特別収容プロトコル: SCP-XXXXの完全収容は現在不可能と判断されている。対象は特定の物理座標に依存せず、**「夜間の住宅街に存在する単一の光源(主に電柱の街灯)」**という条件を満たす場所に出現するため、広域的な対処が必要となる。 各地域において該当条件が確認された場合、財団は速やかに街灯の停止、または複数光源の設置により出現条件の撹乱を行うこと。 SCP-XXXXを視認した可能性のある人物は、速やかに隔離し、視覚刺激の遮断と心理安定処置を施すこと。 特に「対象は自分を助けに来た」と認識している場合、最優先で拘束・記憶処理を行うこと。 説明: SCP-XXXXは、夜間の住宅街に出現する人型実体であり、全身が完全な黒色で構成されている。頭部には顔の大半を占める単一の巨大な眼球が存在する。 対象は常に街灯の直下に静止している状態で発見されるが、その姿勢にはわずかな“前傾”が見られ、まるで観測者に歩み寄ろうとしているかのような印象を与える。 SCP-XXXXの最大の異常性は、その外見ではなく、認識への干渉能力にある。 対象を視認した人間は、個人差はあるものの、次第に以下の認識変化を起こす: SCP-XXXXに対する恐怖心の減少 「この存在は危険ではない」という確信 「この存在は自分を助けるために来た」という思考の発生 最終的に、強い安心感と共に対象へ接近しようとする衝動 この段階に至った被験者は、対象を**「あなたを救う者」**と呼称する傾向があり、呼びかけに応じるかのようにSCP-XXXXへ歩み寄る。 しかし、対象へ一定距離(約2m以内)まで接近した被験者は、例外なく消息を絶つ。 消失の瞬間は観測されておらず、監視映像にも記録は残らない。 補遺1: 興味深いことに、SCP-XXXXの影響を受けた被験者の多くは、消失直前に共通して以下の発言を残している: 「やっと見つけてくれた」 「もう大丈夫」 「これで助かる」 このことから、SCP-XXXXは単なる視覚的存在ではなく、対象者の心理状態(特に不安・孤独・恐怖)に強く反応し、それを増幅または利用している可能性が示唆されている。 補遺2: 一部の研究員の間では、SCP-XXXXの行動は「捕食」ではなく、何らかの“選別”または“回収”行為である可能性が議論されている。 また、回収されたと推測される人物に関する記録は、時間の経過と共に曖昧化・消失する傾向が確認されている。家族や友人の記憶からも断片的に欠落が生じることから、SCP-XXXXは物理的存在だけでなく、情報的存在としての干渉能力を有していると考えられる。 補遺3(記録抜粋): 監視ログ-██/██ 深夜2時14分、対象を確認。 街灯下に静止。 2時16分、巡回中の人物(男性・17歳)が対象を視認。 2時17分、対象に対し発話。音声記録は不明瞭。 人物は笑みを浮かべ、ゆっくりと接近。 2時18分、街灯が一瞬明滅。 … 以降、人物の姿は確認されず。 最終注記: SCP-XXXXは「救済」という概念を利用し、人間の認識そのものを書き換える存在である可能性が高い。 対象が本当に「救っている」のか、それとも「消している」のかは未だ不明である。 ただし、確実に言えることが一つある。 対象に“救われた”と認識した時点で、その人物は既に回収対象となっている。
よ!