|概要 先進地対艦ミサイルシステム(Advanced Anti-Ship Missile System)は、メキシコ合衆国が開発・運用している地対艦ミサイルシステム。アメリカ海兵隊のNMESISの運用思想と、ステルス巡航ミサイルの技術を統合しカリブ海、メキシコ湾、太平洋でのA2/AD戦略を支える。 |構成 1:多層ネットワーク :AN/TPS-80(V)2 G/ATOR(前線多機能レーダー) 海面反射(クラッタ)に隠れるステルス艦艇や、超低空飛行するドローンを従来よりもはるかに短距離で探知する。 高出力GaN素子の採用:従来のヒ化ガリウム(GaAs)に比べ、電力密度が10倍以上に向上。これにより、パトリオットではノイズとして処理されていた微弱な反射波(RCSが極めて小さいステルス機や小型ドローンの信号)を、圧倒的なS/N比で抽出可能となった。 デジタル・ビーム・フォーミング (DBF):アンテナ素子ごとに受信信号をデジタル化。計算によって数千のビームを同時形成し、パトリオットの弱点であった「特定方向への照射中の死角」を排除した。 マイクロ・ドップラー解析:目標の移動速度だけでなく、ドローンのプロペラ回転やジェットエンジンのフィンが生む微細な振動を検知。鳥類と自爆ドローンをほぼ100%の精度で識別する。 :MQ-9B Sea Guardian(広域海上監視無人機) ・AN/APY-8(V)2 Lynx II ISAR:約140km 全天候・昼夜対応で、広域監視〜高解像度撮像まで柔軟にこなす汎用センサーで目標を索敵する :AN/MPQ-70 米陸軍の最新鋭LTAMDSをベースにした360度全方位AESA。IBCS統合で共通利用しているものや、AAMSとして独立して組み込まれたものがある。メインパネル1枚とサイドパネル2枚により、死角ゼロで極超音速滑空体(HGV)から弾道ミサイル、艦隊までを同時追尾する 2:発射プラットフォーム(2階層運用) 1.M-LVR アステカ 母体:HEMTT 4発のAGM-161を搭載。AIがAN/MPQ-70からの膨大なデータを受け取る。 2.NMESIS 発射母体:L-ATV(無人) 2発のNSMを搭載。レーダー網の末端として機能し、敵を近距離で奇襲する 2:迎撃ミサイル AGM-161S |概要 AGM-161Aをベースに、AAMS(先進地対艦ミサイルシステム)への統合と対艦攻撃に特化させた派生型。AN/MPQ-70やMQ-9Bからの外部データリンクにより、水平線越え(OTH)の移動目標を精密に撃破する。 |諸元 全長: 7.45m(発射ブースター含む) 直径: 47.2cm 翼幅: 1.45m 重量: 1,500kg(発射ブースター含む) 巡航速度: マッハ0.9 射程: 〜2,000km(シースキミング高度による) 誘導方式: GPS.INS.IIR.ESM.RF. 中間→INS / GPS / データリンク(IBCS/CEC対応) 補助→ESM(パッシブレーダーホーミング) 終末:IIR / アクティブ・レーダー(RF)/ TV 推進方式: 固体燃料ロケットブースター + 低バイパスターボファンエンジン ステルス性: トマホーク比で1/5-1/30 CEP: 非公開 弾頭: 350kg AFAP HTSF 3:ネットワーク中心戦 (NCW) と分散運用 パトリオットが「1つのレーダーが破壊されると射撃単位全体が機能不全に陥る」という脆弱性を持っていたのに対し、完全な分散運用を実現している。 IBCS(統合防空指揮システム):発射機、レーダー、レーザーが個別のアドレスを持ち、メッシュネットワークを形成。レーダー車が破壊されても、他部隊やF-35、早期警戒衛星からのデータで射撃を継続できる「サバイバビリティ」を獲得した