◎本文 時はソウキ999年、ここはマルハーゲ帝国。 ボクはレール、 この国に住んでいるエリート冒険者だ。 今ボクの目には大きな城が迫っていた。 「門番さん、マルハーゲ様に用があってきました。通してください。」 ボクは城の門番であるハゲルディに穏やかに声をかけた。 「了解した。」 城の門が開く。それは、ボクにとって見慣れた光景だ。 更に歩いていくと、王の間の大きな扉。ここだ。 コンコンコン... 「通れ。」 その声が聞こえたと同時に、ボクは入室する。 目の前にいる人はマルハーゲ。この帝国の王だ。そして左右にも2大臣が鎮座している。 ボクは勢いよく跪きながら口を開く。 「納品に参りました‼」 ...納品ってなんだ?知らん。 まぁ一つ言えることはボクはエリートだから(w)、冒険で入手したものと引き換えにお小遣い稼ぎができるってわけ‼ 「いつもすまんな。君のような冒険者は素晴らしいぞ。」 ははは☆そうだr 「チッ...」 さっき舌打ちをしたのは右大臣のハゲルデー。酷い。 そんなことを考えていると、またマルハーゲが口を開く。 「君は私のお気に入りだからなぁ...」 「次に成果をあげたら君を右大臣にしようじゃないか。」 「ゑっ?」 ボクがそのバカみたいな声をあげると同時に、地面が強くたたかれる音がした。 ドン!!! 「マルハーゲ様‼」 犯人はハゲルデーだった。おうおうどうした何があった? 「こいつが右大臣になったら!私はどうなるんですか⁉」 ゑっボク??? ていうかどうなるんですかってなんだよ。知らねぇよ。マルハーゲが勝手に言ってるだけなんよ() この重苦しい空気の中、最初に口を開いたのは左大臣のルナシーだった。 「うるさいわよハゲルデー。黙りなさい。」 ちょっとだけかわいそう。 続いてマルハーゲも口を開く。 「しっ...しかしハゲルデー、実力があるものを取り入れることも大切...」 「私に実力がないと⁉」 ふっ(w) 「ルナシーに右大臣の座も降ろされ!今度は左大臣も⁉そんなの許されません‼」 「だが...」 そうマルハーゲが言いかけたところで、ハゲルデーが我に返ったかのように体を元に戻した。 「すっ...すみませんマルハーゲ様...つい取り乱してしまいました...」 はぁ...ボクは恨みとか、買いたくない主義なんだ... 「マルハーゲ様、ボクは官位などいりません。冒険者として自由に活動したいので。」 ハゲルデーの顔を伺いながらボクが考えた答えだ。 「そうか?別に、欲しかったら言ってくれてもいいんだぞ?」 お人よし過ぎるよこの王は... 「いえ...」 恨みでも買わないといいけど... 「チッ...」 「お前が呼び出すなんて珍しいなぁ...」 ハゲルデーは冷徹に言葉を零す。 「ルナシー」 「フフ...」 今まさにハゲルデーとルナシーが、左大臣の部屋で対面していた。 「手短に終わらせてくれ、私はお前が嫌いなんだ。」 それを聞いて、ルナシーは少し口角を上げて言った。 「ええ、もちろん。」 「私も貴様が嫌いだから、無駄口をたたく気はないわ。」 ルナシーは続けざまに言葉をこぼす。 「あなた、レールが嫌いでしょう?」 ハゲルデーは一度黙り込んで、言った。 「なぜそれをお前に話さないといけない?」 ルナシーはその問いかけを無視するように進める。 「いやぁ私もレールはいない方が都合がいいのよ。」 ハゲルデーは食い気味に返す。 「と...いうと?」 「私が狙っていることはこの帝国...いや宇宙の支配。」 ハゲルデーは驚いたがすぐに元の調子に戻る。 「それがどうした?」 「そこで、正義の味方気取りの奴は邪魔でしかないというわけね。」 「ほう...」 ハゲルデーはにやりと笑った。 「計画が成功したら、あなたにも帝国の半分をあげましょう。」 「レールを反逆者に立てて追放させるの....」 「王の銘の下で....ね?」 ルナシーはそう言い終えた後、すぐさま王の間へ向かった。 「マルハーゲ様...大事なお話が...」 そう言って王の間に入ってきたのは、ルナシーとハゲルデーだった。 「なんだ?」 ルナシーは口元に手をあてて口を開く。 「─レールが...マルハーゲ様の命を狙っているんです...」 マルハーゲは驚きながら言う。 「何⁉」 「レールが...?そんなことする奴には...見えんが...」 こんな何の前触れもない場面、疑って当然だ。 と...ルナシーの後ろからハゲルデーが顔を出した。 「マルハーゲ様...ルナシーが言っていることは正しいです。」 するとマルハーゲの顔は少しゆがんだ。 「ほう.....」 「なら...なぜそう思うんだ?」 ルナシーは言葉に詰まる。意外とノープランだった。 「レールはいつも...ああ見えて武器を隠しているのです...」 「それに...レールが共に行動している魔族は...地獄界からの使者ですよ。」 起点を利かしてハゲルデーが口を開いた。 「300年前の帝国侵略を忘れたのですか...?」 ルナシーはニヤリと笑った。 「そうですよ!300年前、この帝国は地獄界から来た悪の魔族に侵された...!