また中じゃないところに書けたのでこちらにします。 マジでお久しぶりです。でいうすです。 なぜこんなにも投稿がおくれたのかというと体調不良と修学旅行なんです。アニメもまだ作れてないので速攻で作ります。今日中に投稿が無かった らテストもあるので再来週になります。ほんまごめん。 前回 https://scratch.mit.edu/projects/1299700012/ 次回 まだ <絆> マルグリッド「私たちはこの氷殿の裏からアドラステア皇王とアナメント。彼らを助けるのだ。」 セラフィム「あぁ。しかし、裏からの構図は知らない。どう攻略していくというのだ?」 マルグリッド「その点に関しては私に任せてくれ。一応頭は良いのでな。」 セラフィム「良いな、それ。」 二人の目の前にも巨大な氷殿。正面から見ると綺麗な、まるで白群色の海みたいに。しかしその美しかった面とは裏腹に、裏から見るとなにか珊瑚のような淡い色をしている。 マルグリッド「ここも本当に天界なのか?本当に腐敗臭がする..不快臭...」 セラフィム「...血のような感じもするな。」 マルグリッド「.....」 セラフィム「急ごう。お前は頭が良いんだろ?俺はお前のことを守るだけで先導はお前がしてくれ。」 マルグリッド「.........」 二人は氷殿の裏側からアスタロス達と挟み込むように進んだ。 マルグリッド「...一応裏側から中に入れなくはなさそうだが...見た感じ警備は浅いな...なぜだ?」 セラフィム「ここは俺の住むところからかなり離れた場所。飛行船を使ってようやくたどり着いたまでのところだ。誰も来ないから警備が必要ないんだろう。」 マルグリッド「なるほどな...まぁ壁は滑るだろうからどう攻め込もうか...」 セラフィム「あんたは空を飛べないからな。ドアはないから地下から攻め込むしかないであろう。運よくアナメントのいるところは地面の氷が薄いみたいなこと言っていたからな。きっと地下に通路はあるはずだ。」 マルグリッド「俺も同意見だ。俺の能力を見せてやるよ。」 セラフィムは疑った。スキルとは人間が使えるものではないと思っていたからだ。 セラフィム「なんだ...人間もそのような能力を持っているのか?」 マルグリッド「一部の人間だけ...な。「空間把握」...!」 マルグリッドの体から青白い炎が立ち込めてきた。先ほどの雰囲気とは違い、何か力を秘めているように見える。 セラフィム「...⁉」 氷殿の中からぽつぽつと赤い印が透けて見える。 マルグリッド「よし...この氷殿の内部は完璧に把握した。」 セラフィム「...それがお前の能力というわけか?」 マルグリッド「そうだ。そしてお前にも赤い印が見えるだろ?それはこの氷殿の中にいる生命反応の印だ。だから見張りなどはここから見ることができる。」 セラフィム「そんな便利な能力を持っていたのか....それじゃあそのアドラステア皇王やリュシアンなども能力を持っているのか?」 マルグリッド「それはどうかな?自分の目で確かめてみるといい。さぁここから地下に入れるそうだ。きっとトラツァの逃げ道として用意してあったのだろう。」 そういうと彼は少し離れた地面をたたいた。その瞬間地面が解け始め通路が開いた。 セラフィム「嘘だろ...こんなことが人間にも可能なのか...」 マルグリッド「時間がないんだろ?さぁ。急げ。」 階段を降りるとそこには長い、長い通路が広がっていた。 セラフィム「おいおい...こんな通路の両側から敵が来たらどうすってんだ?」 マルグリッド「そのときはそのときだ。そして俺はここの内部を完璧に把握している。どうやら抜け道もたくさんあるぜ。」 セラフィム「そりゃ安心だ。とりあえずあいつらを救出してやろうぜ。」 長い、長い長い通路をわたっていると一つの張り紙を見つけた。そこには 「実験体No.7、再び氷結から目覚める兆候あり。絶対に扉を開けるな。」 マルグリッド「...なんだこれは?実験体No.7?何の話だ?」 セラフィム「もう少し先に進んだらこの実験体No.7とやらを見ることができるかもな。」 マルグリッド「おそらくな...俺の能力で生命反応が見えるが奥に見えるよ。 進めばわかるさ。」 マルグリッドの言う通り進めば進むほど少し体が冷えてきた。セラフィムはアスタロスとは違い炎を操るのではなく、熱を操るのだ。熱そのものといっていい。そんなセラフィムから熱がぬければその存在は失われてしまう。 セラフィム「...まずいな...まだまだ耐えれるが進みすぎると本当にあぶないぞ...」 マルグリッド「どうした...?」 セラフィム「俺は周りの気温が低くなると活動ができないんだ。だから危なくなったら俺はお前をおいて逃げることになるが...?」 マルグリッド「それは大丈夫だ。少しの間だがあんたがそのようなことをする者だとは思っていない。」 セラフィム「...ふっ...」 「冷却封印の一部に亀裂を確認。修復作業は失敗。再封印は不可能と判断。」 