__かすかな物音と共に俺は目覚めた__ ここどこだ…? 少し広い建物っぽく見える。工場っぽいな…? なぜここにいるのか分からないが、とりあえず立ち上がろうとした。しかし手足が拘束されていて動くことが出来ない。なぜこうなった? 困惑していたらドアが開いた 「あっ起きた~?おはよ~!」 水色の髪型の20歳ぐらいの女とオレンジ色の髪型をした25歳ぐらいの男が現れた。 「なぜこいつを生かしておく必要がある?」 男が言った。 「なんとなく私たちと同じような感じがしたんだよ。」女が言った。 俺はもう殺されててもおかしくなかったんだとさっきの会話から思った。会話の感じからして男の方はもう今すぐにでも俺のことを殺したそうだった。逆に女は似てる感じがする?という謎の理由で生かしておきたいと思っていそうだ。 「君に聞きたいことがあるんだよね~」 女に突然言われた なんですかと答えると女は 「なぜ関係ない人を殺した?」と先ほどの優しそうな言い方とは全く真逆のトーンで聞いてきた。 その時俺は人を殺したこと。何者かに襲われた時のことなどの経緯を思い出した。 「俺も殺さなくていいなら殺したくなかった。」 俺の家は金がなく家族が暮らしていくには全然足りず毎日ずっと辛い人生を送ってきた。 ある時家に怪しげな男が家に訪問してきた。 「金がほしいですか?」とその男が聞いてきた。 どれぐらいもらえるかを聞くと依頼一つにつき30万ももらえると言われた。俺は迷いなく依頼を受けることにした。家族を養うためには受けるしかないと思ったからだ。しかしその依頼が人殺しだったのだ。俺は依頼が人殺しと聞いて断ろうと思ったが、一度受けた依頼は断れず断った場合俺も家族も殺すと脅された。こうなってしまった以上自分はどうでもいいから依頼を遂行するしかないと決意した。 これら全てを二人に話した。 もちろん許されるとは思っていない。ただこの人達とどういう関係があるのかという疑問がある。すると女はもしかしてと言い俺にとあることを聞いた。そいつの名前って「マルム」じゃなかった? 確かにその男はマルムと名乗っていた。そのためマルムだったと答えた。すると 「そっか…君も私達と一緒なんだね…」と女が言った。何が一緒なのかよく分からずに困惑していた。すると女が「私達もそのマルムに人生を壊されたんだ。」と言ってきた。 どういうことか訳を聞いた。 「簡単に言うと私達はマルムに人生を壊された人の集まり。つまり組織なの。私の場合は家族をマルムのせいで失った。」と女が言った。 詳しいことはまだ話せないと言われそこまでしか聞けなかったが、辛い境遇なのは分かる。 「この組織にはマルムによって人生を壊された人が4人いるんだ。ただ組織の人数は5人だ。」 「もう一人は私達を救ってくれた人なの。君も今回その人に救われてるんだよ。」 何が救われたのか分からないが一つ思い当たることがあるため言ってみた。 「俺人を殺した自覚がないんです。記憶があるのは人の死体を見ているときだけなんです。」 「そうだろうね。なぜなら君はマルムに乗っ取られていたからね。」と女に言われて衝撃を受けた。 人を乗っ取るという、能力なのか何かは知らないがそんな力があるというのはさすがに驚いた。もはや人なのかと疑うレベルだ。 とりあえずマルムがやばいやつということは分かった。 「で、どうするんですか。僕のことを。」 と二人に聞くと、 別に俺のことを殺す必要はないため帰っても良いと言われた。 「ただ…」 何か悲しそうに女が言ったが言うのをやめた。しかし嫌な予感がしたため聞いてみた。すると 「マルムによって君の家族は殺された。村も全部跡形もなく失くなった。」 「は…?」 俺は呆然した。「あぁこの世の理不尽が…。」 再び俺は気絶するように倒れてしまった。 ep.1 end.
少々グロ表現などがあるかもしれません。 苦手な方はブラウザバック推奨です。 そんなにグロすぎる表現はないと思いますが。