿へ。 圧力が臨界点に達した瞬間―― ボッ 音もなく、炎が足を包む。 だが燃えているのは空気だけだ。 レインの身体は、その中心で静止したまま。 倶梨伽羅御剣流 【緋燕(ひえん)】 解放。 ――世界が、遅れる。 踏み込みは見えない。 重心移動も、蹴りも、助走も無い。 ただ、 炎の残像だけが一線を描いた。 次の瞬間、 啼き喰らいの背後に――レインが立っている。 居合。 抜刀は一度。 刃は音より先に通過し、 空間そのものを切り分けた。 シュッ という、乾いた音。 啼き喰らいは、 まだ逃げようとしていた。 脚を動かし、水を踏み―― そこで、止まる。 一拍。 身体の中央に、 赤い線が走る。 それは血ではない。 切断された“存在の境界”。 次の瞬間、 線が開き、 啼き喰らいの身体は――崩れ落ちた。 音は無い。 悲鳴も、抵抗も。 ただ、水面に落ちる 二つの影。 炎は既に消えている。 足元に残るのは、 わずかに焦げた水蒸気だけ。 レインは剣を納める。 振り返りもしない。 戦闘は、 終わった。
まだまだいっぱいかくよ! 長すぎて書ききれないから中に置いとくね(´・ω・`) 【倶梨伽羅御剣流】 血の能力と剣術を併用した異端の流派 【紅月】血を纏わせた切れ味の向上 【禍月】紅月の発展、血の斬撃を繰り出す。再び振うには再度血を纏う【紅月】が必要がある 【灼迅】纏わせた血の温度を極度まで上昇させる事により、刀身はほんのりと赤みを帯びる。 【緋燕】足の血の温度、圧力と共に臨界点まで上げる。足の周囲はその圧力と温度により発火する。そして臨界状態が解放されると神速の居合が繰り出される。 【天断】天を断つ 型は全部で13つあるけどまだ考え切れていない 教会とは”アノマリー”を無辜の人々から守る存在 アノマリーとは、理から外れた超常現象を起こせる者。またはそのものを指す 教会はそのアノマリーを保護、または討伐し人間の生活の安寧を保つのが目的 それを行うのが、狩人の役目 アノマリーには種類がある ”自然型”と”自己型” 自己型はいわゆる能力者であり、火を出す能力者が一番多い そして自然型は意志を持たない、または疎通出来ない別次元の存在。そのアノマリーによる災害。突発的に現れ、自己型より遥かに大きい力のキャパシティを持つ。それが自然型 しかしこの枠組みに入らない存在は一定数居る たとえば、自己型でありながら自然型を超える出力を持つ存在 自然型でありながら限りなく自己型に近い存在 そして、ただ強大な力を誇る存在 それらは”ーーーー”と呼ばれる