本文↓ どうでもいいんですがついにこの物語のタイトルが決定しました!! え?スプラトゥーンって名前じゃないのかって? 一応あれは仮名です() この話だいすき!!今の所私の中で一番好き スクリューとクアッドの駆け引きの話でわかんなかったらメモクレを見てね 『予知』が変質して1ヶ月ほど経った。 変質した予知は使用すると同時に無数の選択肢が広がるようになった。どの選択をしても結果が収束する場合と、選択によって結果が変わる場合があるが、基本的には収束しない。 やっと、自分の手で自分の進みたい未来を選べる。 ーー 自室で、わかばさんと二人きりで話をしていたある日。 「ペア大会に出たい?」 俺はわかばさんの言葉を聞き返した。 わかばさんは俺の目をまっすぐ見て言った。 「はい、2週間後にあって、もみじと二人で出ようかと思っていまして」 「わかばさんもだいぶ強くなったし、応援するよ」 わかばさんは目を輝かせて嬉しそうな表情をした。 実際わかばさんは目に見えて成長した。わかりやすいところで言うとアビリティの同時併用が3つ、つまりもみじさんと同じ数まで可能になったのだ。 併用個数はどうやら本人の身体能力をキャパシティとするらしく、日々積み重ねてきた努力の表れだと言うことがわかる。 「クアッドさんは出ないんですか?」 「俺はペア大会は出たことがないんだよな」 ペアに関しては気にしたことがなかった。もし出るなら相方は知り合いの方が都合がいいとは思うが。 「誘うとしたら……師匠……スイーパー……」 「何言ってるの!私がいるでしょ!」 「え?」 扉の方を向くとデュアルが立っていた。 「デュアル、ノックくらいしろ……」 「いいでしょ別に。言っとくけど私のアビリティ位置もそうだけどなにしてるかくらいは大体わかるからね?」 「プライバシーもくそもないな」 そういえばデュアルとは昔よく共闘していたが、それっきりだったな。 「デュアルはペア大会、出たいのか?」 「うーん、まあお兄ちゃんがどうしてもって言うなら」 「とりあえずまずは師匠にでも連絡してみるかー」 「お願いしますどうしても一緒に大会に出たいですお兄様」 土下座するデュアルを見てわかばさんはくすっと笑った。 「そういえば、デュアルさんが戦っているところ見たことないです」 「デュアルはポンコツだからな」 「兄からの遺伝だけどね」 やりとりを聞いてまたわかばさんは小さく笑う。 「よし、そうと決まれば今から何試合か潜って合わせるぞ」 「え?今から?今家でだらだらするモードだから外出までに二時間かかるけどいい?」 ……女の子って怖い。 ーー 大会の二日前。 俺たちもわかばさんたちも、お互い連携をうまく取れるようになってきた。 元々兄妹、双子と、コミュニケーションに苦労はないものの、血縁だからこそぶつかる問題もあった。 何度も練習試合をするうち、俺は気づいたことがあった。 「デュアル!そっちに一人行ったぞ!」 「わかってるっての!」 デュアルは敵の奇襲をスライドで回避し、反撃を叩き込んだ。 さらに横から攻めてきた敵にも瞬時に反応し、完璧な対応を見せた。 「いえーい!やりー!」 ほとんど試合をせず観戦で分析ばかりしていたデュアルだが、素のスペックがとんでもなく高い。 アビリティなしなら俺と互角か、それ以上の可能性もある。 「お兄ちゃん、右から来てる」 「ああ」 それに加えて位置把握により盤面の操作を簡単にし、奇襲を不可能にする。そして味方へのサポート。 おそらく師匠と俺で組んでいた場合、二というより一と一、という感じだったろう。 だがデュアルはペアがある程度の実力者であれば必ず二になる、つまり連携を取ることができるのだ。 「我ながらすごい妹を持ったものだな……」 試合後、デュアルは試射場でブキの調整をしていた。 「どうしたんだ、ブキの調整だなんて珍しい」 「さっきの試合でスライドが出ない時が一回あったんだよね。その時はなんとかなったけど、大会でそれが起きちゃったらまずいから」 「ブキ屋だと二日後に間に合わないからな……」 「ブキの調整とか細かいこと慣れてないんだけどね」 ドライバーを道具箱にしまい、デュアルはブキを持って立ち上がった。 「お待たせ!もう一試合行こっか!」 「次も勝つぞ」 その日も、俺たちは一日中バトルに没頭した。 ーー ついに大会当日がやってきた。 ロビーの前の広場は多くの人で賑わっている。 中には見知った顔もあった。 対戦相手の確認を済ませ、デュアルと歩いていると、後ろから声をかけられた。 「久しぶりだな、クアッド」 「スイーパー……と、スパッタリーさん?」 