これは、ある『主人公』の少女の話。 *** とある田舎の村に、本を読むことが好きな少女がいました。 その少女はいつも、物語をキラキラとした瞳で読み進めます。 その瞳の輝きは、いつも、主人公が悪を討ち取るシーンで輝きを増します。 少女は、主人公に憧れました。 主人公はいつもみんなを助けて、分け隔てなく接して、そして悪を倒すのです。 少女は主人公のようになると決めました。 主人公のように、優しい心を持ってお手伝いをたくさんしました。 主人公のように、困った人を率先して助けました。 いじめられている子にも、みんなと同じように接しました。 みんな、少女を『やさしい、いい子だ』といって褒めました。 そのたびに少女は言いました。 『だって、私は主人公だから!』 少女の名前はシオン。 これは、主人公に憧れ、そして ――やがて壊れる少女の話。 【次回:https://scratch.mit.edu/projects/1279426725】