文 キーンコーンカーンコーン……。 5時間目のチャイムと同時に、教室のドアがガラリと開いた。入ってきたのは、いつもは優しいワドルディ先生。だが今日ばかりは、その手に不気味な白い紙の束を抱えている。 「みんな、席について。今から数学の**『抜き打ちテスト』**を始めます!」 「ぽよぉぉ〜〜ん!?」 1年星組の教室に絶望の悲鳴が響き渡る。もちろん、昨日も夜遅くまでアニメを見ていたピンクのカービィは、1ミリも勉強をしていない。配られたテスト用紙を見ても、数字がすべてマキシムトマトに見える始末。 (このままじゃ、デデデ校長に放課後の居残りをさせられて、今日の晩ごはんが抜きになっちゃうぽよ……!) カービィは冷や汗を流しながら、隣の席のガリ勉・バンダナワドルディの答案をチラ見しようとした。だが、ワドルディ先生の目は鋭い。 「カービィくん、キョロキョロしない!」 「……こうなったら、あれをやるしかないぽよ」 カービィは机の中にこっそり隠していた、理科の実験用の「虫眼鏡」をすうぅぅぅーっと吸い込んだ! チリンチリンチリーーン! 「スナイパーカービィ」に変身! カービィは机の影に完全に身を潜め(ステルス効果)、遠くの席の天才・メタナイトの答案用紙へと視線を集中させた。「スコープ」の能力により、10メートル先のメタナイトが書いている細かな数式が、まるで目の前にあるかのようにクッキリと見える! (み、見えたぽよ! 1問目の答えは『42』ぽよ……!) ガリガリと猛スピードで答えを書き写すカービィ。しかし、そんなカービィの不穏な動きに気づいた影があった。窓際の席に座る不良のシャドーカービィだ。 (ピンクだけズルいぽよ……ボクも混ぜるぽよ!) シャドーは足元に転がっていた「手鏡」を吸い込み、**「ミラー」**に変身。メタナイトの答案を自分の鏡に反射させ、教室の天井にプロジェクターのように堂々と映し出してしまった! 「ああっ! 答えが天井に丸見えだよ!」と叫ぶ一般生徒のワドルディたち。 「おい! 鏡の国の男が何て不届きな真似を!」と怒り狂うデデデ校長(なぜか一緒にテストを受けている)。 「ふっ、私の美しい数式をそう簡単に盗めると思うな」 異変に気づいたメタナイトが、ペンをマントのように翻し、答案用紙を隠す特殊な結界を展開! 教室は、答えを隠すメタナイト vs 覗き見るスナイパーカービィ vs 拡散するミラーシャドーカービィの、前代未聞のカンニング大戦争へと発展した。 結局、全員のカンニングがワドルディ先生にバレて、全員まとめて「0点」にされたのは言うまでもない。