「久しぶり、クアッドくん、デュアルちゃん」 「メガネはさておいて、スパッタリーさんもペア大会に出るんですか?」 「うん、実はスイーパーくんに誘われちゃってね」 スパッタリーさんは優しく笑った。 「メガネって、もしかしてスイーパーくんのこと?」 「い、いや、クアッドが勝手にそう呼んでいるだけで……」 「私もメガネくんって呼んじゃおっかな〜?」 「勘弁してください……」 スイーパーは苦笑して小さくため息をついた。 「そういえばスパッタリーさん、師匠は出るんですか?お兄ちゃんが出るし戦うために参加しそうですけど」 「ヴァリアブルは今、ハイカラシティ郊外まで行ってるんだよね、だから今回の大会は見送りかな」 「郊外?なぜそれほど遠くまで?」 「あ、そっか、スイーパーくんは知らないんだもんね」 「墓参りだよ」 スイーパーは聞き返した。 「墓?一体誰の?」 「俺の両親……父親のだな」 スイーパーは一瞬間を置いてメガネを指で押し上げた。 「いらないことを聞いたな」 「いや、いいよ。俺もデュアルも、その辺はあんまり気にしてないからな」 「クアッドは墓へ行かないのか?」 「お兄ちゃん、お墓参りに来ることがほとんどなくて」 「そのうち行くよ」 両親はケルビンに殺された。 元々は墓へ行ってしまったら、兄のことを一層憎んでしまうからと、行けなかった。 だけど今は、あんな研究をしていた両親が、何を思って俺たちを育てたか。それがわからないから怖い。 「あ、クアッドさん!」 遠くから一際大きな声をあげてわかばさんが走ってきた。 「お久しぶりです!」 「久しぶり。もみじさんは?」 「もみじは試射場で練習をしてます」 「もみじちゃん気合いあるね!メ、ガ、ネ、くん?私たちも頑張らないとじゃない?」 「……そうですね。本戦までまだ時間はありますし、準備運動をしておきましょう」 そう言うと、スパッタリーさんと、俺に何か言いたげなスイーパーは試射場へと去っていった。 「二人は連携どんな感じ?私たち、負けないからね!」 「もみじとは、双子ということもあって、特に不自由なく連携できてます!今回はわたしたちも本気で行きますからね!」 「さて、楽しみだな」 「勝ち進んだら私たち決勝で当たるみたいだね」 デュアルはトーナメント表を見せて言った。 「バンカラ大会と比べて規模が小さくないか?」 「全部で8チームみたいだね。バンカラ大会が大きいってだけで、小さい大会っていうわけじゃないと思うよ」 「あっ、わたしはそろそろ一回戦が始まるので戻りますね!」 「ああ、お互い頑張ろう」 「はい!」 わかばさんは元気に返事をして走り去った。 「初戦はスクリューさんとリッターさんのペアみたいだね」 「スクリューにリッターか、初戦からかなり厄介な相手だな」 この二人は元々仲が良く、たまに一緒にバトルに潜っているらしい。 読心をされながら常に狙撃を回避し続けなければならないという極悪セットだ。 「一戦目から楽しめそうだな」 ーー 一回戦目。ステージはマテガイ放水路。 ペア大会はキルではなく、ランダムで選ばれる一般的なガチルールで勝敗をわける。 今回はガチアサリだ。 やられてから復活するまでの間は、アビリティの使用が禁止されている。 俺たちはスポーン地点についた。 「リッターが開始直後から狙撃をしてくるはずだ。気をつけろ」 「事前に二人には触れてあるから、位置はバッチリだよ!」 「なら基本的にはリッターを頼む。俺はスクリューを見る」 「りょーかい!」
本文下の方にある! ごめんなさい前の話貼るのはめんどくさくなりました((( 13話 https://scratch.mit.edu/projects/1317699817/ 〜駆け引きの件について〜 クアッドの未来予知で見た未来は自分の選択によって分岐しています なのでほぼ無限にありますが10秒後なので、それぞれの未来の中での自分の動きを比較したときに、誤差のレベルの違いだと結果は収束する場合が多いです ですがスクリューの読心によって行動を読まれていて、その行動先にインクを放たれている状態で、予知でそれを見て回避をすると、矛盾が生じます その矛盾を埋めるために、避けた場合の結果が収束せず、攻撃に当たるしかなくなるということです つまり今のクアッドのアビリティでスクリューと戦うと スクリューの攻撃が必中になります(領域展開かな?) 前のクアッドのアビリティは確定した未来として固定する要素もアビリティに含まれていたので 必中にはなりません ただ一つ今の状況においてスクリュー側に穴があるとすれば クアッドは元々色々頭の中で考えて結論を出す思考まで未来予知してる(?)