抹茶防衛戦 作:matya_macha サムネ:@gamezukino_ringo 0章3話 津役が呪いという不条理を嘆き、 男が世界への宣戦布告をした翌日。 二人の男と女が祭壇の前に立っていた。 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 一。 「これが司教様の言ってた機械なのかしら?」 目の前にある綺麗な長方形の機械を見て、 そう言った。 そしてもう一つ思うことがある。 可愛い。私の次くらいに、だが。 「なんかふわふわしてて可愛いわね。 私と比べるとダメダメだけど。 ねっ!そうちゃん♡」 そうちゃんとは隣にいる青年──────── 徒然(つれづれ)草(そう)だ。 彼はキレイルに入りたての青年だ。 その青年を、私の天地神明に 響く可愛さで篭絡してあげようと思い、 あざとくそう言ってあげる。 「黙れ。」 あまりにも淡泊な返答。なにこの男。 「可愛いね~」とか「今度どっか行かない?」 とか言うべきでしょ。この玉無しが。 「はぁ!?あんた何様のつもりなの!? 調子に乗らないでよ!!後輩のくせに!! 本当に殺すわよ?」 滅茶苦茶に腹が立って、そう言ってやる。 キレイルの男は大抵こうだ。 私の可愛さを理解しようとしない。 「...。」 自分の目の節穴さを棚に上げて、 黙る?馬鹿にしやがって。 「ちっ。この教会は可愛げのない 後輩と先輩しかいないのかしら。 こんなことならアデノイドの方に寝返って─」 青年が急に目の色を変えた。 何かをしようとするのは明白。警戒を強める。 すると急に気配を感じた。上だ。 左右どちらかに避けるべき。 という直感を信じて、横に避ける。 すると元いた位置に紫の結晶が突き立つ。 綺麗な結晶だ。 キレイルで多く採れる宝石である アメジストに酷似しているが、それ以上の輝き。 それはどうでもいい。 美しさで言えば私の方が上だから。 それは絶対に揺るぎない世界の摂理。 大事なのはこの結晶から死の予感を ひしひしと感じさせられること。 つまりこの青年は私を殺そうと──── 「やってみろ。その時は俺が殺してやる。」 追い打ちでそう言われ 怒髪天を衝く勢いで怒りがこみ上げる。 「乱暴なことするわね!?冗談に決まってるでしょ!? ていうか、今のは殺しにきてたわよね!? ふざけないでよ!!!」 この青年は何故平然としている? 私の死は世界の損失。それを理解できていないのか? 違う。キレイルの奴らは全員理解していない。 「はぁ。この教会の奴らは本当に 私以外頭おかしいんじゃないの!?」 呆れ果ててそう言う。 全くどいつもこいつも馬鹿ばかり。 「五月蠅い。」 こいつの言葉ももう響かない。 馬鹿を相手にしていた私がいけなかった。 「私はムカついたからもう帰るわ。 あんたも早く帰りなさいよ? 怒られるの私なんだから。」 そう言い残して帰る。 新しく入った青年も何も分かっていなかった。 教会の扉の前で馬鹿ばかりなことに更に腹が立つ。 「ちっ。ふざけやがって。」 それを口に出して教会から去る。 宿舎に戻って寝よう。 「さて、世界一可愛い私の王子様に なれるのはどこの誰なのかしら?」 草は駄目。教祖様は年を食いすぎ。 部隊長は性格ブス。─────。 宿舎に戻る間にキレイルの人間を 全員評価していたが、全員駄目だ。 やはりキレイルを裏切って、 王子様を探しに行くのもいいのかも。 「どうしようかしらね。」 宿舎についた。 当初は寝ようかとも思っていたが、気が変わった。 面白いことを思いついたのだ。 先日、部隊長の噂を外部に流した馬鹿がいた。 そのせいで呪いの存在が外部に漏れた。 だが、気付かれずに誰かに情報を流せたら? 裏切るいいチャンスを作れるかもしれない。 勿論バレたら首が飛ぶ。いや、呪殺か。 そんな事を考えながら宿舎に戻ったのだった。 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 二。 「これが司教様の言ってた機械なのかしら?」 この女は雪中(せっちゅう)花音(かのん) 無駄に派手な服を着た 相手にする価値のない女だ。 「なんかふわふわしてて可愛いわね。 私と比べるとダメダメだけど。 ねっ!そうちゃん♡」 この女に名前を呼ばれただけで 虫唾が走る。 実力もなければ可愛くもない。 モラルもないし、頭も悪い。 自尊心と自己顕示欲だけが無駄に肥大化した 最も面倒くさいタイプの女だ。 「黙れ。」 そう淡泊に言い返す。 正直に言うと相手にしたくないが。 「はぁ!?あんた何様のつもりなの!? 調子に乗らないでよ!!後輩のくせに!! 本当に殺すわよ?」 できるものならやってみろ。愚図が。 勝手に逆上して他人を不快にさせるのだけは上手い。 「...。」 こいつと会話したくはない。 「ちっ。この教会は可愛げのない 後輩と先輩しかいないのかしら。 こんなことならアデノイドの方に寝返って──────」 その言葉は聞き逃せない。実力行使に移行する。 能力を用いて女の頭上に結晶を作り出す。 アメジスト色の美しい結晶。 一種の芸術ともいえるその輝きは、 美しさに見惚れた者を無事では帰してくれない、 死の結晶。この女如きなら即死だろう。 出力は低い。 それでもやはり、この女には過剰な威力。 女は死の気配を感じ取ったのか、避けた。 この女程度に避けられた、という屈辱はない。 出力の低い結晶は速度も遅い。 「やってみろ。その時は俺が殺してやる。」 更に、[お前なんていつでも殺せる] という意思を込めてそう言ってやる。 「乱暴なことするわね!?冗談に決まってるでしょ!? ていうか、今のは殺しにきてたわよね!? ふざけないでよ!!!」 女がまた逆上し始めた。