「実験体No.7の心拍が再び検出されました。これは想定外の事態です。」 「“あの声”が聞こえた者は、速やかに報告すること。幻聴ではない。」 「実験室内の氷壁が自発的に再形成を開始。外部からの干渉は確認されず。」 「冷凍保存中の記録映像に“存在しないはずの人物”が映り込んでいます。」 「実験体No.7の名前を呼ばないこと。呼ぶと“気づかれる”。」 「氷殿の温度が外気より低下し続けています。物理法則に反しています。」 「“それ”はまだ完全には目覚めていない。だが、夢の中でこちらを見ている。」 「実験室の扉に触れた者が“記憶を失う”事例が発生。接触を禁ず。」 「“氷の中の声”に返事をしてはならない。返した者は、もうここにはいない。」 一番最初の張り紙から計11枚の張り紙を確認した。どんどん寒くなりお互いに動きが鈍くなっている。 セラフィム「おい....このドアだよな...?」 マルグリッド「あぁ...すぐそこにいる...」 そのとき、ドア裏から物音が聞こえた。何かを投げつけるような。 二人は息をのみ、再び確信した。奥になにかいると。 セラフィム「あけるぞ...」 セラフィムはゆっくりとドアノブを回した。 そこにいたのは氷漬けの...天使だった。セラフィムはどこか懐かしくなった。 実験体No.7「私は実験体No.7。記憶は消去済み。」 二人は黙った。自分たちよりも一回り体格の差があった。 彼の声に返事をしてはいけない。と、張り紙にかかれてあったはずだ。マルグリッドはそれをわかっていた。 セラフィム「......ロス...?」 マルグリッドはセラフィムを睨みつけた。 その瞬間、No.7はうつむいた。 実験体No.7「その名...ロス...なぜその響きがこんなにもあたたく痛むのだ...」 マルグリッド「やめろ、セラフィム!反応してはだめだ!」 セラフィム「いやあの顔...ロスに似てるんだ...アスタロスの同期の...」 実験体No.7「ロス....アスタロス.....やめてくれ....それ以上、呼ばないでくれ...私が壊れる...」 瞬間...No.7はこちらを向いた。空気が凝ったかのような静寂に包まれた。 実験体No.7「あなたの存在は、私の安定を脅かす。」 そういうとNo.7はセラフィムに向かって走り出した。 セラフィム「ちょっ...⁉」 とっさにかわした。なんていう速さだ。 セラフィム「マルグリッド!こいつは俺がなんとかするからこの部屋に何かあるか探してくれ!こいつを止める方法がどこかにあるはずだ!」 マルグリッド「もしなかったら...?」 セラフィムは攻撃をよけながら言った。 セラフィム「俺らの使命はここで終わりとなる。」 No.7の攻撃は止まらない。セラフィムはアスタロスやロスよりも天使としては先輩だ。特にアスタロスのことは近くでずっと見ていた。もちろんロスのことも。彼らの戦い方は覚えていた。セラフィム自身が戦闘をするときには相手の行動パターンを見抜く癖があったからだ。そのときに覚えたロスの動きと完全に一致していた。 ロスとは何回も戦ったことがある。彼はアスタロスに何回も負けていたがセラフィムとは五分五分だった。セラフィム自身もNo.7がロスであると確信している。しかし、勝てるとは思っていなかった。
セラフィム「...その槍の動かし方...ロスなんだな...っ」 セラフィムの鎚矛がロスを打つ。しかし、それは大きく揺れて跳ね返した。 よく見るとロスの周りを氷の層が囲っていた。どこかで見たことがある技だ。 アスタロスの、炎のヴェールだ。ロスを囲っていたのはアスタロスの炎のヴェールと同じだ。違うのは、それが冷気を帯びているということだけだった。 実験体No.7「氷よ、私を守れ。記憶を閉ざせ。痛みを封じろ。」 セラフィム「どうやらまるで記憶がないみたいだな。」 マルグリッド「セラフィム!一枚の紙があった...!この文章を言えばおさまるはずだ...!」 セラフィムはその紙をうけとった。 その一瞬で読み終えたが、セラフィムはその紙をすぐに捨てた。 マルグリッド「セラフィム!?何をしているんだ!?」 セラフィム「この紙には...ロスへの言葉があった。きっと暴れたときにこれを言えばいいのだろう。」 マルグリッド「ならそれを言えばいいじゃないか!」 セラフィム「申し訳ないが...この文章は使い古されているような気がした。俺にはそんな言葉を使うことができない。いや、使いたくない。」 マルグリッド「いまさらそんなことを言っている場合かよ...」 セラフィムは笑顔になって再び戦闘に戻った。 セラフィム「ロスはなぁ!昔から戦っているところはいつも笑顔だった!彼は本当に戦いを楽しんでいるんだ...!マルグリッド...どういうことかわかるか...?」 マルグリッド「...いったい何を言っているんだ?」 セラフィム「俺は最後まで楽しむぞ...!なぁ...ロス!」 実験体No.7「やめろ!その名を口にするな...!