劈開に衝突した直感の迷走を感じながら世界を目まぐるしく見渡す。 それは蒲公英の花弁を撫でていたようでもあった。 一にして全、全にして一。 ひとつ、和菓子をこんと取り出す。 直交したイドからの迷惑電話を廃棄したのち生け花に刃を入れる。 ちょきちょきと切れる枝の音が心地よい。 明け方の青を割るように生えるひと枝に綻んだ蕾。 夕暮に傷をつけるように満ちたえ難い香気。 黒を支配する獣の手によってやはり起動できずに植樹された。 [この揺れる花弁にも似た思考のみが俺の証明也]と。 静謐の中にて天が明ける迄。 ツバキ