「おい!起きろ!」 男の人の声がする。誰だろう。でももう少し寝ていたい… 「さっさと起きろ!」 声が聞こえると同時に私はおなかを蹴られた。 「うっ」 声が歯の隙間から出る。 「さっさと起きろ!」 さっきよりもいらだった声が聞こえる。私はまだ重いまぶたをゆっくりと開ける。蹴られたところが痛くて寝ころんだまま周りを見渡す。そこは私が知らない所だった。周りを見渡すと薄暗くて鉄格子みたいなのがはめられていて牢屋みたいな所に私はいた。 私はさっきまで電車に乗ってて・・・あ!そうだった。何がゴンという固いものがぶつかる音がして同時に宙に私は浮いてそれから・・・そこからが思い出せない。もしかしてそのあと私死んだ?もしかして夢?でもさっき蹴られて時の痛みがまだあるし・・・ もしかしてこれって転生ってやつ?そうかもしれない。でも私が知ってる転生の漫画って神様がいて転生させてくれるんじゃなかったけ?まだ神様にあってないけど・・・ 「やっと起きたか」 目の前にいる男の人が私を見て言う。なんかヤクザみたいな顔をしててめちゃくちゃ怖いんですけど・・・ なんとなく怖くなって下を向くと私の首に首輪がついていて鎖でつながっている。しかも目の前の男の人の手まで伸びてて鎖をつかんでいる。しかもしかも私の手には手錠みたいなのがついていて外側に軽く引っ張ってみたけど取れそうにない。どうしよ完全に積んだんじゃ・・・ でも足は大丈夫だから逃げることはできそう。 「今日はお前を店に出すんだからちゃんと体を洗ってこい!」 店?どういうこと?私なんか変なところにいる?でも言われた通りにしないとまた蹴られるかも・・・ まず洗う場所がわからないどうしよう。聞くしかないか! 「あ、あのお風呂?ってどこにありますか?」 震える声で必死に聞いた。すると男の人は 「ついてこい」 私の首輪から伸びている鎖を持ちながら牢屋みたいな部屋を出ていろんな部屋を通っていく。 渡り廊下のようなところを歩いていき扉を開けるとお風呂があった。よかった連れてきてもらえて。 するとすっごくきれいな女の人がこっちに来て 「この子は預かるからご飯を食べてきたら?」 と言って男の人に手をだした。すると男の人は少し照れたようにしながら私の首から繋がっている鎖を女の人の手に渡す。 もしかしてこの男の人はこの女の人が好きなのかも・・・ 転生?してから一つ目の情報! 女の人は私をみて「ついてきて」と言ってさらお風呂場(というより大浴場)を歩いていく私はついていきながらどうにか逃げれないかと考える。 「逃げようとしても無駄だからね」 とものすごく怖い笑顔で私に言ってきた。思っていることがわかるのかな。 転生したっぽいからそういう魔法系のものもあるのかも!でももし本当にあったら・・・! 以外に転生してから楽しいかも・・・? 「ついたわよ」 女の人が言う。目の前には木の扉があってその扉を女の人が開ける。そこには、小さなお風呂場になっていた。よくある一般的なお風呂場より少し大きめだけど。 「ここで体を洗って。そのあとドアを開けた所の近くに着替えを置いておくからそれに着替えてから外に出ておいてね」 着替えってどんなのだろう?あと外ってどうやったらいけるんだろう?一応聞いておこうかな? 「なんか質問ある?」 待ってました! 「えっと、外にどうやっていけますか?」 よしっ!言えた。 「外っていうか、お風呂場から出ておいてってこと。あとその首輪と手錠は外しておくわね」 といって女の人は腰についているバッグから鍵を出して私の首輪と手錠を外した。なんかすっごくすっきりする。 「じゃあ早く体を洗って出てきてね」 「はい」 髪と体を洗って近くにある鏡を見る。 「え?」 そこに映っている私はとても可愛かった。 お風呂に入るときは気づかなかったが水色の髪に、きれいな金色の目、顔は鼻がしゅっとしていて顔が整っていて大きくなったら守りたい系の美女になりそう・・・ていうか私こんなに可愛かったの!? こんな可愛いい私を蹴ったあいつ許さない! それにしてもさっきから私がナルシストになってない? もうやめよ。 よし!お風呂入りおわったし、服着よう! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー外に出て服があるか見るとそこには和服っぽい雰囲気の服があった。 やっぱり、みんな和服ぽいの着てたもんね。 和服は小さいときに着ていて着方はわかるからいいけど・・・これってもしかして和風のメイド喫茶系のお店の綺麗な人が着ているやつ? まあ今の私は見た目がいいから可愛くなるでしょう! 着替えて外でしばらく待つと私をここまで案内してくれた女の人が戻ってきて言った。 「すごいじゃない!一人で着物着れるだなんて!」 すごい褒めてくる。もしかして私が着替えられないと思っていたのかな?なんでだろう?そんなに珍しい?よし!これからは気を付けよう。転生前の記憶を使って何かするときは周りの人に何か変な目で見られるかもしれないし。 「はい。一回お母さんが着せてくれたことがあったので。」 適当なことを言って回避する。 「記憶力がいいのね。」 「はい。」 よしいい感じに解釈してくれた。 「これならあの人にも・・・」 「何か言いましたか?」 今何かぼそっと聞こえたような・・・ 間違いなく転生前(?)では聞こえてないほどの大きさだったけど何か言っているように聞こえた。 「いいえ。なんにもないわ。」 何か言ったように聞こえたけど・・・ まあいいか。 