その歴史を...」 マルハーゲは心苦しそうな顔でつぶやいた。 「そうか...」 数日後... 「レールが来ました。迎え撃ちましょう。」 そう冷徹につぶやくハゲルデーに、マルハーゲが顔を上げる。 「ああ...」 「レールをうてー‼」 その叫びと同時に、一斉に城からハゲルディの大群が送り込まれる。 驚くレールとは裏腹に、早速3体のハゲルディが先陣を切って向かってきた。 「えっ?はっ?何事?」 レールは一瞬で生み出した刀をかまえ、勢いよく横に振る。 ザシュッ! 「落ち着いてください!マルハーゲ様!」 ハゲルディはすでに切り裂かれていた。 「お前こそ落ち着いたらどうだ...?」 そう言いながらレールの前に出てきたのはハゲルデーだった。 「お前は...右大臣の...」 「ハゲルデーです。」 レールは一歩後ずさって言う。 「お前...なんで...」 ハゲルデーはフッと笑ってから言った。 「レール...お前は反逆罪で追われているのだ...」 「はっ....?何を言ってる?」 そうにらみつけるレールを横目にハゲルデーは短剣を構えた。 「今降参したら、追放だけで許してやる。」 レールは素早くハゲルデーの裏に跳んだ。 「っ...‼」 ザクッ 「ぐわあああああああああああああ」 背中に一撃を食らったハゲルデーは息を荒くしながら傷口をおさえていた。 「はぁはぁ...」 「今全て嘘だと言ったら許してやる。」 「なんで...???」 グサッ 「っ...」 レールは何かに刺され、弱弱しくその場に倒れこんだ。 「『グングニル・ブレイク』」 「フフ....所詮....こんなものなのね...」 そう笑ったのはルナシーだった。 レールは王の間に連れてこられていた。 「うう...」 「考え直してください....マルハーゲ様」 マルハーゲはどこか渋い顔をしていたが、口を開いた。 「しかし証言者が2人もいるのだ...やむを得ない...」 「そっ...そんな...ボクは何も...」 スタ...スタ... 「黙りなさい」 ルナシーはやはりにやけながら口を開く。 「レールを牢獄に送りましょう。」 ルナシーはレールの耳元に顔を回す。 「あなたにお似合いの素晴らしい場所でしょう?」 レールはハゲルディたちに連行されていった。 ここはどこだ...? 何も...見えない.... なんだか...少し気持ち悪いな... 「うっ...」 なんだ...この感覚は? えっ...? ボクの目の前には見たこともない幽霊が2体いた。 そして、ボクの視力は完全に失われた。 「あっ...?」 6ヶ月後...シャドーレイの家 「あの体から自由になったはいいけど...」 「金がない☆」 ボクはシャドーレイ。レールの魂の一つだ。 6ヶ月前、体への大きな衝撃で肉体と分離してしまったボクはここマルハーゲ帝国でささやかに暮らしている。 ドンドンドン あっ?誰やねん今いいとこなんやぞ 「家賃払えや」 「げっ...」 こいつは取り立てのハゲルディだ。今回もどうにか切り抜けよう... 「いないのか―?」 ふっふっふ...ここは居留守を使えば... バキッ 「もう3ヶ月滞納中だぞ!払え!」 当然のように壁ぶち破って入ってくんな()という気持ちは置いといて。 「あと1ヶ月待ってください...ホントに生活が苦しんですぅ...」 「いやまず働けよ」 ごもっとも☆ 「ああそうだ...上からお前を始末しろとの命令があってなぁ...きっと家賃を払わないからだろう。」 どうせ口だけだ 「始末だなんて...またまた~」 ボクは無人ロケットに括り付けられて宇宙に発射された。 ボクはシャドールイ。レールの魂の一つだ。 ジャキン グランワドルディ...雑魚だw 「ふぅ今日も雑魚ばっかだったな」 もう夜か...夕ご飯は何食べようかな~ ん?なんか影が... ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオン 「うわぁあああああああああああああああああああ」 ボクは宇宙にぶっ飛ばされた。 ドン! いてて...じゃなくて... あれ?ボク...なんで生きてんだ?確かロケットでぶっ飛ばされたはず... 「大丈夫?カービィ」 「どう考えても大丈夫じゃないzoy!」 なにか...声が聞こえる... 「良かった...カービィ....無事で...」 !!この声は...あのバンダナワドルディか? 「殺す」 3つ目の声の主はボクの肉体から聞こえた。 あっ...? 「えっ?」 サイコパスカービィシリーズプロローグ・完
サイコパスカービィシリーズを小説化しました! 内容はアニメとほぼ同じです! pixivの方です! https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=28457778 アニメ版です! https://scratch.mit.edu/projects/1311916269/ 小説版の専用スタジオ https://scratch.mit.edu/studios/51586525/