怒り心頭、と言った様子だ。 「はぁ。この教会の奴らは本当に 私以外頭おかしいんじゃないの!?」 いちいち声のでかい女だ。 「五月蠅い。」 これ以上言うと女がまた何か言い出す。 長話に付き合わされたくはない。 「私はムカついたからもう帰るわ。 あんたも早く帰りなさいよ? 怒られるの私なんだから。」 お前の事情なんてどうでもいい。 さっさと出ていけ。 女が教会から出ていく。 出ていく前に何か呟いていたがどうせ 憎まれ口だろう。どうでもいいことだ。 視線を目の前の機械に向ける。 たしか[iちゃん]、だったか? キレイルの科学班の作品らしいが。 「こんな木偶の棒に何ができる。」 機械なんて使い物にならないゴミ屑。 「ただの鉄塊みたいなものだろう。」 鉄塊なんて脆いものが、有用とは思えない。 「こいつもどうせあの女みたいに無能だ。」 最も使えない愚図を思い浮かべ、そう言う。 「俺は絶対に世界を破壊する。」 「そのために、邪魔な存在は全員殺す。」 草が決意を固める。 「どんな奴が来ても、誰に邪魔されてもだ...」 奇しくも草の嫌いなあの男の決意した場所と、 全くもって同じ時間に同じ場所で。 続くよ~ん。 matya_machaからのコメント ドウモ!!マッチャデス!! 今回は同じシーンを二視点でお届けしました。 キャラに合わせて言葉選びしてるつもりですが 中々に難しかったです...。 多分これと同時に番外編1も共有してるので、 実質4日連続共有ってことにしてください。(は?) コメント、☆,♡、拡散等励みになりますので是非に。 それでは、読んでいただきありがとうございました!! また来てくださいね~!
前話 https://scratch.mit.edu/projects/1277587568/ 1話 https://scratch.mit.edu/projects/1276811898/ サムネ https://scratch.mit.edu/projects/1277570415/ 前より更に短いです...! 設定 この世界は現代より進んでいる世界ですが、 それを活かせる人間が少ないと思っていただければ。 簡単に言うと、ニコラ・テスラ100人とその他の愚図で世界人口作られてる感じです。 銃火器の概念もありますが、剣や盾も使います。 ていうか6以上だと弾丸避けるレベルなので 5以下の人間しか銃火器を使いません。 一部の人間が能力(よくあるスキル的なやつ) を持っており、それを使う感じです。 キレイルには少し例外的な形でこれを手にするものがおり、その方法はキレイル内部の人間しか知りません。 ノルスフォイルは他国にとってマジで謎と言っていいです。情報国家であり、中立的な立場です。簡単に言うと、異人三のコミジュルの強化版みたいな感じです。(龍が如く7参照すりゃ分かる) |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 抹茶君という生物が生まれた。 猫が抹茶のおもちを食べてできた謎の生物... それはその可愛さと裏腹に危険な存在だった。 「抹茶君の命が潰えた時、全てが消える。」 それは、宇宙の核と抹茶君が混ざってしまったというイレギュラーな結果のせいだった。 原因は分からない。情報の出どころも分からないが アデマイド国家は、これを[※最重要機密事項]に定め、情報の全てをひた隠しにする。 だが、どこから嗅ぎつけたのか邪教的思考の [キレイル教会]の人間は抹茶君の存在に気付いた。 キレイル教会の人間は抹茶君を破壊し、世界をリセットしようとしている。 その陰で中立的な国家、[ノルスフォイル] はどちらにつくかを見定めているのだった... |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 各兵士や例外人物には数値で脅威度が割り振られている。 1:一般人未満 2:一般人級 3:少し鍛えた人間程度 4:日常的に鍛えている人間程度 5:多大な筋力を有した人間程度 6:超人的な筋力を有している人間程度 7:兵士の平均程度 8:特殊兵装をした兵士と同等 9:戦車と同等 程度 10:小隊を壊滅させる程度 11:部隊を壊滅させる程度 12:国家戦力を壊滅させる程度 13:世界に脅威をもたらす程度 数値はあくまで基準であり、脅威度なだけである。 世界への影響の大きさに準拠しており、 他への影響を考慮しない。 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| アデノイド国家 一般的な武装国家。資本主義強めと共産主義弱めを合わせた感じの国。産まれて10年経った人間は、仕事を選び、学業の合間にそれをこなす。学業はそこまで大変でないので、働き手を増やすのが目的。収入もそこそこであり、一番まともな国である。だからといって貧困層がないわけではないが。 キレイル教会 キレイル教会はいわゆる邪教。だが、まともな人間は多く、思想を除けば立派である。キレイル教会の目的は世界のリセットであり、人間は必要ないと語る。抹茶君が消えると全てが消えるだけであり、リセットされるわけではないはずだが...。キレイルは貧困にあえぐ人間を取り込み、教徒にする。そして思想を押し付ける。教祖はなかなかのやり手のようだ。 ノルスフォイル情報国家 一番謎。この国で一番の戦力とされる人間は二人いるらしい。片方は狐面を被り、片方は一切の情報がない。ノルスフォイル国家に立ち入る人間は誰一人としておらず、死地のように扱われている。 ※最重要機密事項:最重要機密事項に選ばれた存在等は他国への共有、一般市民への共有、情報の漏洩を禁じる。