主人公:白石 蒼空(しらいし そら) ヒロイン:月島 心春(つきしま こはる) 蒼空の幼馴染で大親友:黒川 蓮(くろかわ れん) 心春の幼馴染で大親友:水瀬 莉子(みなせ りこ) ※サムネはAIで作った ※感想はコメント欄によろしく〜
第5話 「休日の約束」 金曜日の帰り道で決まった休日の遊び。 その話題は、月曜日になっても続いていた。 昼休み。 「で、結局どこ行くんだ?」 蓮が机に突っ伏しながら聞く。 「ゲームセンター!」 莉子が即答した。 「即決かよ」 「だって楽しそうじゃん!」 心春も少し笑う。 「私は行ったことあまりないかも」 「え、マジ?」 莉子が驚く。 「うん。たまに家族と行くくらい」 「じゃあ決まりだね!」 いつの間にか予定は固まっていった。 土曜日の午後一時。 駅前集合。 蒼空は少しだけ楽しみにしている自分に気づいていた。 そして土曜日。 蒼空が駅前に着くと、すでに蓮がいた。 「おせーよ」 「5分前だろ」 「俺は10分前に来た」 「知らない」 そんなやりとりをしていると、 「あっ、いたいた!」 莉子が大きく手を振りながら走ってくる。 その後ろには心春もいた。 白いパーカーに、淡い青色のスカート。 学校とは少し違う雰囲気だった。 「ごめん、待った?」 心春が聞く。 「いや、全然」 蒼空は短く答える。 でも一瞬だけ、目が合った。 なぜか少しだけ緊張した。 「じゃあ行こー!」 莉子の一声で4人は歩き出した。 ゲームセンターは思った以上に混んでいた。 「うわー!」 莉子は目を輝かせる。 「テンション高すぎだろ」 蓮が苦笑する。 最初に向かったのはクレーンゲームだった。 「これ欲しい!」 莉子が指差したのは、猫のぬいぐるみ。 しかし―― 失敗。 失敗。 また失敗。 「なんでぇぇぇ!」 「下手すぎるだろ」 蓮が笑う。 「じゃあやってみなよ!」 「いいぜ」 蓮も挑戦する。 結果。 失敗。 「お前もじゃねえか」 蒼空が言うと、莉子が大笑いした。 その様子を見ていた心春も、くすっと笑う。 「蒼空くんは?」 「まあ、やってみる」 何気なく挑戦した一回。 アームがぬいぐるみを持ち上げ―― ころん。 景品口へ落ちた。 「えっ」 「は?」 「うそ!?」 三人が固まる。 蒼空本人も少し驚いた。 「取れた」 「取れたじゃねーよ!」 蓮が叫ぶ。 「なんで一発なんだよ!」 「知らない」 莉子は爆笑していた。 その後も、 音ゲーをしたり、 レースゲームをしたり、 4人で協力ゲームをしたり。 気づけば夕方になっていた。 帰り際。 ゲームセンターの外で少し休憩する。 「楽しかったー!」 莉子が大きく伸びをする。 「思ったよりな」 蓮も笑う。 そのとき。 「今日はありがとう」 心春が蒼空に言った。 「え?」 「みんなで遊ぶの、すごく楽しかった」 夕暮れの風が少しだけ吹く。 蒼空は少し照れながら答えた。 「……俺も」 その言葉を聞いて、心春は嬉しそうに笑った。 その笑顔を見て、 蒼空の胸は少しだけ高鳴る。 理由はまだ、よく分からない。 帰り道。 少し前を歩く莉子と蓮は相変わらず言い合いをしていた。 「だからその時ジャンプしろって言ったじゃん!」 「無茶言うな!」 「反射神経なさすぎ!」 「うるせぇ!」 そんな二人を見ながら、 蒼空と心春は少し後ろを歩く。 特に大きな会話はない。 それでも不思議と気まずくなかった。 夕焼けに染まる空を見上げながら、 蒼空は思う。 (また遊びたいな) その気持ちは、 きっと自分だけじゃない気がした。 4人の休日は終わった。 だけど―― 次の楽しみは、もう始まっていた。