ホラー小説大の苦手!!(マジ苦手タヒぬ)の主が書く ホラー小説第二弾っ! ホラー苦手な人一応カムバック推奨 爆速で書いてるよっ 前の https://scratch.mit.edu/projects/1291890786/ 次の https://scratch.mit.edu/projects/1292011352/
第四章 もらったもの その女の子に会ったのは、引っ越してから一週間後だった。 エレベーターの前で、偶然――そう思った。 小学校高学年くらいの背丈。 白っぽいワンピースに、やけに静かな目。 「ここ、住んでるの?」 いきなり聞かれた。 私は少し戸惑いながら頷いた。 「七階?」 その言い方が妙だった。 確認というより、知っていることをなぞっているような。 「……そうだけど」 女の子は少しだけ笑った。 でも、その笑い方はおかしかった。 口元だけが動いて、目はずっと私を見たままだった。 「よかった」 小さくそう言って、ポケットから何かを取り出す。 透明なキーホルダー。 中に、小さな家の模型が入っている。 「これ、あげる」 「え?」 「持ってて」 妙に強い言い方だった。 私はなぜか断れず、それを受け取った。 手に乗せた瞬間、 冷たすぎると感じた。 まるで、長い間水の中にあったみたいに。 「……なんで?」 思わず聞いた。 女の子は、少し考えるように首をかしげてから言った。 「だって、もうすぐだから」 「何が?」 その問いには答えず、 「ねえ」 と、もう一度だけ私を見た。 そのとき初めて気づいた。 この子、 瞬きを一度もしていない。 「ちゃんと、返してね」 そう言って、 女の子はエレベーターに乗った。 ドアが閉まる。 数字が動く。 でも、 どの階にも止まらなかった。 第五章 廊下にいる その日の夜。 また、音がした。 コン。 壁の向こうから。 私は無視しようとした。 けれど、 コン。コン。 回数が増える。 私は苛立って、壁を叩いた。 コツ。 すぐに。 コン。 返ってくる。 その瞬間だった。 部屋の外、 廊下の方から コツ……コツ…… 足音が聞こえた。 ゆっくりと、 引きずるような歩き方。 私は息を止めた。 この時間に人が歩くことなんて、ほとんどない。 足音は、 私の部屋の前で止まった。 静寂。 そして。 コン。 今度は、 ドアの向こうから。 私は凍りついた。 壁じゃない。 玄関のドアのすぐ向こう。 誰かがいる。 私はゆっくり近づいた。 ドアスコープを覗く。 そこにいたのは―― 昼間の女の子だった。 同じ無表情。 同じ目。 ただ一つ違うのは、 顔が少しだけ 暗く濡れているように見えたこと。 「……開けて」 ドア越しに声がした。 はっきり聞こえた。 でも、 女の子の口は動いていなかった。 私は何もできず、そのまま立ち尽くした。 すると、 女の子はゆっくり顔を近づけてきた。 ドアスコープいっぱいに、 目が映る。 そして、 小さく言った。 「返事、して」 その瞬間、 背後で コン。 音がした。 私は思わず振り向いた。 机の上のキーホルダーが、 少しだけ動いていた。 第六章 同じ場所 次の日。 私はエレベーターを避けて、階段を使うことにした。 あの女の子に、もう会いたくなかった。 だが、 三階の踊り場で、 私は立ち止まった。 そこに、 女の子が立っていた。 手すりのところで、外を見ている。 「……」 私は何も言えなかった。 女の子は振り向いた。 そして、まるでさっきの続きのように言った。 「ねえ」 「……なに」 「まだだよ」 「何が?」 女の子は答えない。 ただ、ゆっくり近づいてくる。 私は一歩下がった。 そのとき気づいた。 この子、 さっきからずっと 同じ足を前に出している。 歩いているのに、 動きがどこかおかしい。 まるで、 映像が少しだけずれているみたいに。 女の子は私のすぐ前で止まった。 そして、 小さく言った。 「中、見た?」 私は何も答えられなかった。 その瞬間、 ポケットの中で キーホルダーが カチッと鳴った。