中に登場人物設定があります。 先にそっち見てから小説読んだ方がいいと思います。 一次創作だよ一応 次作→https://scratch.mit.edu/projects/1313131242 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 『桜の木の下には死体が埋まっているんだって』 …そんな噂、誰が信じるんだ。 僕が通う学校には大きいソメイヨシノの木がある。 学校の柵からちょっと離れたとこに木が植えられていて、入学式、卒業式は絶対そこでカメラ音が響く。 誰もがその噂をしても、そのカメラ音と人だかりが減るものではない。 あくまでも“噂”、で滞っている今、桜の木はかわいい花でいられている。 穿斗「…で、君は掘り返そうとするわけなんだ」 僕は琴音(ことね)を睨んだ。 中学卒業式で、まさかそんなことを提案されるとはね 琴音「いいだろ!?同じオカルト部として気になるじゃないか!」 穿斗「本当にタヒ体が埋まっていたらオカルトどころじゃ無いんだよ」 琴音「中高一貫校という場所で中学生が終わるんだ!僕の心残りはアレさ!なぁ、頼むよ〜せんと〜」 穿斗「…高校生の卒業式でいいじゃないか、今じゃなくても」 琴音「高校に上がったら勉強が大変になるんだよ!親にオカルト部も中学までって言われて!…僕は、オカルト部のまま、あの木を掘りたいんだ!」 穿斗「……わかった。じゃぁ卒業式の翌日。…この日は先生も生徒も、部活で使う人もいない。貸切状態」 琴音「やるぅ!じゃ、その日学校前集合な!」 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 人の目が心配だの言われるかもしれないが、うちの中高一貫は場所が安いという理由で少し田舎くさいところに建っている。…そうだな、どれだけ周りに人がいないか説明してあげよう。 僕の嫌いな陽キャが、夏休みに学校に忍び込んでタバコを吸っていたのを、 たまたま自主練で学校に来たサッカー部のエースに見つかって先生にチクられたぐらいだ。 警備員は予算節約のせいでいないから、たまに先生が学校にいることがある。だが、卒業式〜入学式の間は、先生たちも休みたいのだろう。その期間は学校に人はいない。 穿斗「……本気だね、随分」 琴音「せんとが不真面目すぎるんだ!なんだそのふざけたシャベルは!」 穿斗「百均で買えるのがこれしか無かったんだよ…お前は…それ、学校のじゃない?」 琴音「もちろん!学校のものを暴きたくば、学校のもので勝負だ!」 穿斗「…だったら最初から言ってよ、無駄なお金になっちゃったじゃん」 琴音「部活の予算から出す」 穿斗「絶対やめろ」 琴音「…だが、こう見ると本当に綺麗だな、桜って」 穿斗「男二人で見る桜なんか綺麗もクソもないぞ」 琴音「せんと〜!…まぁいい!暴くぞ!謎を!」 穿斗「……………、…はぁ」 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 掘り進めて何時間経っただろうか。そろそろ腕がきつい 琴音「……っ!…あぁ、びっくりした」 穿斗「なんだよ」 琴音「木の根っこが傷ついて、…なんか、人間の腕かと思ったんだ。ほら見て」 穿斗「…あぁ、アントシアニン色素でそうなっているんだよ。…そろそろ花が散るから余計赤く見えるんだよね。」 琴音「……物知りだな」 穿斗「だから、僕は死体が埋まっているという噂は信じていないんだ。誰かが君みたいに枝…根っこを人の腕か何かと勘違いしたのさ」 琴音「……まぁ確かに。これ、埋めたのか知らないけど、地中でうねって、変なとこから出てるからな」 穿斗「だからもうこの辺にしよう。そろそろ見たいアニメがあるんだよ。だから___」 カラン、とシャベルが倒れる。 さっきの豆知識を語っていた時も掘り続けていたのに、突然琴音は手を止めた。 穿斗「…?琴音?」 琴音「………せんと、…一つ聞くが………桜の枝って、…茶色、だよな」 穿斗「…何を、…当たり前なことを」 琴音「……白い、桜の枝が、埋まっているんだ。……アントシアニンのせいで傷跡みたいに見えている」 嫌な予感がした。 あぁ、…まさかな まさか死体を見つけたのか? 穿斗「…っ、琴音」 琴音「やめろ!…近づくな、穿斗。……お前……お前……!」 穿斗「…んだよ!何も関係ないだろ…っ…?」 琴音「……この顔…掘り返して見えた…この顔……中2の時、お前をいじめていた⬛︎⬛︎だ…」 聞きたくない苗字。雑音となって脳に響く 穿斗「…だからなんだよ、…はは、こんな綺麗な桜の下に埋まっていたのがそんなクズだったのかよ」 琴音「……なぁ、教えろよ。……この死体……中2の頃話した…あの殺害方法と一緒じゃないか。」 穿斗「……覚えてんのかよ、……」 琴音「…『いじめっ子の子が惨殺に殺される話』……僕はそういう話もよく調べて読んでいる。お前が話したをの内容……未解決事件とか言っていたが…まさか、…はは…。」 穿斗「……『①いじめっ子からわざと呼び出されにいく ②喉をナイフか何かで突く ③そのまま喉を何回か刺す ④腹部を刺しまくる ⑤腕を自傷痕みたいに切りまくる ⑥木の下に埋める。』…だっけ」 死体を一瞥する。 たしかに腕は切り傷でいっぱいで、喉・腹部は何回か刺された跡がある。 “自然の怖さ”なのか知らないが、その腹部は桜の木の根っこで貫かれていて、死体の肌は土色だった。 琴音「………まさか、…なぁ……まさか友人が殺人鬼なんてよ…どんなオカルトより怖いぞ…?」 穿斗「…はは……あはは…そうだねぇ……アニメでよくあるよね、こういうシーン」 琴音「……ッ…、……」 穿斗「…ま、…知ったからには、ね?……わかってるよね」 琴音「……っ、…あ……あぁ……やめ…やめて…僕、ぼくは……ただ……」 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 「桜の木の下には死体が埋まっているんだって」 「えぇ!何それ、怖〜!でもあれでしょ?どうせ嘘でしょ?」 「嘘に決まってるよ!エイプリールフール!…あはは!」 オカルト部の後輩とその友達の笑い声。 その桜色のキーホルダーはどこかの遊園地かな クソつまらないね 陽キャの皮かぶって頑張ろうとでもしてんのかな 太陽が当たってる奴らは、影を知った方がいいんだよ まぁ陰で潜みながら、…光と仲良くしてた子も今、地面にいるんだけど。 穿斗「…桜の木の下に死体なんか埋まってないよ。…鳥、犬、…それと人間のフリした悪魔、人間のフリした悪魔と仲のいい猫が、埋まってるんだよ…あーあ、琴音、バカだね。…好奇心は猫を殺すって、こういうことか。…」 桜の木の下を踏みながらぼやいた。 穿斗「……殺した方法は色々。首をさしたり、屋上から桜の木の穴に直で落としたり。…したいがバレて仕方なく殺さなくちゃいけなかったり……」 …あぁ、もう午後か。 嘘をつけないな。 いいよ。話したことは本当だからさ。 桜の木は、年々色褪せず綺麗な桜色を晒している 段々と、紅に近づきながら。 _______『桜の木の下に』 終