「あいつは正直だ。だからか、 知りたくないことも知ってしまった。」 特別収容プロトコル SCP-5655は大型生物収容室に収容されます。 SCP-5655には ・快適なベッド。 布団はラッコの毛で、シーツはアザラシの皮です。 ・肉 できれば牛が良いです。 焼かないと食中毒を起こします。 ・遊具 滑り台、30cm×30cmの画用紙100枚、クレヨンを与えましょう。 ・和菓子、洋菓子。 羊羹とマカロンに強い興味を示した。
説明: SCP-5655は体長2.4mの、 アルビノ色素のヴェロキラプトル(Velociraptor)に酷似した生物です。 生体検査で、現在約2億歳もの子供のオスだと判明しました。 なお、SCP-5655は強い記憶保持能力を持ち、 生誕時のことから現在のことまで、鮮明に覚えているとされています。 財団は歴史予想の確定につながると考え、質問を試みました。 インタビュー記録 担当者:インタビュアー 対象:SCP-5655 話題:恐竜の種類について インタビュアー:恐竜はいた? SCP-5655:いた。たくさん。 インタビュアー:どんなのがいた? SCP-5655:肉食恐竜とか、草食恐竜とか。 (装着した心電図により、虚偽はなし。) (インタビュー終了) 2.隕石について インタビュアー:さて、辛いでしょうが…それでは、あの日あった…恐竜絶滅の隕石についてお教えください。 SCP-5655:…? インタビュアー:隕石…空から降ってきた巨大な岩に、 あなたの家族は殺されたのでしょう? SCP-5655:なにそれ? インタビュアー:ご存じないはずがないじゃないですか。 SCP-5655:いや、そんなことはないんだって。本当。 (心電図には虚偽なし。) SCP-5655:ちょっと話それるけど、毎日くれるお肉、あれは美味しいけれど、僕はみんながいなくなった日から 何も食べてないから別に平気だよ。 インタビュアー:いなくなった? SCP-5655:そう。ある日、みんな消えてた。 世界を見渡す限り、誰もいなかった。 でも、なんだか僕は元気で、ずっとあった謎の苦しみはいつの間にか消えてた。あれは何だったのだろう。 なぜか全く覚えていなかったよ。 そう思ったよ。 あの苦しみは本当に辛かった。 遊んでも解決しなかった。 あの苦しみの名前、教えてもらったんだけど… なんていうんだっけ…? ああ、そうだ。 お腹が空いたってことかな。 このSCPの怖い点 はい、まあ自信作ですが勘の良い方はもうわかっているでしょう。 下にヒントを書いておきますが、まずは自分で考えてみてください。 ヒント1:彼は「隕石」について何も知らない 彼はトラウマになるほどの絶滅のきっかけである 「巨大隕石」のことを知りません。 一体何でなんででしょう。 ヒント2:彼は一切嘘がつけません。 インタビュー記録で間違ったことは一つも言っていません。 ヒント3:彼は、実は餌の肉を食べなくても長く生きていけるようです。食料はどこで調達しているのでしょう。 ↓解説 さて、このSCPの異常性は高い知能と言語能力、 記憶保持能力ととてつもない長寿。 このSCPの真の異常性は… 尋常ではないほどの高い狩りの能力と食欲。 隕石を知らないといったのは隕石なんて落ちてないから。 苦しみとは空腹のこと。 嘘がつけないから本当のこと。 食べたのを覚えていないのは幼さとやったことの自覚が足りなかったから。 そう、恐竜絶滅の原因は隕石落下ではなく、 このオブジェクトが世界中のすべての恐竜を喰らい尽くしたからでした。 だから、流石に食欲も今は鳴りを潜めているのでしょう。 「今」は。 考えてみよう。彼はまだ子供だ。 これからも、数億年、数十億年生きるだろう。 その頃には、もうとっくにお腹なんて極限に減る。 ではどうなるかって? 回避できない人類の滅亡。 Object class:Megiddo SCP-5655 「空腹」