...なんでだろう、 周りの目に怯える 姿 が、 昔の私 と 重なって見えた 。 もしかしたら 、嫌 きっと 、 私 は "その波長"を感じ取っていた んだ。 夜ノ星 月 (... 気のせい じゃ なかった 。) ( 颯君 も、 私達 と 同じ 、 "裏"持ちの子 だったんだ...!!) 私や夢愛が持っている "裏" 。 一部の獣に見られる 特有の性質 であり、 これを持つ者 は よく怖がられ嫌われてしまう ものだ。 仲間達の何人か は 慌てつつも颯君をなだめようとする 。 勅使河原 未來 「 大丈夫 ?お、 落ち着いて ...?」 時見 颯 「嫌だ...嫌だ... こっち来ないで...下さい !!」 「そんな、そんな... 俺 も、 俺もだなんて ...!!」 颯君 は、 二重の恐怖から パニックになってしまっている 。 とても優しい性格の未來の言葉 も 信じられなくなっている 。 霊園 声空(セイア) 「ぼ、 ボク は 怖くない からな!!汗」 「だ、だから 立って !!」 声空君なり の 慰め なのだろうが、 少し不十分 な気がする。 声空君 は 悪魔で子供っぽい性格のため 、 常に 言葉が幼稚 だ。 時見 颯 「嫌だ、怖い、怖い...!!」 悪魔の声空君 にも 恐怖心を示し 、 一体誰が颯君を落ち着かせられるのか という 状態 だ。 幻 律人 「 うっそだろ !? るなゆめ は 話に聞いてた けど、」 「 颯クンまで なんて マジかよ !?」 城元 レニ(レニ) 「 月サン夢愛サンだけ じゃ なかった んですか!?」 風無 咲那 「わ、 私 は 何も知らない !!」 私や夢愛が"裏"持ちであること は メンバー内では有名な話 だが、 新たな"裏"持ちの判明 は 予想外 だった。 驚いた のは 私も だが、 同じ"裏"持ちだから なのか、 他の獣達 より 冷静 だ。 夜ノ星 月 ( 全部 、 全部 逆効果 だよ。) ( みんな が 混乱してるから 、) ( 怖がってる、嫌ってる と 思われてる から、) ( なんとか 、 みんな を、 颯君 を 落ち着かせないと ...!!) ... 私 だって 怖い よ。 でも、 だからこそ ...!! 私 は 本気のトーン で、そして 大声 で 叫ぶ 。 夜ノ星 月(るなるな): 「 みんな !! 落ち着いて !!」 私の声 に みんなは黙り込む 。 夜ノ星 月 「... 私 だって、 怖いものがない 訳じゃない 。」 「 怯えたり 、 怖気づいたり 、 正気を保てなくなったりした 。」 私が"裏"持ちであることを知った 時 、 本当に孤独になってしまうと 強く恐怖した 。 誰にも明かせない 恐怖 で、 家 では 狂ってしまいそうだった 。 夜ノ星 月 「 何かに恐怖心を持ってる のは、 私も一緒 なんだよ。」 「ただ、 その怖い何か が 違うだけ 。」 「 全部が分かる 訳じゃない 。でも それ は、」 「 私達の違い の 1つ だよ。」 夢愛に私の"裏"がバレた 時 、もう 終わり だと 感じた 。 これ以上の絶望 は 他にないと思った 。でも 夢愛 は 受け入れてくれた 。 救われた気持ち だった。 こんな思いをしてる のは 私だけじゃない んだと、 そう 思えた 。 私 は しゃがみこんで颯君の目を見る 。 その目 には 黒い恐怖が浮かんでいる 。 それ は、 あの日あの時の私が見た恐怖 に 似ていた 。 夜ノ星 月 「だから、 そんなことで怖がることも、嫌うこともしない 。」 「 もう 颯君 は、 1人じゃない んだよ。」 そっと 颯君の頭をなでる 。 彼 は 一瞬戸惑った表情をする 。 私 も あの時 、 こんな表情 を していたのだろうか 。あの時の夢愛 も このような感情だったのだろうか 。 