第一章 日常 俺の名前は神楽椿 二十ニ歳、ごく普通の会社員だ しかし自分には秘密があるそれは… 「ただいま」 玄関のドアを開けるとツインテールに結んだ翡翠色の髪と瞳を持ったメイド服をまとった年頃の少女が 立っていた 俺が家の中に入ると笑顔で礼儀正しくお辞儀をして 「お帰りなさいませご主人様♪」と言った 正直信じられないと思うが、メイドがいるのだ 彼女の名前は初音ミク、十六歳 訳あって今は家で住み込みメイドをしている 玄関に入るとミクが心配そうにこちらを見ていた 「ご主人大丈夫ですか?少し疲れた顔してますよ」 「ミク、ありがとう大丈夫だよ」 「お茶でも淹れましょうか?」 「お願い」 「わかりましたすぐ淹れてきますね」 笑顔でそう言うとミクは台所にお茶を淹れにいった 自分は荷物を置いて家のソファに腰かけた 五分後 ミクは天使のような笑顔でお茶を持って来て 俺の隣に腰かけた 「お茶です」 「ありがとう」 そう言って俺はミクの淹れてくれたお茶を一口飲んだ ミクの淹れてくれたお茶は緑茶で、口に入れた瞬間 心が暖かくなるような優しく上品な苦味が広がる 自分の好みに合った理想のお茶だった 「おいしいですか?」 「おいしいよ、ありがとうミク」 「どういたしまして♪」 そう言うといきなり、心配そうにこちらを見てきて こう言った 「何かありましたか?私でよければ話聞きますよ」 「ありがとう実は今日、会社で上司から怒られちゃってさ…」 「それは大変でしたね…よければ私が癒してあげますよ」 「いいのか?」 ミクを見ると瞳が誇りと自信に満ち溢れていた 「もちろんです!だって私はご主人様のメイドなんですから♪」 「じゃあお願い」 「わかりました♪」 そう言うと近くにあった耳かきを取って膝を叩いた 俺は何をするか察しが付いてミクの膝に頭を倒して されるがままにされた 「気持ちいいですか?」 「気持ちいいよ、ありがとう」 ミクの耳かきは非常に心地よく女性特有の甘い匂いも相まって思わず寝落ちする程だった 一時間後 「ご主人様~…ご主人様~…あっ起きましたか」 目を開けると心配そうにミクが見ていた 「寝てたのか…」 「はい、耳かき終わったら熟睡してましたよ」 「ごめん…」 気がつくと時計は夜8時を指していた 「夜も遅くなってきたし夜ご飯にするか」 「そうですね何食べたいですか?」 「う~んたくさん癒してもらったしミクの食べたいものでいいよ」 「いいんですか?」 「もちろんいいよ」 「ありがとうございます!」 そう言って嬉しそうに台所に向かって行った 三十分後 「お待たせしました~」 そう言ってケチャップでハートの描かれたオムライスを持ってきた 「ハート描いてみたんですけどうまくできてますか?」 「うまいよ」 「ありがとうございます♪」 あまりの上手さに少し見とれてしまった 「どうぞ食べちゃってください!せっかくの オムライスが冷めちゃいますよ♪」 「それもそうだな!じゃあいただきます」 「召し上がれ♪」 ミクの作ってくれたオムライスは卵が半熟で中にチキンライスが入っているごく一般的なオムライスだった しかし、味は一級品で卵は限りなく完璧に近い半熟 でチキンライスはケチャップの主張がしつこくないチキンの旨味を感じる毎日食べたくなるほどの物だった 「おいしいですか?」 「おいしいよ!」 俺がそう言うとミクは宝石のように目を輝かせた 「ほんとですか!ご主人様に喜んでもらえてうれしいです♪」 「やっぱりミクは料理上手だね!」 ミクは少し驚いた顔でこう言った 「嬉しいですありがとうございます」 こういう他愛のない会話をしながらミクの作ってくれたオムライスを食べきった 「ごちそうさま~」 「ありがとうおいしかったよ」 「ご主人様に喜んでもらえて嬉しいです♪」 この後何しようか悩んでいるとミクが少し照れながらこう言った 「この後雑談しませんか?ご主人様とお話ししたいんです」 「もちろんいいよ」 「ありがとうございます」 その後テーブルにお茶を置いて雑談を始めた 「今日は何かあった?」 そう俺が聞くとミクは寂しそうな顔をして言った 「特に何かあったという訳ではないんですけどやっぱりご主人様がいないと寂しいなって思って」 「なるほどな、でも安心して、夜には帰ってくるし 週末は基本的には休みだから」 そう言って俺はミクの頭を優しく撫でた 「それはわかってるんですけど、やっぱり寂しくて…」 俺は思い切ってミクに提案をしてみた 「じゃあ今度2人で遊びに行こうか!」 するとミクは 「いいですね!どこ行きますか?」 「う~んどこに行こうかな?」 「悩みますね」 「あっ!ここなんてどうですか?」 そう言って見せてきたのはミクの好きなアーティストのライブだった 「いいね!」 「でも、チケット当たるかな?」 「たしかに人気なアーティストだもんね」 ミクが好きなアーティストというのはチケット 当選倍率100倍と言われる程、人気だった ミクが少し不安そうな声で言った 「そうなんですよ…」 「ミクの愛が強ければきっと当たるよ」 「ほんとですか?」 「ほんとだよ!」 俺がそう言うとミクは瞳を輝かせた 「じゃあ信じて応募してみます!」 「当たるといいね!」 「ですね♪」 その後も雑談を続けてると気がつけば11時になっていた 「そろそろ夜遅くなってきたし、そろそろ 寝ようかな」 「ですね」 「おやすみミク」 「おやすみなさいご主人様♪」 第一章 日常 完
1周年なので書いてみました!初めてなので下手ですが 温かい目で見てください 登場人物 神楽椿 初音ミク