水菜譚 幕間:恋する兎-後編- ||||||||||||||||||||||||||||| 「何が何だかわかんないなぁ...もう...」 シャワーを浴びながらそんな事を口に出す。 元から独り言の多い性質ではあったが... 「最近やけに増えた気がするなぁ。 考えたことをすぐ口に出しちゃう。」 どうでもいい事なので気にはしないが。 ──────にしても動かない。 右腕が動かないし感覚もない。 ていうか血が全然落ちなくてちょっとイライラする。 パッと洗ってパッと湯に浸かって上がろう。 頭も上手く回らない。毒のせいだとは思うが... 「なーんで僕は生きてるんだろ。」 本来なら自分は既に殺されてるはずだ。 あの子───三鷹誠がいなければ。 それにしてもあの子は不思議な子だ。 僕を助けたことも不可解だが、何より距離が近い。 亜嶋と違って可愛いので嫌ではないが。 「ふぅー...もう上がるかぁ...」 右腕が一切動かせないのが不便極まりない。 亜嶋なら治せる、と思っておくか。 |||||||||||||||||||||||||||||||||| 風呂上がりに紆余曲折あって、 やっと右腕も動かせるようになった。 そんなことを気にしてられる程、 胸中は穏やかではないが。 お師匠さんが何をしようとしていたのか。 そもそも何故龍をけしかけるような真似を? 僕を殺したいのならお師匠さん一人で十分だ。 やる必要のないことでしかない。 ...明日、確かめるしかないか。 ||||||||||||||||||||||||||||||||||| もう少し攻めてみよう。 抹茶さんからの印象は悪くはないだろうし、 もしかしたら可能性があるかもしれ──── 「っ!?」 頭に触れられる感覚がある。 違う。水菜さんに、撫でられている。 優しい手つきで凄く...気持ちがいい。 愛おしさで胸がいっぱい。好き。 瞼が重くなってくる。 「あ、ごめん。」 ふと、撫でられている感覚が消えた。 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 何度考えても答えが出ない。 考えすぎてちょっと疲れてきた。 それにしてもこの子の髪... 撫で心地良さそうだな。 綺麗に整えられた銀髪が艶めいて見えて、 凄く気になる。やばい。撫でてみたい。 ──ふわふわのさらさらだぁ... 「あ、ごめん。」 つい我慢できず触ってしまった。 いや、別に悪いことではない...よな? 「撫で心地よさそうだなと思って... 誠君のこと撫でちゃった。」 嫌な子は嫌だろう、一応謝っておく。 「そんなこと気にしないでください。 もっと撫でても大丈夫です。」 「ああ、そう?じゃあそうする。」 意外と嫌がられなくて少し驚いた。 この歳なら普通なのか? 「その代わりにお願いがあります。」 「ん?何?」 「その...誠君って呼ぶの、やめてほしいです。」 「?...じゃあ三鷹──」 「苗字も嫌です。何か...他の呼び方がありませんか?」 厄介なお願いだ。ほぼ無茶ぶりに近い。 いや、僕と同じようにすればいいか。 「あ~。じゃあ、新しく名前をつける? 僕のツテで戸籍丸ごと変えるよ。 まあ、流石に明日になるけどね。」 「分かり...ました。それでお願いします。 すみません。無茶なこと言ってしまって。」 確かに無茶ではあったが...気にする程ではない。 「気にしなくていいよ。もう寝な?」 それよりも早く寝てほしい。 お師匠さんに速く会いに行く必要がある。 全てを聞き出さなければいけない。 お師匠さんに会うなら、確実に深夜だ。 「分かりました...。今日はもう寝ます。 おやすみなさい。」 「うん。おやすみ~。」 十分に夜も更けてきている。 一度目を瞑ればすぐに眠れるだろう。 「...僕が寝るまで撫でてくれませんか? 凄く、落ち着くので。」 ...やっぱりこの子可愛いな。 小動物というか...犬っぽい? 「うん。いいよ。」 「ありがとうございます.........♡」 やっぱり。髪の毛が凄い細い。 この毛並みのよさを見るに、 手入れもしっかりしてるんだろうなぁ... 本当に犬とか猫とかの触り心地。 いや、兎とか狐に近いかもしれない。 どうでもいいか。そんなことは。 ||||||||||||||||||||||||||||||||| 誠君が眠っているのを確認し、部屋を出る。 「こんな夜中にどこに行くつもり?」 ふと声が聞こえる。亜嶋だ。 「まだ起きてたんだ?おばさんにはキツくない?」 「そうね~お肌もガサガサに...なってないわよ!」 「うるさいなぁ...誠君は寝てるんだよ? そこも考えてよ。更年期のおばさん。」 「あなたと口論しても胸が傷つくだけね... 行ってらっしゃい。門限までには帰ってきてね。」 「ド深夜が門限の中坊がどこに居るよ...行ってきます。」 扉を開け、外に出る。涼しい夜風が体に染みる。 毒も抜けきっていないが、今しか機会はない。 お師匠さんがいるとしたらあそこだ。 どう転がるかは分からないが... 無手で行くのは流石に危険すぎる。 お師匠さんだって人間だ。失血死だってする。 殺したくはないが殺すしかないなら仕方ない。 まだそうなると決まったわけではないが。 続く。 matya_machaの一言 ドウモ!!マッチャデス!! 超久しぶりのアイタタ小説、水菜譚。 筆は止まりまくってました。 インスピレーションは浮かびまくってたけど... いかんせんやる気が出んかった。 まあ、いいか。(雑) ここまで見た人は「3ヵ月待ち!?」 ってコメントしてね。 てかここまで見てる人いないか。 まあ、この小説おもんないもんな。 コメント、☆,♡、拡散、宣伝等励みになります! 是非してください...。
幕間:恋する兎-前編- https://scratch.mit.edu/projects/1295507208/ 兎章:裏-序- https://scratch.mit.edu/projects/1289956841 兎章-序- https://scratch.mit.edu/projects/1283712450/ 幕間:師弟と女-序- https://scratch.mit.edu/projects/1279166950/ 己章-序-(一話的な) https://scratch.mit.edu/projects/1277548111/ 小話 お師匠さんとの会話は大分先になるかもしれない。 小話2 こっから結構展開ぶっ飛んでくるよ。