時見 颯 「...!!」 彼の目 から 涙がこぼれ落ちる 。 怖さの涙 でも、 絶望の涙 でもない 。 時見 颯 「.........」 「うわあああああああああああん!!」 強い感情を抑えるダム が 決壊したかのように 、 大声で泣き出した 。 今まで出せなかった 想い が、 ようやく 表せた のだろう。 私 も 何故か 、 泣いていた 。きっと あの時の感情を知ることができた嬉しさ によるもの だ。 仲間達 も、 少しずつ 口を開く 。 一文字 紙音 「ごめん、 流石に 泣くしかない ぜ...」 帯刀 昴瑠 「 俺 も、 "光の術師"で 2回も泣くことになる なんて、」 「 そんなこと 思ってなかった ぜ...」 私と夢愛の真の関係 が 分かった時 、 感動から泣いていた 昴瑠君 。 ということ は、 より感情的な彼 も 同じような状態になる 。 火神 杜環 「 すげえ よ 月 ああああああああああああああああ!!」 上地 壱弥 「 その泣き方をするな と この前も言った ぞ...!!」 糸氏 朱嶺 「 月ちゃん に 落ち着いてって言われたばかり でしょ!!汗」 知念 蘭南 「そうですよ、 お二方 。」 杜環 が 雰囲気を壊すほどの大泣きをして 、 それ に 上地君が本気で怒る 。 この前 は 凛虹ちゃんと茉利奈ちゃん だったのだが、 今回 は 朱嶺さんと蘭南さんが彼らをなだめていた 。 颯君の泣き声 が 止み 、 静かになり始める 。 やっと 落ち着いた ようだ。 夜ノ星 月 「... 辛い時 は、 『辛い』って言っていい 。」 「 泣きたい時 も 泣いていい んだよ。」 時見 颯 「...はい。」 彼 は 普段通りの笑顔を見せる 。 どこか 吹っ切れた ような、 そんなオーラを感じた のは 私だけかもしれない 。 伊勢寺 夢愛(夜ノ星 彗来) 「... あの時の私達 と、 なんとなく 似てる な。」 浅蔵 匡吾 「 きっと 月 は、 今の颯 が 昔の自分と重なって見えてる んだろ。」 「それに、 やっぱり 月は誰かを励ますプロ だな。」 鎌刈 鈴琉(レイル) - 狼 「 私 も そう思います 。」 「 颯さん も 落ち着きました し、 一件落着 ですね。」 夜ノ星 月 「...あれ、 颯君 。 "裏"から 元に戻ってる よ?」 時見 颯 「あ、 月先輩 も...」 その時の私 は 気付いていなかった けれど、 私 も いつの間にか"裏"が出ていた みたいだ。 今日出た"裏" は、 他の時の"裏"と は 少し違う ように感じる。 夜ノ星 月 「...なんか、」 「 伝えたいこと伝えるためだけ に 私の"裏"が出てた気がする 。」 「やっぱり、 "裏" には 自分の心情に関わるものがある のかもね。」 「 大丈夫 ? 苦しくない ?」 時見 颯 「 もう大丈夫 です。」 夜ノ星 月 「... よかった 。」 天摩 安路(アンジ) 「 颯 ...だったか? さっき は 本当に申し訳なかった 。」 夜ノ星 月 「 何も伝えられてなかった安路君 に 罪はない ですよ。」 天摩 安路(アンジ) 「え、 知ってた のか?」 夜ノ星 月 「実は 私だけ 、 少し前 に 颯君から教えられてた んです。」 「 本当 は 颯君の安全のために黙っておくつもり だったんですけど...」 伊勢寺 夢愛(夜ノ星 彗来) 「 私達にも言ってくれれば 良かった のに...」 浅蔵 匡吾 「はあ、まあ これ で 本題に戻れる な。」 夜ノ星 月 「 ごめん ね、 色々 と...」 あの時言われた あの言葉 。 その真意 が やっと分かった気がする 。 自分のもう1つの居場所であり 大切な仲間 、 それを失う 恐怖 が、 よく分かる ってことだったんだね。 月の裏側 へ 続く ...