◆記憶を捨てて_ 第2話-特殊モード- 何これ何これ何これ? 待って意味わかんねーよ… 「これ以上やったらどーなんのか分かってんよなぁ?」 …怖 夜希空のことを無視して相手の誰かが攻撃しようとした。後の事は想像に任せる。……にしても何だこのモード………… -----------------本拠地にて 瞬夜が目を覚ました。 「うぁぁ…うあ?」 おい寝ぼけてんのかよ… 「平気か?」 「うぅ……左膝が痛い……」 と答える瞬夜。話せるなら平気だろう。 「幸い生きてんだよな…」 夜希空が笑う。いつものようにそれを見て冷や汗をかく俺とその他。 「おいおいなんだよ変な顔しやがってさぁ…」 わかってんだからそーゆーの言うな。 美月が呆れたように、 「リーダーさぁ…予めこうなると予想してたぁ?」 とかわいた声を上げた。 「いやあ~ヘヘッ…」 頭をかきながら水寺が恥ずかしそうに言う。 「こんなんじゃリーダークビになるんじゃねーの?」 「あ、安心しろ…大丈夫だよ…タブン」 俺の質問に曖昧な返事をする。こういうところが嫌いなんだよなぁ… 「……もう少し真剣にしろよ!?」 急に怒鳴り出した俺を見て美月がビビってた。 「おめぇーのせいで瞬夜タヒんだらどうしてくれるんだよ?!」 「……落ち着け」 夜希空に止められはっとして水寺を睨む。 水寺もビビったらしく、 「ご、ごめんなさい……」 と小声で繰り返していた。 「……秋羽、隣のコンビニで買いたいものがあるから一緒に来い」 夜希空は買いたいものがあるから、と言うが、多分俺を外に連れ出して落ち着かせようというものなのだろう。……しばらくは水寺の顔も見たくないし声も聞きたくないから、夜希空とコンビニに行くことにした。 ---------------夜希空とコンビニで 「たっくもー何であんなへらへらしてて役立たずのやつがこのチームのリーダーなんだよ……わけわかめだわ」 俺は商品棚を眺めながら悪態をついた。 「……こういうことを言うのもあれだが……」 「……あ?」 「話によれば水寺、組織長の孫らしい」 「…つまりはコネ、か」 「ああ……その可能性が高いな」 「だからってなんで俺あいつと同じチームなんだよ…運が悪いのか?」 「……」 「そーいえばさ、夜希空……あのモードはなんだ?」 「…特殊モード」 「へ?何それ」 「自分で調べてこい」 「えー教えろよー…」 「僕はそろそろ眠いし体力限界だから帰るわ。あんたもさっさと水寺…美月でいいから報告して帰った方がいいよ」 そう言って夜希空はコンビニを出た。……てか、水寺が組織長の孫って話してから顔色が悪い。言わないように言われてたのかもな…このことは黙っとこっと。 1人でコンビニにいるのもつまらないし、俺は美月に帰るとでも報告しに行くか、と俺と店員しかいないコンビニを出た。 -------------秋羽の家で 「自分で調べろ、か」 渋々パソコンを取り出す。 カタカタと画面に「特殊モード」という単語を打ち込む。節電のために常夜灯にしてある部屋は薄暗く、パソコンの画面が異様に明るく見える。検索結果を見た俺は文字通り椅子から落ちた。椅子に座り直し、画面を見直す。「100万人に1人が使えるモード」……しかもかなり強いらしい。確かに、あの時の夜希空は恐ろしいほどの強さだ。しかもこのモード、使った後に弱点モードに入らないというメリットがある。神やん。ただ、このモードは体力消費が激しく、長くても1時間しか持たない。まあこのモード使えば1時間も要らないうちに相手全員くたばっとるだろ。 「スゲーもん使えるなぁ…」 俺は夜希空が羨ましくなった。溜息をつきながら天井を眺めると、偶然壁のボロ時計が目に入った。 「も、もももう2時かよ!?」 明日、いや今日は早いうちに任務だ。俺は慌てて世界一適当であろう寝支度をして布団に潜り込んだ。だから、液晶画面に映るこの文章を見逃していた… 「ただし、特殊モードには大きな副作用があり、それは人によって違います。身体のどこかが悪かったり、心や精神が弱かったり。特殊モードによる副作用は、初めて使う時から発作します。使えば使う程ひどくなるので、特殊モードを使える人は、極力使いません。特殊モードは死にかける時や仲間のピンチ時に自動で作動するので、たとえ使える人であっても、死にかけやピンチになったことがなければ発覚しません。なので、特殊モードが使えるという自覚を持つ人は大抵大きなトラウマを抱えていることになるのです。」