仲の良い友達 に 呼ばれて 、 私 は 人通りの少ない小さな山に来た 。 夜ノ星 月 「 遅れてごめん ね~ 颯君 。」 「で、 話したい事 って 何 ?」 時見 颯 「ああ、」 「... もう分かってるかもしれん が...」 「... 俺の正体について 話させてくれ 。」 私を呼んだ のは 後輩で"光の術師"の仲間の颯君 。 そんな彼 は 私に何を打ち明けるつもりなのだろうか 。 夜ノ星 月 「... 颯君の正体 ?」 時見 颯 「 どんな反応してもいい 。」 「 ここ は ほとんど人が来ない みたいだしな。」 私の右に座った 颯君 は、 黙って 左耳の包帯を外す 。 そこ には、 SNSで私もよく見たある家系の特徴 が あった 。 夜ノ星 月 「え...!?」 「そ、 その印 って...!!」 時見 颯 「... 俺の本名 は 落神 颯(オチガミ ハヤテ) 。」 「 落神家の、最後の一人 だ。」 翼を模したような印 、 それ は 落神家の獣が持つもの だ。つまり、 それを持つ彼 も 落神家の獣 ということだ。 夜ノ星 月 「じゃあ、 落月町に来た時 様子がおかしかった のは...」 時見 颯 「 バレた時のことを心配していた 。」 「 俺 はずっと 周りを警戒しながら生活していた んだ。」 「だがもう、 俺だけで抱え込むの は もう限界 なんだ。」 颯君 が あと少しで壊れてしまいそうな顔をする 。 長年 命を狙われ続け 、 ついに最後の1人となってしまった颯君の精神状態 は 想像に難くない 。 夜ノ星 月 「... だから 私に打ち明けた ってこと?」 時見 颯 「ああ、」 「 俺 が 転校してここに来た のも、」 「 元いた場所の獣の目から 逃れるため なんだ。」 「 もし この町でも疑いの目をかけられるようになったら 、」 「また 逃げるようにここを離れようとしていた 。」 後から聞いた話 によると、 例の事件が起きてから 自分たちへの疑惑が生まれるたびに引っ越しを繰り返していた らしい。 時見 颯 「でも、 それだけじゃ駄目 なんだって 分かった 。」 「だから、 月先輩達の力 を 借りたい 。」 「 俺みたいな奴でも 安心して暮らせる世界にしたい んです。」 夜ノ星 月 「そうだね。」 「 颯君 は 悪いことなんてしてない よ。」 「 罪のない人達 が 何の理由もなく傷つけられない世界 に、」 「 私達で 変えていこう 。」 全て は 分からないかもしれない けれど、 少なくとも3割 は 颯君の気持ちが分かる 。 だから 私 も、 そんな獣達 に 安心を与えたい のだ。 時見 颯 「...はい...!!」 夜ノ星 月 「まあ、 颯君の正体について は 絶対内緒にする ね。」 「 隠し事をする のには 慣れてるから 。」 私 は 少なくとも3年、長くて6年秘密を守り続けていた 。 隠し事をバラさない自信 は 確実にある 。 時見 颯 「大丈夫ですよ。」 「 月先輩 は 誰かの秘密を簡単に話すような人じゃない って、」 「 今までの言動 で なんとなく分かってます から。」 夜ノ星 月 「そうかな?まあ これ は 颯君を守るため だからね。」 「 誰も傷ついたりしない 本当の平和のため に、 頑張ろう !!」 でも、 この時の私 は 知らなかった 。 何故 私が思う以上に気にかかる のか、そして、 私が感じる "何か" の、 その正体 を。 番外編-2 過去編 これにて完結 SEASON V 黒い羽の天使編 へ 続く ...
▶登場人物 01. 夜ノ星 月 ヨノボシ ルナ Runa Yonoboshi 種族 : 狼 性別 : ♀ 年代 : ルナ年代 誕生日 : 9/15 11. 時見 颯 トキミ ハヤテ Hayate Tokimi 種族 : 狼 性別 : ♂ 年代 : リコ年代 誕生日 : 2/18