安定が...保たれない...!」 No.7の攻撃は激しくなり、槍が素早く突いてくる。 セラフィム「...やっぱり...勝てるか不安になってきたぞ...ただ、ここで俺が勝ったらロスはきっと話を聞いてくれることだろう...」 実験体No.7「....なぜ...戦うことに涙が生じる...?」 No.7の目元の氷が溶け始めた。 セラフィム「俺は全力で戦うぞ...ロス!」 セラフィムの鎚矛がロスの炎のヴェール...いや、氷のヴェールを砕け散らせた。 実験体No.7「....!」 セラフィム「戦闘はいつだって気を緩ませてはいけない。これはお前が教えてくれた言葉だ...」 鎚矛がNo.7の腹部を突いた。No.7は槍を手放した。 実験体No.7「...」 セラフィム「...」 そのとき、No.7の手から氷の気が現れた。 その気は形を成し、新たな槍へと生まれ変わった。 実験体No.7「...」 セラフィム「...まだやる気か...?」 No.7は何もいわずに襲い掛かった。 実験体No.7「お前は私の安定を脅かす...ここで存在を無くさなければいけないのだ...!」 セラフィム「...マルグリッド!ロスは俺のことしか見えていない!お前はこの部屋を引き続き漁っておいてくれ!」 マルグリッド「一人で大丈夫なのか...?」 セラフィム「あたりまえだろ...!」 その声はどこか不安に聞こえた。 マルグリッド「...わかった」 No.7は鋭い槍を突き付けてきた。さっきよりも攻撃が増してきている。 セラフィムの鎚矛はその素早い攻撃に対し守ることしかできなかった。 そこでNo.7は動きながらセラフィムに声をかけ始めた。「お前は私に負ける」「お前は弱 い」小さい声で、セラフィムに聞こえる声で囁き始めた。 セラフィムは焦って自分もそのスピードに対抗しようと動きを速めた。しかし、それに比例してNo.7のスピードが速まるだけだった。 セラフィム「...まじで...」 「私に負ける」 お互いに動きが速くなっていく。セラフィムの余裕そうな表情はどんどん暗くなっていく。 セラフィムの美しいオレンジの目が黒くなっていった。 そこでマルグリッドが声を上げた。 マルグリッド「セラフィム!耳をふさげ!」 しかし、その声はセラフィムにはとどかなかった。 マルグリッド「なにか...あいつの耳を聞こえなくさせる方法は...」 マルグリッドの頭には一つ考えが浮かんだ。大きい音を聞くと一定時間耳が聞こえなくなる。この特性を生かしてセラフィムの耳を聞こえなくさせる方法だ。 しかしマルグリッドには大きな音を出す的確な判断ができなかった。 マルグリッド「金属の板同士をたたいたら音が反響するか...?」 そんなことを考えている間にもセラフィムの動きは少しずつ鈍くなっていく。 そこでマルグリッドの頭に一つの作戦が舞い降りた。それは ”音響実験用の超音波発生装置や共鳴装置を最大出力に設定し、共振を起こす。” これに成功したらセラフィムの聴覚を一時的に遮断することができるはずだ。 マルグリッド「これならいける...」 そういうとマルグリッドは落ちてあった包帯を耳につめ、限界まで自分の聴覚を遮断した。 マルグリッドが棚の奥から引きずり出した音響装置にコードを繋ぎ、出力を限界まで上げる。 装置が少しずつ唸りを上げ、空気が震える。 セラフィムの耳に届くのは、ただの白いノイズだけだった。 マルグリッド「頼む...っ!」 そこでセラフィムの目に再び美しい炎がこもった。 刹那 セラフィムの動きが再び早くなり、それを目で追うことはできなくなった。 彼がこちらを振り向き、軽く頷いた。 セラフィムの鎚矛がNo.7の腹部を砕いた。 No.7は目を丸くした。 セラフィム「...あー、あー、ちょいと耳が変になったな。」 実験体No.7「なんで...」 セラフィム「お前の敗因は俺にしか目をむけていなかったことだ。ロス。」 そのとき、ロスの目に光がやどり、氷が溶けた。 実験体No.7「..ああ....思い出した...君の名も...俺の名も...」 セラフィム「...」 セラフィムがロスに、そっと抱きついた。 実験体No.7「...すまない…俺が、君達を巻き込んだ…俺が…神が間違っていた…」 セラフィム「...大丈夫。いいんだよ。」 実験体No.7「ありがとう...」 セラフィムは何も言わず、ただその言葉を受け止めた。 彼の腕の中で、ロスの身体がゆっくりと溶けていく。 氷は涙に変わり、涙は光に変わり、 そしてロスは静かに消えていった。 最後に残ったのは、 セラフィムの胸元に残る、微かな温もりと、 空に舞う、ひとひらの白い羽だった。 THE HERO WARS 贖罪の大鎌 第十節 絆 <注意書き> ・この作品はゲームHero Warsをもとにしてつくられた二次創作です。 ・キャラクターなどの説明は中にあります ・絵は本家です ・Hero wars本家の内容とは無関係です。 ・曲はHero wars本家からです。