次話 3月6日(金) 17:00 前話 https://scratch.mit.edu/projects/1281616201 書いてからほぼ半年経つのか 作成日…10月17日 [自己評価] 4/10(まあまあ) [長さ] 3/10(短い) ※現在書き終えている最新話と比べています。 上下キーで動かすで。 タップでズームもできるンゴ 以下原稿。 第十七話 「攻略」 「さて、お前らの課題は“実力不足“だ。」 師範が鋭く突き刺す言葉を放つ。 しかしそんなので怒っていられない。 悔しさを噛み締めながら聞いていた。 「時に聞こう。お前ら、相手と戦う時に考えていることはなんだ?」 「相性ですかね…実力もありますが、逃げる選択も考えます」 「俺はその時の感情だな。周りをそこまで考える暇ねえし。」 各々答える。師範はただ静かに聞いていた。 「素晴らしいな。一人一人が歴とした意思を持つ。 それだけでも力になると俺は思う。」 師範は感心している。混沌一同も少し照れているような。 そんな感情だった。しかし師範は続けて喋る 「一人一人が違う意思を持っている。それを生かしきれているか? それこそ、相性。戦略。様々な分野に関わるところだ。」 全員は黙り込む。思い返してみれば、仲間勧誘の時もそうだった。 その場で何も考えずタッグを組み行動している。 「“自由“という分野であるならこれ以上ない。 だが今、自由のままに動いていても得るものは変わらない。 それも一つの事実だ。」 「じゃあ一度立ち止まって考えてみろってのか? 俺たち“混沌“陣営だというのに? 自由を失ったらポリシーに反することになるんじゃないか?」 鬼鮫が反論する。彼もまた、単独で動きたがる性分だ。 そう言うのも無理はない。 だが師範はそうくるのを予想していたかのように 流水の如く言葉を放つ。 「では自由を保ちながら個人の意思を生かす方法を考えればいい。」 「そんな簡単に言うが、まるで矛盾のようだぞ?」 「その矛盾を超えてこそ、自由と呼べると考えるぞ。」 師範のその鋭い言葉に、数人はハッとした様子で聞いている。 しかし真意に辿り着いていない者が未だ首を傾げている。 「まあ話し合ってみるのがいいと思うぞ。理解できた時、必ず強くなれる。」 そう言って師範は話に区切りをつける。 ゆっくり立ち上がり、少し歩き始めたかと思うと、再び口を開き出した。 「まあ口で言って理解したとしても、身体が付いてくるかはまた別の話だ。 今からお前らは、俺と戦ってもらう。それが俺にできる手助けだ。」 「「はぁ!?」」 一同が驚愕の意を発する。無理もない。 CHAOSER上位と対等に渡り合えるほどの者と戦うなど あまりに無謀すぎる。師範は横目で一行を見る。 「反応としては正解だ。我こそはという者はいるか?」 「俺が行こう。他にやる人がいないならね。」 takaがそう言って立ち上がる。 周りは驚愕の表情をしているものもいれば、期待の眼を向けているものもいる。 共通しているのは、静かに黙っていることだ。 「規約として、殺害はNGだ。時間制限もない。 終了条件は君がダウンするか、俺に一撃入れるかの二つだけだ。 また例外として、降伏も認めよう。」 「わかった。その条件で問題ないよ。」 takaは快諾する。全員が緊張している。 具体的な理由を告げられることもなくただただ手合わせをする。 流石にtakaも恐怖の一つはあった。殺されはしないものの、痛みは伴うだろう。 少し不安げな顔をしつつも、覚悟を決めたかのように銃を素早く取り出し、 そして打った。吸い込まれるように的確な射撃だった。 しかし師範は刀身が見えなくなるほどの速さで木刀で撃ち落とす。しかも片手で。 だが動じもせず続けてtakaは銃弾を撃ち続けている。 向きを変えたり、離れたり、あえて少し近づいたり。 そんな努力も虚しく、全て片手で弾き飛ばされる。 はっきり言って、こんなの心が折れかける。顔が少し歪んだ。 「銃…ね。武器は心にも現れるものだ。」 そういうと師範はtakaが打ち終わりひと段落したところを攻めた。 数十mあろう距離をたったの一歩で。 間を詰められたと気づいた時には木刀は首元まできていた。 それに反応して咄嗟に手を出し、受け止め、避ける。 takaの手には紫のオーラが纏われている。 それで増強されたのか、無傷だった。 しかし額には冷や汗が滝のように流れている。 「ほう…想定済み、って話か?」 takaは何も言わず、肩で呼吸している。 そんな心身極まる状態でも、銃を取り出し撃つ。 至近距離だったが、軽い顔で華麗に避ける。 そして全てを理解したような表情をして言葉を放つ。 「近づいてほしくないんだろ?」 そういうと師範は一瞬で距離をつめる。 先程よりも距離がないため腕を上げる前に木刀が体に触れる。 鈍い音を立てて、吹き飛ぶ。 しかし痛みはされどなく、押された感覚だけが残っている。 「お、お前…」 地面に倒れた衝撃から立ち直ろうとする。 しかし目の前には師範が視線を下ろしている。 混沌一同は力の差に呆然としている。 しかしtakaだけはわかっていた。 試されている。明らかに意識を奪える状況だったが、吹き飛ばしただけ。 中〜遠距離を得意とする銃使いに至近距離で挑み、どうするのかを見ているのだ。 挑発された気分になったtakaは悔しさも勿論あったが、 それよりもその挑発に乗ってやろうという意志が強くなっていた。 すると何か思い立ったかのように遠くへ離れる。 その間も銃で牽制しつつ、距離を確実に取っている。 師範は何か勘付いた表情をしているが、 受けて立とうと言わんばかりに戦略に乗る。 見ている一同は興味が深くなってきていた。 takaが何をするのか全くわからないのもある。 また彼は戦略家だ。他よりも頭がいい。それも期待を上乗せしていた。 距離が目に見えてどんどん開いていく。 そしてある程度離れると、師範は速度を落とした。 師範は木刀を構えると、膝を少し曲げて準備をしていた。 それに気づいたtakaも逃げ腰だった体制を戻し、衝撃に備える。 ついに師範は爆発するように、けれども静かに間をつめた。 体で空をきるような速さ。瞬き一回すら追いつかない速度。 そして木刀の射程圏内に入った時、takaの様子が変化した。 体は黒から赤に変化し、気配が変わる。 それを間近で感じていたのは師範だった。 そして振り下ろす前に燃え盛る炎を発射する。 師範は衝撃を受けているものの、木刀の風圧で振り払い そのままの勢いで攻撃を当てた。その瞬間にもtaka…いや拓磨は 避けようとし、急所を避けていた。 しかし、威力は絶大。高いダメージを受けてしまい、倒れてしまった。 師範は少し、拓磨がtakaに戻った姿を見て笑みを浮かべた。 「ハハハ!!すごいこと考えるね。この子は。戦略家だ」 師範は気絶しているtakaの元へ行き、揺さぶった。 すると薄ら眼を開け、静かに何かを言ったが、口を動かしている所しか見えなかった。 しかしはっきり聴いていた師範は、その言葉に返すように口を開いた。 「それだけ見る目があれば十分だよ。君はCHAOSERと戦える。」