下に書いていきます、よろしくお願いいたします。こちらのURLのほうが読みやすいとおもうので、載せておきます。↓ https://kakuyomu.jp/works/2912051603478800496 余談ですが、こちらの二次創作は涼宮ハルヒの憂鬱のキャラソン「倦怠ライフ・リターンズ」のファンメイド、キョン×キョン子Verから、着想を得て作り始めました。僕の谷川 流氏になるべく近くするため、考えた最善の一手です。曲をよく聞いていれば、この語の展開を予想できるかもしれませんね。 では、お手元にスプーンを用意しておいてください。 まっがーれ↓
「はぁー。」 「なに、ため息ついてるのよ、キョン?」 文芸部の部室、俺はいつも通り、ハルヒとの口論まがいな会話を興じていた。 今日の文芸部の部室には珍しく、俺とハルヒの二人以外なかった、いつも置き物よろしく本を読んでいる、長門は、今日はコンピ研によばれて、隣の部室でゲームの最中、古泉は、来年の推理撃の茶番の打ち合わせ、麗しの朝比奈さんはお茶葉を買いにデパートに行っている。そして、俺の座っている文芸部のには勉強道具が、まさに、所せましと並んでいた。 「俺は、もう少し勉強を頑張らなくちゃいけないんだ...。」勉強できるお前と違ってな。「なによ。そんなつまらないことほっといて、聞きなさい。」なんだなんだ。そんなに聞いて欲しいことってのは。「聞いて驚きなさい!起きたら、あたしが、男になってて、やっぱり女の子になってる、あんたに出会うって夢なの。」へぇ、そうか。そりゃあ、よかった。これでいいか?「もう、キョン!ちゃんと、話聞いているの?」聞いているさ。聞いた上でだ。第一、お前が男になるなんて、考えただけでも気持ち悪い。 「なによ!じゃあ、あんたが女の子だったら良いって言うの?」 「まぁ、それは・・・お前が男になるかよりかは、いいのかもな。」ハルヒは少し納得していない顔をしていたが、しばらくするとそれなりに納得したようで、「それもそうね、今日のところは許してあげる。そうだ!有希のほうはどうなっているのかしら!SOS艦隊総司令官の力を貸してあげるわ!光栄に思いなさい!」 ガキ大将みたいセリフを残して、ハルヒは隣のコンピ研の部室に去っていった。今思えば、あんなこと言わなきゃ、こんなこと起こらなかったのだろうが・・・。 翌日、気持ちよく布団の上で寝ていた俺は、妹の声によって、たたき起こされた。 「キョン君、起きてー。ごっはんだよー!」ふんふふーんと少し音が外れた鼻歌を歌いながら、今度はシャミセンを起こしに行った。「シャミーっ!ごっはんだよー!」うちの飼い猫シャミセン。あいつは、いつも俺の部屋に寝ているのだが、今日は俺の傍らにいないらしかった。気まぐれなところを普段あまり見せない奴だから、むしろ、ようやく猫らしくなってきたと安堵するべきなのだろう。やがて、そう思っていた俺が間違っていたことを思い知らされることになる。しかし、まあ、聞いてくれ。なにも、俺は違和感を少しも感じていない訳じゃなかった。けどな、それをじっくり感じれるほどの、余裕がなかったんだ。つまり、起こされた時間が、時間だったのさ。電池の切れた時計の代わりに見たケータイの画面が告げた、冷たいデジタル数字が残酷なそれを現してる。「遅刻だ—!走るんだよ—!」そう、俺は、遅刻していた。今日妹は、学校の創立記念日で、遅く起きて、いつも通り、俺をおこしに行ったそうだ。にしても妹よ。休日でもお前は早起きを心がけろと先生に言われなかったか。もし言われてないのなら、今どきの学校教育を恨むね。ともかく、急いでいた俺は、すぐ近くにあった違和感に気づくことが出来なかった。同時にそれが普通の日常の最後だった。 俺がなんとか、学校への登頂に成功して、予冷ギリギリでクラスにつき、なんとか|HR《ホームルーム》を終えた満身創痍の俺に、谷口と国木田が話しかけてきた。 「やあ、キョン。今日はなんだか調子悪そうだね。大丈夫?」 「ああ、本当だな。お前が遅刻だなんて。珍しい。」珍しいとは何だ。別に俺はいい子ちゃんってわけじゃない。いくら、普通にやっていこうと心掛けている俺にだって、遅刻することはあるものなのさ。そういって、谷口の無神経な言葉に反論しようとしたが、その前に、その谷口が話を切り上げた。 「それよりも、俺の話を聞けよ。驚くよ?なんと、転校生がこの学校に来たらしいんだ。」なんだそのハルヒみたいな言い方は。「いやな、そいつどうやら、女らしくてよ。」げっ、涼宮と言わないあたり、どうやらよほどご機嫌らしい。谷口は続けて、親指を立てた左腕を後ろに向かってかるく振った。「ちょっと、見に行かねえか。」俺は正直、呆れたさ。転校してきて早々こんなアホに、ランク付けされるとは、転校生もたまったものじゃないな。しかし、その時、俺は見てみたいという好奇心が少しわきつつあった。転校生なんて、めったに見れるものじゃないからな。何度もくどいようだが、もし、そこで引き下がれば、まだなんとかなんとかなったかもしれない。 が、しかし、今となっては後の祭りだ。 そんないきさつで、俺と谷口と国木田は隣の教室に行ってみることにした。いったいどんな奴が来たのか、好奇心に胸を躍らせながら、ドアの外から中を見てみると、なるほど、確かに昨日までは誰も座ってなかったであろうその席には、確かに転校生が座ってるようだが、その周りには人だかりができている。「転校生、見えないねえ。」国木田が呑気につぶやく。「くっそ、見れねえのかよ!チクショー!」谷口は残念そうに歯をギリギリと鳴らした。俺達が諦めて帰ろうとした、その時だ。「あたし抜きで、なに面白そうなことしてるの!」もちろんこんなことを言うのはハルヒだけだ。「げっ、涼宮。」やはり対面での破壊力は違う。さすがの谷口ももう気にしないことは出来ないようだ。「ほら、転校生を見るんでしょう?だったら、声ぐらいかけなさいよ!」怯む国木田や谷口、呆れる俺をよそに、ハルヒは4組の教室にずかずかと入っていき、その転校生の前に来た。「涼宮ハルヒよ!あなた、今日から転入してきたそうね。気に入ったわ!今日から、あたしの団に入ってもらうわ!」満足したのか、そのまま教室に帰っていった。その様子を俺たちはあっけにとられて見ていた。しかし、一限目がもうすぐ始まることに気づき、我に返ったとき、俺は一瞬だけ転校生の姿を見たのだ。制服の上にカーディガンを着た、ポニーテール姿をな。これが最後の後悔になるだろう。断言してもいい。なんで俺はここで違和感に気づかなかったのか。それだけが、いつまでも心残りだった。