第四話:バイバイ ふぇり「……アステ、先輩……泣いてるの……?」 アステ「……に、げ……」 アステは声にならない声を絞り出す。 背後では、スペースの体が滅赤色の闇に飲み込まれ、 その形が変わり始めていた。 もはや、彼が知っている幼馴染ではない。 ???に全てを乗っ取られようとしている。 アステ「逃げるんだ、ふぇり……俺は…… 君だけは、守るって……決めたから……ッ!!」 アステがその巨大な拳を地面に叩きつける。 彼の能力毒彩画が発動し、 地面に描かれた指の跡から猛烈な毒が噴き出し、 二人の周囲に防壁を作り出した。 ふぇり「先輩! 一緒に!!」 アステ「……バイバイ、ふぇり。……大好きだよ」 それが、アステが最後に紡いだ言葉だった。 アステは泣きじゃくりながら、 全力でふぇりの背中を突き飛ばした。 ふぇり体は、アステの力によって、遠く、 戦場から引き離されるように放り出される。 視界が遠のく中、ふぇりが見た最後の光景。 それは、ボロボロと涙を零しながら、 二度と会えない友と怪物に立ち向かう、 美しくも悲しいアステの横顔だった。
▫︎URL 前回: https://scratch.mit.edu/projects/1288743723 次回: https://scratch.mit.edu/projects/1288797894/ ▫︎クレジット ♫:あの子みたいに 執筆:刹那 絵:理沙 ▫︎タグ #originalcountryhumans #リンゴ飴の約束 #小説 #ふぇり #スペース #アステ