ホラー小説大の苦手!!(マジ苦手タヒぬ)の主が書く ホラー小説第最終弾っ! ホラー苦手な人一応カムバック推奨 考察多めになっちゃったw 前の https://scratch.mit.edu/projects/1292010695/
第七章 増えたもの その夜、最初に気づいたのは音じゃなかった。 違和感だった。 部屋に入った瞬間、何かが増えている気がした。 家具は変わっていない。 配置も同じ。 窓も閉まっている。 それなのに、 「……なんで?」 思わず声が出た。 机の上のキーホルダー。 透明なケースの中の小さな家。 その中にある影が、 三つに増えていた。 私は立ち尽くした。 最初は一つだったはずだ。 次に見たときは二つ。 そして今、 三つ。 そのうちの一つが、 妙にこちらを向いているように見えた。 目があるわけでもないのに、 見られていると分かる。 その瞬間。 コン。 音がした。 すぐ後ろ。 私は振り返った。 誰もいない。 だが、 床の上に、 うっすらとしたへこみがあった。 まるで、 誰かがそこに立っているみたいに。 そして。 そのへこみは、 ゆっくりと 一歩、 こちらに近づいた。 第八章 位置がずれる 私は動けなかった。 へこみは止まった。 だが、次の瞬間、 別の場所で コン。 音がした。 今度は右側。 視線を向ける。 何もいない。 でも、 床の別の場所にも、 もう一つへこみができていた。 私は気づいてしまった。 キーホルダーの中の影と、 部屋の中の“何か”の数が、 一致している。 そのとき。 机の上のキーホルダーが、 スッ……と動いた。 誰も触れていないのに。 少しだけ位置が変わる。 私は息を止めた。 キーホルダーの中の影の一つが、 さっきよりも ドアの方に近づいていた。 それと同時に、 玄関の前の床にあったへこみも、 同じ方向へ動いた。 まるで、 中の影が外に出て、位置をなぞっているみたいに。 第九章 外にいる そのとき、 ドアの外で音がした。 コツ……コツ…… ゆっくりとした足音。 引きずるような、重たい歩き方。 私は振り向いた。 ドアの向こう。 誰かがいる。 そして。 コン。 ドアのすぐ外から、 叩く音がした。 私は近づいてしまった。 やめればよかったのに、 どうしても確認せずにはいられなかった。 ドアスコープを覗く。 そこにいたのは、 あの女の子だった。 でも、 前に見たときとは違う。 後ろに、 もう二つの影が立っている。 顔は見えない。 ただ、 形だけが人のように見える。 女の子が口を開いた。 今度は、はっきり動いていた。 「ねえ」 その声は、 ドア越しじゃなく、 すぐ耳元で聞こえた。 「揃ったよ」 その瞬間、 部屋の中で コン。 音がした。 私は反射的に振り向いた。 さっきまで二つだったへこみが、 三つに増えていた。 最終章 中の人 私はもう逃げられなかった。 部屋の中の“それ”は、 ゆっくりと近づいてくる。 一歩。 また一歩。 音はしない。 でも、 床だけが沈んでいく。 私は壁に背中をつけた。 逃げ場はない。 そのとき、 机の上のキーホルダーが パキッと音を立てた。 ケースに大きなひびが入る。 中の小さな家が、 ゆっくり開いた。 私は目を離せなかった。 その中から、 黒い影が一つ、 外へ出てきた。 床に落ちる。 そして、 私の足元へと、 にじむように広がった。 その瞬間、 目の前のへこみが、 私のすぐ前で止まった。 距離は、あと一歩。 女の子の声がした。 「次は」 ドアの向こうから。 でも同時に、 部屋の中からも聞こえた。 「あなた」 私は息を止めた。 そのとき、 足元の影が、 私の足に触れた。 冷たかった。 水の中に沈めたみたいに。 そして、 ゆっくりと、 上に上がってきた。 私は声を出そうとした。 でも、 出なかった。 その代わり、 部屋の中で 音がした。 コン。 今度は、 私のすぐ内側から。 しばらくして、 部屋は静かになった。 机の上には、 壊れたキーホルダーが置かれている。 透明なケース。 その中の小さな家。 そこに、 影が四つ、立っている。 そのうちの一つが、 さっきまでここにいた人と、 同じ形をしていた。 そして。 ドアの外で、 新しい足音が止まる。 コツ…… 小さな音。 少しだけ間を置いて、 誰かがドアを叩く。 コン。 中から、 同じ音が返る。 コン。 終わり ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー お読みいただきありがとうございました。 あなたも、あなたの後ろの.................お友達も。