「貴方のための、たった一輪の花。」 ========================= 【名前】 たった1輪の花 【分類】 異常植物 【概要】 アクリルドームの中に収容されている、一輪の異常な花。 外見はバラに近く、非常に美しい。 元々は白い花だったとされているが、現在は赤色に変化している。 赤くなった理由は判明しておらず、これまでに取り込んだ生物の血を吸ったことで赤くなったのではないか、という説も存在する。ただし、確証はない。 【魅了】 花を直接視認した者は、その花を強く美しいと感じ、触れたくなる。 この性質は直接視認した場合にのみ発生する。 肉眼で直接見る:危険 アクリルドーム越しに見る:危険 カメラ越しに見る:問題なし 写真・映像を見る:問題なし そのため、カメラ越しであれば安全に観察することができる。 【捕食】 花に触れた生物を糧として取り込む。 ただし、定期的に動物を与えて十分な糧を確保していれば、人間に害を与えることはない。 花が糧を必要としている状態になると、つぼみに戻る。 つぼみに戻った花は再び生物を魅了し、触れた者を糧とする。 そのため、 開花 → つぼみに戻る → 魅了する → 接触した生物を糧とする → 開花 という循環を繰り返している。 【生物との関係】 「植え付く花」と近縁種。 どちらも生物を糧として成長する植物だが、生態は異なる。 「たった一輪の花」 魅了によって生物を自ら接触させる 触れた生物を糧とする 「植え付く花」 生物に植え付いて宿主とする 宿主や捕食した生物を糧とする また、「たった一輪の花」から生まれた生物も存在することが確認されている。 ただし、その生物についての詳細は未定。 【過去】 かつて、この花は白かった。 大切な誰かに贈られた白い花。 それはたった1輪の花だった。 それでも彼は喜び、受け取った。 彼はその花を大切にした。 毎日欠かさず水を与え、日の当たる場所に置いた。花が咲けば喜び、少し元気がなくなれば心配した。 残された記録には、彼が何度もその花について語っていたことが記されている。 「綺麗だ」 「枯らしたくない」 「ずっと、このままでいてほしい」 やがて花に変化が現れた。 白かった花弁の一部が、赤く染まり始めた。 彼はそれを異変とは思わなかった。むしろ、その変化さえも美しいと感じていたらしい。 やがて花は完全に赤く染まった。 その頃から、彼は花について奇妙なことを書き残すようになった。 「この花は、前より綺麗になった」 「近くにいると、触れたくなる」 「どうしてだろう。前はこんなこと、思わなかったのに」 それでも彼は花を手放さなかった。 そして最後に残された記録には、 「この花は、私のために咲いているのだと思う。」 と記されている。 その言葉が何を意味していたのかは、現在も分かっていない。 最後のページには、もう一つだけ文章が残されていた。 「貴方のための、たった一輪の花。」
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