_水割りで飲みこむイチゴミルクの記憶_ 静寂に包まれる街の残骸 ひんやりとしている朱殷色に染まった土 そしてそこらじゅうに,まるで化け物に食い散らかされた後のように散らかる色々な生物の骨や肉片・・・ そんな記憶がイチゴミルクを飲んだ時に流れてくる。 _昔から大好きだったイチゴミルク 果物のイチゴとは違う,あの甘ったるい味が大好きだった。 今も味「は」大好きだ。 いつからだろうか イチゴミルクを飲んだ時 知らないはずの記憶が頭に流れ込んでくる。 何かが心配で,孤独が怖くて,何かに恐れていて,そして 胸が苦しくて,悲しくなってしまう,そんな記憶が流れてくる。 それが嫌で最近は飲んでいなかった。 でも最近,ふと思ったことがある。 「あの記憶には続きがあるのではないか?」 と あの記憶の私は何を心配していたのか? あの記憶の私はなぜ孤独を恐れていたのか? あの記憶の私は何を恐れていたのか? そして あの記憶の私は悲しんでいたのか? そう思い始めたしまった時から,疑問が浮かんで消えなくなっている。 この記憶の真相を知りたくなった。 知るにはどうすればいい? _イチゴミルクを飲むしかない。 そう考えた私の手にはいつの間にかイチゴミルクが握られていた。 その手に握られたイチゴミルクを私は飲み干す。 記憶が流れてくる・・・ 記憶が流れて・・・ 記憶が・・・ ・・・ あれ? おかしい 記憶が 流れてこない・・・ そもそも 私は いままで なにをしてたんだっけ? 思い出せない 水で薄まったように記憶が思い出せない いままで私はなにを なにを _END_
_大切な記憶だけを消され続ける少女の話_