「こっちについてきて。」 私はおとなしく後ろからついていく。 ていうか私何歳なんだろう? 身長的には中一ぐらい? もし年齢を聞かれたら十二か十三って答えておこ。 前の女の人はおしゃれな洋館っぽい建物の前で止まった。 「ついたわ。扉を開けて中に入って中にいる人に話を聞いて。」 それだけ言って私を置いて行った。 おいてかないで! この少し高そうな雰囲気のある扉を開けて中の人に話を聞けと? 無理じゃない? まあ、行動しないと何にも始まらないしがんばろう! 一応ノックをしておく。 「はーい」 中から優しそうな女の人の声が聞こえてきた。 「失礼します。」 と言って扉を開け中に入った。 するとそこは、教室みたいな部屋になっていた。 「君は今日から入る新人だね。賢いって聞いてるからあんまり教えなくても大丈夫かい?」 さっきは声だけだったけど顔を見てみるとなんかお母さんって感じのオーラがでてる。 あんまり教えなくても大丈夫?そんなことない!やばいどうしよ。普通のことがわかってないのに・・・ 「分からないところが多いので教えてほしいです。」 こう言うしかないし仕方ない。 「そうかい。でも丁寧語も使えてるしあとはマナーを教えたら大丈夫そうだねぇ。」 よかった。この後何があるかわからないけどひとまず好印象? 「そういえばあんた名前は?」 名前を聞かれたけどどうしよう。 ここには使っていけない名前とかある? 適当に前世((?)これからは前世でいっか)であった名前にしよっかな。可愛い名前で何があったっけ・・・ 前世が凜(りん)だったし似たような名前がいいけど似てるとなんか前世を思い出して泣きそう。 どうしよう。凜だし「れん」とか? もういっそなかったことにする? でもなぁ。 あ!大好きだった小説の名前を借りていいかな? 世界が違うし著作権とか関係ないよね! 普通に同じ名前の人もいたし。 漢字は違ったりするけど。 「私の名前は雪(ゆき)です。」 自分で言ってなんか恥ずかしい。 けど、これから自己紹介するときに慣れておかないと。 「あんたの親は『見捨てられ子』だったのかい?」 すごく哀れんだ目で見られてる。 なんで?名前がいけなかった? 使ったらいけない名前とか? 『見捨てられ子』ってまずなんだろう? 「あの、『見捨てられ子』ってなんですか?」 聞いてみないと。 「そうか。教えてもらえなかったのか。」 そして目の前のお母さん(っぽいから呼ばせてもらう)はため息をついて教えてくれた。 「まずね、この世界には神様がいるんだよ。それは知ってるかい?」 やばい。全然わからない。 首を横に振る。 「じゃあ本当に全部知らないんだね。長くなるけどいいかい?」 「はい」 大事なことだしこの世界で生きていくために覚えないと。 「まずこの世界には七人の神様がいて順番に『光』、『火』、『水』、『雷』、『風』、『土』、『闇』それぞれ一柱ずついるんだ。その神様たちはこの世界を見守ってくれているんだ。そして、生まれたときに神様からの『祝福』がもらえるんだ。『祝福』は必ず全ての神様からもらえるけど量に差があって『光』の神様に気に入られたら『光』の色である『金色』が強く出たり、『火』の神様に気に入られたら『火』の色である『赤』が強く出たりする。神様の色によって光が違うんだ。でもごく稀に神様から『祝福』をもらえない人がいるんだ。でも、一柱の神様からは絶対に『祝福』がもらえるんだ。でもその神様に見放されることが時々あるんだ。すると神様の『祝福』はもう持ってないだろう。だから一柱にも見向きされない見捨てられた子ということで『見捨てられ子』と言われるんだ。そういう人はスラムと言われるところで暮らしていくんだ。そしてもし子供が生まれたとしても『祝福』を持っていない『見捨てられ子』の子供は『祝福』をもらえないんだ。だから親は最後の一柱を呪って子供に呪いの名前を付けたり、子供を殺したりしてしまうんだ。だから多分あんたの親は『水』の神様に見捨てられてあんたに呪いの名前を付けたんだろう。『水』を凍らすと『氷』そしてそれを削ると『雪』そんな感じだと思うよ。」 そうなんだ。 今更今考えた名前ですとは言えない・・・・・・ どうしよ。 まあ頷いとくか。 「まああんたはいい子だし祝福がもらえるかもしれないね。」 祝福って大きくなってももらえるの!? だったら全属性がいい!多分無理だけど。 「名前って偽名にした方がいいですか?」 さすがに名前雪はだめだよね。 「いや、大丈夫だよ。この店はあんたみたいな子がいっぱいいるからね。例えば、地沈(チシャ)っていう子とか。よく親も考えるよねぇ。」 チシャ…シャチみたい。 やばい・・・つぼったかも 「あ!ほかのこと教えるよ!」 「はい!」 それからいろいろなことを教えてもらった。 分かったことはいろいろあった。 1、私は奴隷らしい (奴隷といっても一定期間を過ぎれば解放されるらしい) 2、ここはお店でカフェのようなもの 日本で言う高級ホテルのお店みたいなもので少し違うのは番を探しに来ている人がいるらしい。 (番とは運命の人みたいなものでわかるのはどちらかだけらしい) 3、このお店は階級みたいなバッチがある。 下から緑、赤、銀、金、の四色で中には黒、白の人もいるらしい。(黒、白はなぜか金よりも上らしい) これが主な情報だ。 これから私はお店で接客するらしい。私は初心者の水色らしい。初心者って緑じゃないの?って思った。 「ああ、そうだ。水色は下だからランクに入ってないんだ。」 へぇ。