タイプの人間なんですけど 無意識行動とか自分でも何考えてるのかわからない状態で動くと 必中が必中じゃなくなる可能性も見込めます 〜終わり〜 開始の合図とともに狙撃音が響いた。俺が一瞬足を止めると目の前にインクが着弾した。 「さっそく狙ってきてるな」 「殺意ましましだね〜」 俺はアサリを集めてはデュアルに投げ渡し、すぐにガチアサリを作った。 ほぼ同時に相手側からもガチアサリの反応。 その後アサリを数個回収し、デュアルと合流した。 「リッターさんが持ってる」 「わかった。まずは前衛のスクリューを二人で挟むぞ」 「言われなくても!」 俺は敵陣ゴールの前にいるスクリューへ右から仕掛けた。 「久しぶりだねクアッド、僕がいなくて寂しかったんじゃない?」 「今回は本気で勝ちに行かせてもらうぞ」 会話はするだけ無駄だ。スクリューがアビリティで心を読める以上、返答をする意味がまずない。 俺はスライドをして接近しようとしたが、移動先を予測するように数発、頭上からインクの狙撃が降り注いだ。 「ねえ、変質した予知にはもう慣れたの?」 「……」 「へぇ……流石と言う他ないね」 スクリューはタンサンボムを俺の背後に投げ、距離を詰めた。 と同時に俺の左右に狙撃。 逃げ場がない。 「救世主登場ー!」 緊迫した空気をぶち壊すような声とともに、敵ゴールにガチアサリが投げられた。 スクリューの視線が一瞬逸れた隙を見逃さず、俺はインクショットを放った。 スクリューは一歩後退し回避したが、そこにデュアルからの攻撃。避けきれずやられてしまった。 「デュアル、リッターを頼む。俺はカウントを進める」 俺は近くのアサリをまとめて拾い上げ、ガチアサリにしてゴールに投げ入れた。 デュアルは狙撃を回避しながら敵陣にいるリッターへと向かっていった。 その隙にアサリを拾っては投げる。カウントを進め続ける。 「デュアル、そろそろスクリューがくる、戻れ!」 「わかってるってば!バトンタッチね」 デュアルはアサリを集めに後ろへ下がった。 「あ、リッターさんは左奥に追い詰めたんだけど、リスジャンで逃しちゃった!」 「いや、いい時間稼ぎだよ」 俺は敵陣に入り込んで左奥へ移動した。 復活した二人が同時に攻めてくる。 「そろそろ使うか」 俺は予知を発動させたが、想定外のことが起きた。 「なんだ、結果が永遠に収束しない……」 そこへ狙撃の雨が飛んでくる。 「僕の読心と今の君の予知、相性最悪なんだよね」 スクリューは一歩前に出た。 「読心で君の動きを読んで対策、するとその動きを君が予知で読んで対策、それを僕が読心で読んで対策」 「矛盾が発生し続けるわけか」 「ご名答。つまり実質的に僕との戦闘で予知は使えないってこと」 アビリティでアドバンテージを取られるのはまずい。ましてや一対二だというのに。 スクリューの猛攻に加え頭上や至る所からリッターが援護射撃をしてくる。俺はかわすことに精一杯だった。 だがその状況は長くは続かなかった。 (リッターの射撃が止んだ……?) 「お兄ちゃん!こっちは任せて!」 ある程度アサリを入れたデュアルが戻ってきたのだ。 「これでタイマンだな、スクリュー」 「いいね、望む所だよ……!」 俺はスライドを駆使してスクリューに仕掛けた。 スクリューはぎりぎりで回避し、俺に反撃をいれた。 「鈍ったかな、クアッド。それともアビリティのない君はこんなものなのかい?」 どうも今日は本調子がでない。なにか違和感がある。 「またまた救世主登場!!」 声とともにまたもやデュアルの奇襲。気づけなかったスクリューはやられてしまった。 「デュアルお前、もうリッターを倒したのか?」 「もちろん!それよりお兄ちゃん、今日調子悪いみたいだね?」 俺はデュアルに持っていたアサリを渡し、ガチアサリにしてゴールに入れてもらった。 その直後、俺とデュアルを分断するようにインクの壁が張られ、真横から数発インクが飛んできた。 「デュアル!リッターもおそらく本気でくる!気をつけろ!」 高台を見るとリッターは目を閉じて静かに集中している。 頭上には無数のインクがとてつもない密度で圧縮されている。今にも破裂しそうだ。 デュアルが止めに入るも、スクリューに阻まれる。俺が援護に回ろうとしたその時。 リッターはゆっくりと目を開き、手を前にかかげて呟いた。 「遅い」 ……何が起きたのか、わからなかった。 ただ、気がつくと二人でリスポーン地点に戻されていて、上空には圧縮されたインクが待機していた。 「単純な速さ……なのか」 認識することすらできなかった攻撃を、どう掻い潜れば良いと言うのか。 ーー リッターはこの数ヶ月で、自身のアビリティの使い方を見つめ直していた。 とともに、アビリティのルールを悪用した使い方も思いついていた。 「重ねがけ?」 スクリューは不思議そうに聞き返した。 「そう。私の物体操作は、軽いものなら動かせるのだけれど、動かした結果出来上がった物質を、通常の物質と同じように認識すると、重さの限界まで重ねがけができるの」 「えっと……つまり?」 「たくさんのインクを集めても、圧縮をしようとした時本来はリッター4kの射出エネルギーレベルでしか圧縮できないの。けど圧縮したあとの物体に物体操作で圧縮するためのエネルギーを乗せると、重ねがけができてさらに圧縮できる」 「けどそれって、物体操作を多重に、それもそれをさらに複数使うわけでしょ?とても試合中にできることじゃないと思うけど……」 「だから簡単なレベルの圧縮は、試合を進めながら同時進行でする。気づかれないように数キロ上空に浮かしておけばいいしね。基本的な射撃の方の精度は落ちるけど」 スクリューは少し考え、うなづいた。 「もし圧縮したインクを無数に用意できれば、勝ちが確定したも同然だよね。最終段階では僕が守るってことかな」 「それと、デスをするとアビリティが一度切れちゃうから、そこまで時間はかからないけど再圧縮するために復帰はほんの少し遅くなるかも」 極限まで圧縮したインクの弾丸はエネルギーをため込んでいるため、放出する時、人間の領域では認知が不可能な速度で射出される。 つまり、通常の相手ならば必殺になるのだ。 ーー 「デュアル、避けられそうか?」 「無理だね……お兄ちゃんこの試合はよろしく……」 デュアルはリスポーンに座って待機している。 俺は予知を使うことでどうにか避けることができるが、デュアルにはそれができない。 俺がリッターを倒すしかない。 こちらのカウントは20まで進んでいる。だが余裕はない。 俺はリスポーンから出てすぐ予知を使い、攻撃を回避した。 「来る場所がわかってさえいれば避けることはできるか……」 その時、自陣のゴールが破られた。 俺は攻撃をかわしながら急いでゴールへ向かった。 「この射撃は確かに強いが、本人は動くことも、臨機応変に立ち回ることはできなくなるんだろう」 「僕一人で十分だからね」 スクリューは勝ち誇ったような笑みを浮かべている。 五分経ったようだ。延長に突入した。 スクリューと対面は一瞬で終わらせなければならない。予知と読心の矛盾で結果が収束しないことには、リッターの弾道が予測できない。 つまり、スクリューの読心による攻撃は全て回避してはいけない。 必然的にスクリューの攻撃か、リッターの攻撃が必中になる。完全に俺対策だ。流石はスクリューだな。 俺はスクリューと向き直った。 予知にリッターの攻撃が映ったその瞬間。 俺は即座にスライドで距離を詰め攻撃を当てた。すかさずスクリューも移動先に攻撃を放つが俺はそれを避けず受けながら距離をさらに詰める。 「クアッド……やっぱり君は、射撃をする時は予知を解かないと、当てられないんだね」 スクリューは攻撃を浴び倒れた、とほぼ同時に、俺はリッターの攻撃によってやられてしまった。 リスポーンに戻り体制を立て直そうとしていた時、ゴール近くのビーコンにリッターが飛んできてカウンターアサリを入れられた。カウントにはもう余裕がない。 俺はすぐにリッターにせめるもインクの目眩しを張られ、その隙に集中し圧縮インクで攻撃をしてくる。 だがやはり同時展開は難しいようで、目眩しはすぐに晴れてしまう。 俺はリッターをステージの端に追い詰めた。 だが目眩しを張られる。最後の抵抗だ。 「リッター、お前との試合は毎回とても楽しいよ」 「……そう」 目眩しが晴れた時、そこにリッターの姿はなかった。予知を使うも弾道は映らない。 「それはよかった」 俺の背中に、背中に銃口が当てられた。 「まさかリッターのギアがイカニンジャとはな」 「ペアでは私たちの方が強かった。スクリューがアサリを入れてこの試合は……」 「なにか、忘れてるんじゃないのか?」 リッターはハッとした。 そして、振り返りアサリを入れようとするスクリューに叫んだ。 「スクリュー、避けて!」 「えっ?」 次の瞬間、スクリューはインクを浴びてやられてしまった。 「二度あることは、三度あるってね!」 デュアルは高台に立ち、ブキをくるくると回し言った。 「ヒーローは遅れてやってくるんだから!」 ゴールが戻され、間一髪のところで俺たちは無事勝ち進んだ。 ーー